未来への言霊: この世の答えはすでにある! (一般書)

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198637378

作品紹介・あらすじ

激動の世界。混迷極まるように見えていますが、実はもう心配はいらないと舩井氏は解きます。ものごとがうまく運ぶように、もう決まっているようなのです。いまこそエゴからエヴァの時代へ。その時代を切り開くのは日本流。日本の魂こそがワクワクする仕組みへ変えていく先導になります。「描ける未来像は実現できる」「完全成功の条件」「世の中の仕組みはこう変える!」など渾身のメッセージがここにあります!舩井流、本物の生き方決定版!

感想・レビュー・書評

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  • ▼長所進展とは―会社の業績を伸ばしたり、人を成長させるには、長所を伸ばすことが大事です。しかり、大半の人は、短所を見るクセがついてしまっていますので、日ごろから意識して長所だけを見るようにしたいものです。熟練した経営コンサルタントは、どんな会社に行っても欠点はほとんど見ません。というより、見ないのです。その会社のよい部分だけが大きく見えるのです。
    ▼自分の才能を活かし、得意分野の仕事に励むことによって、はじめて人は世のため、人のために貢献できるようになるのだと思います。実際に、社会に貢献している人たちを見てみますと、みんな自分の得意なこと、好きなこと強みを活かして活躍し、夢を実現しようとしています。
    ▼ツイているものと付き合うことが大事。ですから、まず学べる存在、いわゆるモデルを探して見つけることです。会社でいうならば、最高の業績を上げている同業者です。見つけたら、モデルのいいところを徹底的に探し出し、それを認め、学び、まねるわけです。決して、モデルの欠点を探したり、悪口、批判を口にしてはいけません。欠点に目がいくのは、自分のエゴがあるからです。競争相手ではなく、師と考えましょう。こうして長所を真似ているうちに、必ずモデル並みの商品や技術、あるいはシステムが比較的短時間のうちに誕生するものです。ともかく相手の長所の中に、受け入れ、学ぶ重要なポイントがあるということです。〈業績を上げる法〉
    ▼「経営者は生命をかけなさい」―自分の仕事に生命をかけることのできる人はそんなにいません。しかし、中小企業の経営者なら、とことん追いつめられると、否応なしに生命をかけねばならないようになっています。私は何回も失敗して、人をあてにしてはいけないことを学びましたが、結局、人は逃げられる部分を残していては、決して本気にはなれません、ましてや生命をかけることなどできない存在であると言えます。
     このように考えると、人間というものは、人に何かを差し上げることはあっても、人から頂きっぱなしにしないようにする心がけが大事なようです。他力本願の姿勢では、自主性が育たないばかりか、どんどん自分で責任を取らなくなってしまいます。ですから、常に人に何かを与えることができるよう、できるだけ自主的に行動するクセづけが必要なのです。
     ぜひ、参考にしていただきたいのは、「自分が責任を取れる範囲内の冒険はいくらしても構わない」ということです。その逆に、自分が責任を取れないようなリスクは、決して背負ってはいけません。生命をかけるといっても、無謀なことと冒険をはっきり分けて判断する冷静さが必要なのです。そうして、自分で責任を取りつつ、失敗の中から多くを学び、次にそれをプラス発想して活かしていくという繰り返しの中で、私たちは「生命をかけること」の本質を理解していくのかもしれません。
    ▼トップは実行行である―一寸先は闇などというコトバがありますが、どんな人にも将来のことは分かりません。「未来は不確定であり、われわれが作るもの』なのです。したがって、未来に向かって新しい挑戦をつぎつぎに行っていきますと、予期していたようにうまくいくものもあれば、最大限の準備をし、十分に検討して取り組んで持たものの、失敗に終わる場合もあります。
     いわゆる経営者とかトップの仕事の1つは、次々と新しいことを計画し、意思決定し、取り組んでいくことであり、2つ目はその取り組んだことを成功させることです。私が経営者やトップ業を素晴らしい職業だと考えるのは、それは実行業であり、世の中に変革を与え、記録をつくっていくからです。その記録はとても勉強になります。
     世の中をマクロに見ますと、「変化こそ不変の原則」であり変化によって世の中は進んでいき、よくなっていきます。マクロに見れば、変化によって生じるミクロな面での失敗もまた成功と言えるでしょう。世の中で起こることがらは、すべて必然、必要であり、たえずベストと考えてよいからです。
     このような発想からすれば、やはり自らの意思と責任において変わったこと、新しいことに取り組み、それを成功させようと努力している人こそ、素晴らしいと思います。100の仕事をし、90は成功するが10の失敗をする人。10の仕事をし、2つ失敗し、8つ成功する人。そして、5つ仕事をし、1つも失敗しない人。このうちどの人が一番世の中に役に立つかということを感がますと、私は最初の人がもっとも貢献していると考えます。経営者として、また組織体のトップとして生きていくために、自ら失敗を恐れず、どんどん実行していくことが必要です。
    ▼トップとしての正しいクセづけ―正しい哲学を持ち、先述したように正しいクセをつけようとすることが、トップの1番目の条件です。2番目の条件は、トップ業に生命をかけることです。つまり、失敗したらすべて失う覚悟を持って事にあたるということです。3番目は、「成功の3条件」を満たすことです。その条件とは、「素直」「勉強好き」「プラス発想」の3つです。最後に、意思決定のコツ。それは成功の確信のあることしかやらないこと、迷ったらやめることです。トップはこうした4つの条件を満たす必要があります!
    ▼優秀なトップの条件―①素直、②勉強好き、③プラス発想型人間、④差し上げ好き、ギブ&ギブ型人間、⑤仕事好き、現場が好き、⑥意思決定が早い、⑦自己中心的でない、⑧好き嫌いが少ない、⑨こだわらない、⑩責任感が強い、⑪差別しない、⑫ホメて、認めて、受け入れる、⑬自慢をしない、⑭他人を批判しないし、足も引っ張らない、⑮時間や約束を守る、⑯謙虚さを忘れない寛恕型人間、これら16項目ぐらいが挙げられるでしょうか。
    ▼100万円資金からのスタート―思えば、昭和44年以来、私はずっと経営のトップとして経営者業をやってきました。同年10月3日に「フナイ経営研究所」を個人経営で創り、100万円の資金が貯まったので、翌年の昭和45年3月6日に「株式会社日本マーケティングセンター」と社名を変え、7人の社員で出発しました。日本一のマーケティングの会社を創る気で付けた名前です。
     この会社が、その後順調に成長し、その後社名を変更、現在の東証一部上場会社の「株式会社船井総合研究所」となりました。昭和63年から株式を公開しています。

