2017年 日銀破綻: マイナス金利・異次元緩和の崩壊で激変する金融市場

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198641948

作品紹介・あらすじ

黒田日銀のマイナス金利・異次元緩和の副作用が、2017年5月に炸裂する! マイナス金利により国債保有を控え始めた国内銀行。やがて日銀は債務超過に陥り、国際マネーの餌食となる! 2017年から始まる円高から円暴落、株式大暴落へのシナリオを読み解くと同時に、アメリカ、欧州、中国などの世界情勢の変化を解説。この危機に対して投資家は何をすべきなのか、儲けるための手法も完全分析!

感想・レビュー・書評

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  • 結果論的に言えば、書かれていることは外れていますが、日銀破綻論者のロジックは理解出来ました。

  • 日銀破綻は起こりうるか。これまでの日銀の金融政策の効果について、これまでの株価やGDPや物価指標等経済指標の動きを振り返り、他国の中銀の事例も参照しながら、検証している。筆者の日銀破綻の根拠は、日銀の異次元緩和による国債買い取りは、2017年6月に限界を迎えるとの予想にある。日銀の国債買い取りの限界が異次元緩和の出口を意識させ、金利が急騰し、経済は深刻な影響を受けるという。
    確かに、現状のペースでの国債買い取りを続ければいずれ限界は来るように思われるが、買い取りペースを調整させれば良いのではないかとも思う。その日がXデーとは断定できないのではないか。
    しかしながら、日銀は出口政策に関して、これまでのところほとんど言及しておらず、その点は確かに問題ではある。いつか来る出口を迎えた時に何が起こるのかは、想定しておくべきだろう。効果が薄れつつある追加緩和に期待するより、緩和政策の出口を警戒した方が良さそうだ。
    最終章では、今後の株価と為替の動きの予想と、日経平均先物のminiへの投資推奨となっている。しかし予想とはいいつつ「日経平均は8,500円~20,000円のレンジで推移するだろう」など、ほとんど予想の体をなしていない。また、日経平均先物の投資のタイミングは25日移動平均から上下10%に乖離した時に行うべきとしているが、本書のタイトルである日銀破綻が起きた時に、それが通用するのか。それが通用するぐらいのショックなら、わざわざ本書を執筆する必要もないように感じる。(ちなみに、リーマンショックの時は下方30%超乖離した。)最終章は蛇足だと思う。

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著者プロフィール

元世界銀行エコノミスト。経済評論家。1978年、一橋大学経済学部卒、米イェール大学大学院修士課程、ジョージ・ワシントン大学大学院博士課程修了。
日本輸出入銀行(現国際協力銀行)、世界銀行エコノミスト、JPモルガン主席日本エコノミスト、ロイター・ジャパン投資調査部長などを歴任し、現職。
最新の経済データを駆使し、市場の変化を読み解く独自の理論が高く評価されている。
著書に『マネー資本主義を制御せよ!』(朝日新書)、『日本経済大逆転!』(徳間書店)、『緩和バブルがヤバい』(ビジネス教育出版社)などがある。

「2021年 『日本復活のシナリオ コロナ禍を乗り越え、世界の資本主義は復興に向かうのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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