鋼の綻び

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 158
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198635053

作品紹介・あらすじ

及川首相が出席する東京証券取引所の大納会で、日本を代表する企業の株価が一斉に原因不明の大暴落を始めた。警察庁出身の首相秘書官・桐野は何者かによる経済テロと断定。元部下の警視庁刑事・土田とともに動き出す。浮かび上がった犯人は原発事故の被災地・福島県と接点があった。大暴落が刻々と進む中、犯行とフクシマの関連が濃くなってゆく-。

感想・レビュー・書評

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  • いろんなことが詰め込み過ぎてて、中盤まで、何が一番伝えたいことなのか、いまいち分からなかった。
    原発事故に無理やりこじつけているのも、何だかいただけない。

  • 福島原発の犠牲者となった酪農の夫妻を弔う為の金融テロ。政府の杓子定規な規制で放射線の被害の少ない地域も警戒区域に指定されそして原発危機管理不足で多くの住民の生活を犠牲になった。株について知識はゼロなので緊迫感が分からなかったけどどんどん明かされていくテロの実態が謎かけをしながら話が進んでいくので仕事中も気になってしまうぐらいにはまり込んでしまう。

  • 経済テロの話。日本を代表する企業の株価が一斉に原因不明の大暴落を始めた。

    面白かったが、テロは容認できない。
    (図書館)

  • 株や金融システムの知識をもう少しつけてれば、もっと理解ができて楽しめたのだろう。けど、物語が進むにつれてスリリングな展開になっていってハラハラした。福島の原発事故も絡んでくるが、実際当時の東電と政府の対応に納得できず、許せないと思っている人も多いだろう。

  • 小説としての出来というよりも、筆者の福島浜通りに対する熱い思いがひしひしと伝わってきた。政策当局者の思いつきともいえる判断で、福島浜通りの住民が強制的にふるさとを追い出され、それを恨んで日本を経済破綻に追い込もうとする経済テロを実行する犯人と、それを阻止しようとする警察官の戦い。

  • 東日本大震災を背景にした経済、刑事ネタの話。

  • 170512図

  •  原発事故が絡んだ復讐のお話。フィクションなんだろうけど、そうでもないところもあるんだろうな、と。

  • 「デフォルト」と同様に弔いが軸となって、新たな骨太の物語が進んでゆく
    エンターテイメントとして読み進めているはずが、いつの間にかそれは自らの皮相であることに戸惑い、人間としての根幹を揺さぶられるような重厚な波動に突き動かされる

  • 11月3日と3月11日。
    三洋証券の破綻と東日本大震災。
    少しこじつけが強い。日付に気づいて元ネタにしたカンジ。震災と金融を無理に結び付けている。
    気持ちは分からないでもないが、原発や政府憎しが金融テロになる理由が弱い。
    金融テロが成功したら、震災と同じように多くの人が不幸になる。やろうとしていることは憎んでいるはずの政府とおなじ。政府に謝罪させるためとはいえ、矛盾している。結局は金融破綻は回避されたけれども。。。
    だから良いというわけではなく、手段が目的になっているようで、反対のための反対の気がする。
    思わせ振りに何かを指さして、次節に正体を明かす表現が多かった。効果が薄く、くどいので面倒臭かった。

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著者プロフィール

1967年、新潟県生まれ。専門学校卒業後、時事通信社へ。経済部記者を務める。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。『震える牛』がベストセラーに。『血の轍』『ガラパゴス(上・下)』『不発弾』『トップリーグ』他、映像化作品多数。主な著書に『ファンクション7』『偽金 フェイクマネー』『復讐の血』『共震』『アンダークラス』『Exit イグジット』『レッドネック』『マンモスの抜け殻』『覇王の轍』がある。

「2023年 『心眼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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