  • 船井会長の人生訓
    本物と付き合うようにします

  • 何か頭に引っかかるものがありながらも前半は軽快に読み進むが、後半からはその引っかかりが容赦できない胡散臭さに成長した。主張に奥行きや深みが足りなくて道聴塗説の域から出ていない。

  • 2014/11/14:読了
     最後の本なので、もっときわどいことが書いてあるかと思ったけど、今まで通りの本だった。
     まぁ、 船井さんの最近の持論をまとめた本という感じ。初めて船井さんの本を読むには良いものかな。

  • 毎年数冊は新刊を出していた経営(小売業方面)の神様と言われていた、この本の著者・船井幸雄氏が今年(2014)1月に死去されていることを数ヶ月前に知りました。

    彼はコンサルティング会社を初めて上場させた人のようですが、彼がその会社の代表を退いてからは、本物技術やスピリチャル的な内容が多くなり、昔ほど彼の本を読まなくなっていたのが現状でした。

    しかし遺作は是非読んでみようと思い、発行日としては彼の死去した日に近いこの本を読んでみることにしました。今まで彼の多くの本を読んできた私にとっては、この本の内容はそれまでの内容の繰り返しでありましたが、何冊もの本の纏めと思えば、良い復習ができたと感じています。

    成功の条件、リーダーとしてどう振舞うべきか、発する言葉の大切さ等、彼の本を読んで自然に身についてきたことも多く、感謝しています。彼の定義するところの「本物」に囲まれていた生活をしていたにも拘わらず、それほど長生きすることができなかったのは、睡眠を削ってまで執筆や講演をされていたからでしょうか。彼のご冥福を祈りたいと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・リフレ政策の要である量的緩和策の根本的な意味を別の視点から見ると、金融機関の失敗を国が補填することである(p31)

    ・アメリカの年次改革要望書にしたがって日本の政策が運営されるようになったが、安倍総理の下では、TPP交渉と平行して進められている、日米並行協議として復活した(p39)

    ・リフレ政策は、アメリカが一番欲しているアメリカ国債の買い上げになり、アメリカの利害とは一致する(p40)

    ・消費税が上がって一番得をするのは、輸出で稼いでいる大企業、海外へ輸出したものは消費税はかからないので、製品原価に対して支払った消費税分の還付がされる(p42)

