- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198644727
作品紹介・あらすじ
平凡な暮らしとはいえ、幸せな家庭を築いた男。
しかし、妻子とのやり取りに行き詰まりを感じて出奔してしまう。
たどり着いたドヤ街で小さな白い錠剤を見つけた男は、遺書を書き、それを飲む。
ネタになるならよし。よしんば死んでも構わないと考えて。
目覚めるとそこは10年前、結婚前の世界だった。
人生を選べる幸せを、男は噛み締めていたのだが……。
芥川賞作家が描く大人の偏愛。
感想・レビュー・書評
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最初読みはじめ、すごく気持ち悪く、一旦読むのをやめてしまった。
吉村萬壱さんの本は、ここを乗り越えるのが難しい。
娘には、この人の本を読むことを、変態だと非難されている。
しかし、無理して読み進め、二度目の人生を歩みはじめた際、同じ人生をなぞることができないことに恐怖を覚える主人公に共感してしまった。
そこからは、あっという間にこの本の世界に没入してしまった。すごく癖のある、なかなか面白い作品でした。 -
二度目の人生、自分の理想通りにいってそのまま進んでいくのかと思いきや、トータルで7回も人生をやり直すなんて。人間の欲望は年を重ねても尽きないものなんだね……
10年前に戻ったからといって、同じ出来事が起こるわけじゃないし、自分もまた同じことができるわけじゃない。そう思うと「今の人生をやり直したい」って考えが逃げでしかなくて愚かに思えてくる。今を生きる人生の中で何やり直しをしていけばいいのか、淡々と進んでいく話に怖さを感じた -
図書館で借りた本。新作コーナーにあったので借りてみた。仕事を辞め作家一本で生活するようになった浩一。デビュー作は良かったが次が書けない。妻と子供とジリ貧生活になっていくかもしれない…ある事で別の次元の世界に行きタイムスリップ。浩一はどうなっていくのか?という話で運命の出会いとは?自分の未来は?とその時々で変わっていく。何回も人生やり直す話になるし映画バタフライ・エフェクトのようなネタだし新鮮味がなかった。
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未来をつかめず過去にすがり、保守性に息苦しさを感じながらも逃げ出すことしかできない。愛欲におぼれ、何度繰り返したところで上手くいかない人生の、回遊。ダメな男の話なのに嫌な気持ちにならない不思議。
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僕は好きかも
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淑子。。。友達の名前なだけ辛い。
江川浩一みたいな人本当に嫌い!!
自分の事しか考えない、女遊び。。。
でも、この一回の人生を大切に後悔しないょうにしょうと思う!!