射ちょう英雄伝 2 (徳間文庫 き 12-12 金庸武侠小説集)

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  • 徳間書店
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  • / ISBN・EAN: 9784198922726

感想・レビュー・書評

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  • 1巻でわちゃわちゃ登場した大人たちをすっきり整理してから2巻を読みはじめたけど、また出てくる出てくる個性的な大人たち。ひぇっ……

    完顔康はとうとう自分の出自を知ってしまい、その上、母と実の父、楊鉄心を目の前で亡くしてしまう。更に18年前の出来事が楊鉄心の妻、包惜弱を手に入れたかった金国の趙王、完顔洪烈の策略であったことを知る。
    自分を育ててくれた父が仇敵……? しかも自分はこれから王子の身分を捨てて郭靖とともに育ての父を倒さなくちゃいけないの……?
    なかなか割りきれるものではないよね。根っからの純粋少年、郭靖はすっかり完顔康改め楊康のことを信じきってるけど……

    また郭靖の前にも金兵に追われるチンギスハーンの息子トゥルイ、ジェベ師匠、チンギスハーンの家臣ボルジュが再登場し、そろそろ歴史も大きく動きだしそうな予感。

    郭靖と黄蓉は、趙王府での危機的状況を抜け出したりするうちに両思いになりましたね。
    でも郭靖の師「江南六怪」たちは婚約者のチンギスハーンの娘、コジンと結婚しなければならないと言うし、完顔康(楊康)の武術の師匠、丘処機からは亡き父の遺言として穆易(楊鉄心)の義理の娘、穆念慈と結婚しろと怒鳴られるし。そんな理不尽なこと……
    だけど郭靖の決心は固い。
    「わたしと阿蓉(黄蓉のこと)の心の中はもうはっきりと決まっているんです」
    それでも黄蓉の父親が大悪党で、その娘の黄蓉も小悪魔だと大人たちはよってたかって郭靖を責める。
    そこへ現れた黄蓉がさっと郭靖を拐うように連れだしていく。かっこいいね!
    黄蓉に振り回される郭靖なんだけど、いざと言うときは黄蓉の前に立ち彼女を守り導く。そしてそんな郭靖を黄蓉も尊敬してる。
    しかしながら二人の前に立ちはだかる高い壁は黄蓉の父親、黄薬師ですね。
    黄薬師の住む島、桃花島へ向かった二人。そこで彼らは離ればなれになってしまうのだけど、どうなるのかな。
    郭靖はその島で、子どものような性格の周伯通と出会い『九陰真経』を巡る過去の話を聞くことに。その話は、え、まさか殭屍(キョンシー)!? 冗談だろってところで3巻に続いちゃうんだよね、もう憎いね~

    「九陰白骨爪」「落英神剣掌」「降龍十八掌」「蘭花払穴手」……次から次へと出てくる秘技、絶技の数々の技名って覚えられないけど、漢字を眺めるだけでも面白い。
    また黄蓉は自分で作った風変わりなお料理に名前をつけるのね。五種類の肉を合わせて作った短冊焼きは『玉笛誰か落梅を聞かん』、赤い桜桃が浮かんだ緑色のスープは『好逑湯』。
    何にでも小難しい名前をつけるのは武侠あるあるなのかなって、思わず「ぷっ」と笑っちゃった。
    でね、黄蓉のお料理は絶品なんだけど、ここで思い出すのが『天官賜福』の謝憐のお料理ね。謝憐も手作り料理に難しい名前をつけるんだよ。「玉潔氷清丸」とか「万紫千紅小炒肉」、「顛鸞倒鳳」ってね。
    謝憐の場合はどうやっても、みんなを気絶させる毒……のようなお料理になるんだけど、唯一そんなお料理を美味しいって食べてくれるのが花城なんだ。愛ですね、愛。あ、また話がズレていきそう。なので、ここまで。

    • 地球っこさん
      うん、うん、ゆっくり楽しんでね!
      私もちゃんと答えられるかわからないけど、いつでも聞いてね!

      あっ!挿絵があるのね!
      それはいいなぁ。
      う...
      うん、うん、ゆっくり楽しんでね!
      私もちゃんと答えられるかわからないけど、いつでも聞いてね!