    ・欧米のエリートはディベート力を高めることが一番大切な教育になるが、日本は空気を読まなければいけない文化なので、ディベートを基本的に嫌う(p51)

    ・宗教改革が起こって新しく出現したプロテスタントは、自分の力で聖書を読む力を持つので、禁欲主義で遊ばずに貯蓄して、合理的に貯蓄を増やすために行動した(p54)

    ・プロテスタントが資本主義の精神のバックボーンになるためには、人口の半分が死んでしまうような宗教戦争を経る必要があった。日本の場合は、明治維新やアメリカの統治政策で与えられたものだが、西洋の人にとっては多くの血を流して勝ち取ったもの(p54)

    ・私達の肉体が住んでいる「この世」の役割は、未熟な魂を教育し、カルマを解消させるために、罰則化し、それを処理させ、勉強させ、なるべくスピーディに魂を成長させること(p64)

    ・波動の原理:1)同じ波動は引き合う、2)異なる波動は排斥する、3)出した波動は帰ってくる、4)優位の波動は劣位の波動をコントロールする(p68)

    ・生成発展のルールとして、1)すべてベストになる、2)すべて公平になる、3)すべて調和して変化するようになる、それらを貫く基本は「愛」である(p77)

    ・日本語には、母音と父韻があり、そこから子音がうまれ、さらに濁音と半濁音がある。父韻というのは言霊(ことだま)学特有の概念、これを上手に発音できるのは日本人のみ(p93)

    ・人は生まれると同時に、自分の使命を忘れてしまうので、一生かけて自分で見つけなければならない(p98)

    ・動機付けとして「内発的動機付け」が効果的、「やりたい!」という内側から自然に沸いてくる気持ちが大事で、自然と良い結果が得られる。好きなこと、自分の長所を伸ばすべき、そうすることで短所をカバーする(p127)

    ・共生、調和、互助の時代にもっとも良くないのが、差別化して相手を除外するやり方で、望まれるのは、全人格的に誰をも包み込むこと(p132)

    ・物事を本当によくわかっている人は、自分はまだほとんど何も分かっていない、ということを理解している(p141)

    ・経営の成功のポイントは、1)トップのしたいことをやり、迷うことはしない、2)成功の確信のあることをする、3)トップが得意で好きなことをする、4)世のため、人のためになることをする、5)自分の責任の取れることをする(p148)

    ・運を呼び込む方法は、何があっても、「ありがとう、感謝します」と、いつでも誰にでも、絶えず言うこと。感謝の心がなくなると、ツキがなくなる。多くの人や先祖に支えられて生きている(p151,157)

    ・55歳以降になると人間として総仕上げの時期に入る、このときのテーマは「信頼される人間になること」でポイントは、1)誰もが納得する哲学を持つ、2)他人の足を引っ張らない、3)我よりも公を大事にする、4)謙虚であり、出処進退がきれい、5)与え好き(p165)

    ・本物の生き方とは、1)自然にしたがって生きる、2)知恵を最大限に利用、3)人相のよくなる生き方、4)わくわくする生き方をする(p193)

    ・2005年には、EMを活用してオープンさせた「EMウェルネスセンター」が沖縄にオープンした(p223)

    ・嫉妬のスイッチをオフにする4つのマントラ:1)ありがとう、2)大好きだよ、3)愛してるよ、4)そのままでいいんだよ(p236)

    2014年10月24日作成

  • '14年1月に亡くなった船井幸雄氏の遺作だけに、氏が大切にしてきたあり方、法則、人間観、社会観、宇宙観がまとめられていると感じた。
    素直、勉強好き、プラス発想、ギブ&ギブなど、エヴァな生き方は大切にしたい。
    14-43

  • 20年近く生き方、働き方について学んできた、船井幸雄氏の遺作。ゆっくり、丁寧に読んだ。これからも生きる指針としたい。

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著者プロフィール

1933年大阪府に生まれ。56年京都大学農学部農林経済学科を卒業。日本マネジメント協会の経営コンサルタント、理事などを経て、70年に(株)日本マーケティングセンターを設立。85年同社を(株)船井総合研究所に社名変更。88年、経営コンサルタント会社として世界ではじめて株式を上場(現在、東証、大証の一部上場会社)。社長、会長を経て、2003年に同社の役員を退任。現在、(株)船井本社の会長。また、(株)船井総合研究所、(株)本物研究所、(株)船井メディアなどの最高顧問。グループ会社の象徴的存在でもある。著書約400冊。

「2014年 『未来への言霊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

舩井幸雄の作品

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