モノクローム・レクイエム (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198639921

作品紹介・あらすじ

警視庁の特別捜査対策室五係と、民間の「怪譚社」を舞台に全五話の連作短篇。
隣家の窓に火中の戦時中の防空頭布姿の人を見た女子大生からの依頼で、その謎を菱崎真司が解明(「火中の亡霊」)。
怪譚社というネット上で不思議な話を募集、購入した事件の背後には犯罪が隠されていて、犯人は制裁を受ける(「踊る百の目」)。そしてラスト、警視庁を舞台に、彼らが探偵を始めた経緯や、それにまつわる謎が明らかに!

感想・レビュー・書評

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  • 2回目の読了。

    なんだろうな。ちょっと無理があるなぁということが多い。探偵役の人が手がかりなくいろんなことを言い当てちゃうとか、そこまで個人情報を誤魔化して働けないだろうとか、細かいところにリアリティを失わせる要素が多くて、それを許容できるかどうかで好みは分かれそう。

    ただ、それぞれ別個の事件がちょっとずつつながったり、登場人物の関係が明らかになっていく様はミステリーっぽかった。そこのプロットは良かったように思う。

    全体としては最後の方の展開が激しすぎて、かつ終わりもなんかあっさりして、ぽけーっと読んじゃう感じ。良く言えば警察が舞台っていう感じはしないこと。逆に言えば舞台としてもっとふさわしいものがあったかもしれないとも思えてしまうこと。警察だから手口みたいなのは出てくるけど、使いきれてない気はする。これも好みかもなぁ。

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    1回目の読了:2015/11/24

  • 奇妙な体験を買い取る怪しげなサイトと、警察内のよろず相談所のどっちかだけにしてもっとシリーズ化で読みたかった。わずかなヒントで正解をひらめきすぎだけど、天才ってそんなもんかしらね。

  • 色々な部分で全く現実的では無い話だけれど、お話しとして楽しめました。

  • 怪談じみた出来事の裏にひそむ犯罪を暴く連作短編集。
    探偵役は警視庁の特別捜査対策室五係と、ネット上で不思議な話を募集して買い取る「怪譚社」の怪しげな男。最終話でその二つがつながり、すべての謎が明らかになるという構成である。
    怪奇な謎が現実的に解明される話は好きなので、面白かった。特に最終話のトンデモトリックは楽しい。実際は無理だと思うけど。

  • 最後に怒涛のうに全ての謎解きが来る。
    説明ばかり・・・

  • 奇妙な怪奇現象の陰に潜む「見えざる犯罪」を暴き出す連作ミステリ。ホラーじみたありえない怪事件が、これまたありえないような現実の姿をまといつつ解決されていく過程が圧巻です。そして犯人たちに下される「白」の裁きと「黒」の裁き、謎の男の正体にまつわる謎も非常に魅力的。
    一見コミカルにも見えるトリックと、犯行の非情さの対比も見事かな。「いやいやありえないでしょうこれは」と思うド派手トリックのおかげでほどよく現実感が薄れているのかも。こんな「見えざる犯罪」が現実に溢れているだなんて、決して思いたくありませんから。

  • 2015/08/11読了

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。2005年、島田荘司氏との共著により『天に還る舟』(南雲堂)を上梓。2008年、『十三回忌』(原書房)で単独デビューを果たす。2015年、『扼殺のロンド』(双葉社)で第6回「駅の中の本屋さんが選んだエキナカ書店大賞」を受賞。スケールの大きなトリックと、どんでん返しを得意とする。趣味はリバーカヤックと散歩。ビールが大好物!主な著書に『怨み籠の密室』(双葉社)、『ブラッド・ブレイン1~3』(講談社)、『モノクローム・レクイエム』(徳間書店)、『愚者の決断——浜中刑事の杞憂』(南雲堂)など。

「2022年 『仮面の復讐者 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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