- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198640859
作品紹介・あらすじ
母を亡くし、施設に引き取られてきた少女・志場崎安那。彼女は持ち前の明るさで、辛い経験を持つ仲間たちを盛り上げていく。十五年後──。突然のニュースが舞いこむ。アンナが男を刺して逮捕された、と。何がアンナにあったのか。彼女と出会い、かけがえのない時をすごした仲間が集まり、奔走をはじめる。やがて、アンナがひた隠しにしていた過去が見えてくる……。著者自身も愛読した名作へのオマージュをこめた、感涙の青春サスペンス長篇!
感想・レビュー・書評
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アンナ、なんて心配りのできる素敵な子なの〜。
あんまりにもいい子すぎると、自分自身疲れたりしないのかね?
心遣いができるのはすばらしいことだけれど、ほどほどに。
やはり、何事もやり過ぎ、やりなさすぎという両極端なのはよろしくないよ。 -
内容(「BOOK」データベースより)
母を亡くし、施設に引き取られてきた少女・志場崎安那。彼女は持ち前の明るさで、辛い経験を持つ仲間たちを盛り上げていく。十五年後―。突然のニュースが舞いこむ。アンナが男を刺して逮捕された、と。何がアンナにあったのか。彼女と出会い、かけがえのない時をすごした仲間が集まり、奔走をはじめる。やがて、アンナがひた隠しにしていた過去が見えてくる…。著者自身も愛読した名作へのオマージュをこめた、感動の物語。
生まれた町にも孤児院が有り、同じ学校に何人も通っていました。友達も居たので何度も遊びに行きましたが、楽しそうでも有り悲しそうでもあり。
今思い出しても、子供の頃に親が居なくなることを想像しただけで、足元に何もなくなるような、真っ暗闇の中に放り込まれるような恐怖が沸きあがったものでした。
恵まれた家とは言えませんでしたが、大人になるまで大過なく過ごし、親の愛情を疑う必要も無く生きてきたのは本当に幸運だったと感じます。
親もおらず、あらぬ疑いで誹謗中傷受けながらも強く明るく生きてきたアンナが、最終的にポキリと折れたように罪を犯した時に、過去の友人たちが立ち上がり彼女の元へ集まる友情物語です。
誰も頼らずに生きてきて、ようやっと孤独ではなくなると思えた時に、過去に足を引っ張られどうしても幸せをつかめないアンナ。そんなアンナの足跡を追う友人たちの前に現れる過去の彼女はいつも誰かを守る為に自分を犠牲にしている姿なのでした。 -
赤毛のアンは読んだことはない。以前アニメでやっているのを見て、冒頭で無理だと思ってやめた。
ミステリーということなので、最後まで何か裏がと疑っていた。それに友人皆が、主人公のために動くのも、なんだかリアリティが感じられなかった。
この作家さん、以前読んだ作品は、詐欺師なのに善人だったなと、ちょっと納得。
いつ裏が~と思いながら最後まで引っ張られました。 -
アンナの努力は報われます。だってこんなに沢山アンナのことを思う友がいるってだけですごい。
大人になっても変わらない関係はどれだけ貴重か…それはひとえにアンナの努力の賜物。
一生懸命生きなきゃいけない子供の話は苦しくなるけど、結末は希望に満ちてるので幸あれと願います。 -
#読了。
「赤毛のアン」が大好きな少女志場埼安那は、母親を交通事故で亡くし施設に引き取られることに。明るく正義感の強いアンナは、皆に頼られる存在となっていく。そんなアンナが人を刺したとのニュースを聴き、離れ離れになっていた昔の仲間がアンナの為に立ち上がる。
重たい過去を持った話ではあるが、悲壮感はない。それどころか、アンナの前向きな考え方には驚かされる。きれいな区切りでの終わり方ではないが、この先に希望が持てるラスト。 -
孤児院で育ったアンナが大人になり
傷害事件を起こしたと報道される。
孤児院での仲間や職員、学生時代の友人、かつての恋人など
アンナと関わったそれぞれが
それぞれの想い出を胸に真相を突き止めようと奔走する。
章のタイトルも「赤毛のアン」に寄せてあるが
中身はしっかり真保ワールド。
この物語の先が明るいことを祈りたい。
【図書館・初読・4月13日読了】 -
孤児院で育ったアンナ。まるで「赤毛のアン」のようにひたむきで明るい少女だった彼女が起こした事件。彼女に何があったのか、そして彼女のために何ができるのか。アンナの友人たちが真相を求めて奔走する、スリリングながらハートウォーミングな物語。
親のいない、施設育ちの子供というと不幸で可哀想というイメージになるのはある程度仕方ないものかもしれないけれど。決してそうとは言い切れないはず。それなのに無理解な世間があるのも確かで。数々の苦難に立ち向かう健気なアンナの姿は応援したくなるのだけれど、痛々しい部分もかなりあって。だからこそ、彼女を思う多くの人の存在にはほっとさせられました。これからのアンナの人生が幸福に満ちたものになることをひたすら祈るばかりです。 -
思春期の頃「赤毛のアン」読んでいたら、今の100倍面白かったかもしれない。
真保さん、こんなお話も書くんですね。