- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198633639
感想・レビュー・書評
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森下さんが一瞬しか登場しなかったなー
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「オノコロ島ラプソディ」容疑者には鉄壁のアリバイ。国産み神話の淡路島で、火村を待ち受ける奇天烈な事件。「ミステリ夢十夜」有栖川有栖は近ごろ怪夢を見る。火村と彼を次々と不可思議が襲う夢だ。今夜もきっと…。「高原のフーダニット」弟を手にかけました…美しい高原を朱に染めた双子殺人事件は、一本の電話から始まった。透徹したロジックで犯人に迫る、これぞ本格=フーダニットの陶酔。ミステリ界の名手、初の中編集。 (「BOOK」データベースより)
全3篇の中編集。
鯨統一郎氏の「ふたりのシンデラ」の中に淤能碁呂島という言葉がルビもなくでてきて、不勉強な私は読み方もわからず、検索してやっとわかった、ということが以前ありました。
この作品にはカタカナで登場。
まあそれ自体は重要なファクターというものではないのですが(笑)。
「ミステリ夢十夜」は10の短編集ともいえるもので、夢のお話とはいえ、なかなかに楽しめて私は好きです。
「高原のフーダニット」は人里はなれた集落などの閉鎖環境での事件とか、そんな雰囲気もややあり、爽やかな高原が舞台でありながら、鬱々としたものも感じました。
「風谷人」でフーダニットとは、なかなか素敵な当て字です。 -
火村英生シリーズ中編集。
収録作品:オノコロ島ラプソディ ミステリ夢十夜 高原のフーダニット -
2014.08.14読了。大体2時間ぐらい。
火村シリーズの中編集。
「オノコロ島ラプソティ」オチは結構好きな話なんだけど、そういう考えの持ち主だというのが、途中分かんなかったので、?と思うところもあった。こういうアリバイのトリックもあるのだと、感心した。
「ミステリ夢十夜」この本の中で一番好き。だが、ミステリーではない。有栖が夢で見たお話を書いているだけなので、不条理でめちゃくちゃなお話ばかりです。ただ、ちょっとオチにひねりが効いてたり、読んでて楽しかったです。
「高原のフーダニット」ミステリーとしては普通。最後に火村さんが一番筋の通った推理を披露して、犯人を突き止める綺麗な安心できる流れ。見どころはいつも違う一面を見せる火村先生ですね。
全体として、火村シリーズは安心して読めるし、ミステリーだけじゃなく、キャラクターものとして楽しんでいる節はある。これからも新作を楽しみにしていきたいなー。 -
火村先生の中編が3本。
真ん中の「ミステリ夢十夜」は中編と言えるかは、少し疑問ですが、この編が本書の一番の魅力だと感じます。
短編が10本。それぞれ著者のユーモアや創造性を感じることが出来る。福男の話を、あのようなメタファーとして描くセンスに、個人的に脱帽した。 -
何かが物足りない。こんなにキレがわるかっただろうかと思うほど、内容が微妙。相変わらず、火村先生はかっこいいが…。期待していただけに残念。
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図書館より
作家アリスシリーズの中編を三編収録した作品集。
これは『ミステリ夢十夜』の印象がとにかく強いです。夏目漱石の『夢十夜』のオマージュとしてアリスが見た夢を十夜分語っていく形式になっています。
おなじみのキャラ達総登場で、夢だから当然ですがかなりシュールな場面もいくつかありにやにやしてしまいました。著者である有栖川さんの頭の中がちょっと覗けたような気もします。
アリスの一人称も相変わらず冴えています(笑)。作品としては全体的に異色作の色合いが強めですが、火村・アリス好きなら今回も楽しませてくれる内容になっていると思います。