断固として進め (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198636432

作品紹介・あらすじ

デジタル化でフィルム需要が激減する! 社員数7万人強、国内最大手の日本写真フイルムに未曾有の危機が訪れようとしていた。リストラが断行される中、窓際族の中高年に〈化石プロジェクト〉なるものが立ち上がった。彼らが創ろうとしたのは、なんと化粧品! フィルムの乳化技術がコスメに転用できる――。「フィルム屋が化粧品か」社内外の白眼視をよそに、彼らは必死の挑戦を繰り返す。その行方は?

感想・レビュー・書評

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  • 2016.10.17
    富士フイルムのお話。久々の企業小説でした。この本に出会う前もこの会社はすごいなと思ってました。社員の素晴らしさもあるけど企業はトップかなとも思います。しかし、一般の人には絶対にわからない微細な技術があったのだと改めて感じました。

  • テレビのCMで「アスタリフト」?なんで富士フィルムなの、と違和感があった。高価な商品とwifeから聞いても何故か解らなかった。納得いたしました。カネボウも頑張ってほしいな。

  • ノンフィクションの企業もの。
    富士フイルムの成功が分かっているので、物語が決まった結末にどう繋がるかだけ。
    安心して読める反面、面白みには欠けた。
    「化石」と言いながら、皆プロフェッショナルだった。
    モデルとなった実在の人物がいるから多少は持ち上げたのだろうか。
    企業名や商品名を少しもじるぐらいなら、完全なドキュメンタリーとして読みたかった。

  • 富士写真フィルムがフィルム会社から脱皮するまでのお話。化粧品事業の立ち上げまでのストーリでした。
    面白く一気読みでした。

  • コダックの象の墓場、
    フジの本書、対比小説 としてよんだ。

    フイルムが無くなり、写真の形が大転換する時に、コダックとフジはどう対応してきたのか?

    コダックは消滅し、フジは優良企業として存続している。

    小説としては、像の墓場の方が読み応えがあり、本書はお追蹤小説で読むのが辛い かな?

  • 富士フイルムの化粧品事業への参入の様子を描いたストーリー。どんどん読み進めたくなる本。

  • フィルム会社がリストラを期に化粧品を開発する話。ノンフィクションなんだと思うが実名でない部分もあり、まぁ宣伝として書いて貰ったのならドキュメンタリーで良かったのでは。
    この同じ次期に社長も『魂の経営』を出版してるけどまだ読んでない!

  • 池井戸氏と同じ銀行小説で知った作家さん。池井戸氏はバブル世代だけどこの人は団塊の世代。切り口の違いを感じる。流れているのは優しさなんだな。うまくいき過ぎているのも許そう(笑)

  • 技術の移り変わりはユーザにとってはありがたいことだけど、メーカーにとっては死活問題だ。デジカメは便利だけど、そのおかげてフィルムは買わなくなったし、プリントもしなくなった。
    で、フィルムメーカーは生き残りをかけて新たな分野に挑戦する。大変だけど民間企業は頑張ってるし、社員もやりがいがあるんだろうな。
    既得権にしがみついて声高に権利を主張するって事は出来ないもんね。

  • 父から回ってきて読了。化粧品を開発した某フィルム会社をモデルにした、企業小説。化粧品の開発の過程よりも、フィルムの技術の高さの話の方を興味深く読みました。フィルムにこれほどの技術が詰め込まれていて、これほどキッチリした管理の下で作られていたとは、しらなかった。その信頼ある技術を元に作られたというあの化粧品、すごく効きそう!と思っちゃいますね(笑)。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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