      あっ!挿絵があるのね!
      それはいいなぁ。
      うん?謝憐が洗濯してるの、私も持ってるよ!
      台湾版の特装版の特典のなかのポストカードになってるの。可愛いよねっ♡

      『天官賜福』の用語集
      参考にしてね。

      https://wikiwiki.jp/tgcf/%E7%94%A8%E8%AA%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7

      下の方に英語版の名前載ってるよ。

      とりあえず、それをコピーしたのでどうぞ!
      英語(人名のみ)
      A
      An Le(安楽)
      B
      Bai Wuxiang(白無相)
      Banyue(半月)
      Butcher Zhu(朱屠夫)
      C
      Cuo Cuo(錯錯)
      F
      Feng Xin(風信)
      Fu Yao(扶揺)
      G
      Guzi(谷子)
      H
      He Xuan(賀玄)
      Heaven's Eye(天眼開)
      Hua Cheng(花城)
      J
      Jian Lan(剣蘭)
      Jian Yu(鑑玉)
      Jing Wen(敬文)
      Junwu(君吾)
      L
      Lan Chang(蘭菖)
      Lang Qianqiui(郎千秋)
      Lang Ying(郎蛍)
      Ling Wen(霊文)
      M
      Mei Nianqing(梅念卿)
      Millstone(刻磨)
      Ming Yi(明儀)
      Mu Qing(慕情)
      N
      Nan Feng(南風)
      P
      Pei Ming(裴茗)
      Pei Xiu(裴宿)
      Q
      Qi Rong(戚容)
      Quan Yizhen(権一真)
      R
      Rong Guang(容広)
      S
      San Lang(三郎)
      Shi Qingxuan(師青玄)
      Shi Wudu(師無渡)
      T
      Tian Sheng(天生)
      W
      Wuming(無名)
      X
      Xiao Pengtou(小彭頭)
      Xiao Ying(小蛍)
      Xie Lian(謝憐)
      Xuan Ji(宣姫)
      W
      Wuming(無名)
      X
      Xiao Pengtou(小彭頭)
      Xiao Ying(小蛍)
      Xie Lian(謝憐)
      Xuan Ji(宣姫)
      Y
      Yin Yu(引玉)
      Yushi Huang(雨師篁)
      Z
      Zhu-shixiong(祝師兄)
      2023/09/18
    • 松子さん
      ちーちゃん、名前リストに用語集、ありがとう
      (≧∀≦)
      もしやっ!と思い3巻の後ろを見てみたら
      名前、登場人物の説明、用語集までかなりのペー...
      ちーちゃん、名前リストに用語集、ありがとう
      (≧∀≦)
      もしやっ!と思い3巻の後ろを見てみたら
      名前、登場人物の説明、用語集までかなりのページ数がありました(・_・;
      ごめんね、せっかく教えてもらったのに…(>人<;)
      ちーちゃんの気持ちが本当に嬉しいです。
      ありがとうm(_ _)m
      今朝も少し読み返していたけど、段々と気持ちが盛り上がってきたよっ

      まだ仕事行く前だけど、もう帰りたいっ(^^)
      楽しみになってきたー!
      2023/09/19
    • 地球っこさん
      松子ちゃん おはよう〰️

      そうなんだ!
      すごく親切だね。よかった、よかった。
      こちらのことは全然気にしないでー
      英語になると名前の雰囲気も...
      松子ちゃん おはよう〰️

      そうなんだ!
      すごく親切だね。よかった、よかった。
      こちらのことは全然気にしないでー
      英語になると名前の雰囲気も変わるね、昨日気づいたよ。

      そうそう、謝憐のお料理ね。
      とんでもないんだけど、花城だけはいつもちゃんと完食して美味しいよって言ってくれるんだ。
      でね、優しくちゃんとお料理のアドバイスもしてくれるんだよ。
      もちろん花城はお料理上手だよ。
      そんな場面も3巻では出てくるから楽しみにしててね。

      私も毎日、早く早く訳したいと思ってたよ。
      そんで訳し始めると、あと1ページだけ、やっぱりあと1ページだけとなっちゃうから、かなり夜更かしとかしちゃった。

      松子ちゃんも楽しんでね〰️
      寝不足にならないようにね。
      2023/09/19
  • 郭靖と楊康が義兄弟の名乗りを上げる巻。
    けれど楊康はまだ王子の身分に未練があり、育ての親の金王を敵と見做すことが出来ずにいるので面倒を起こしそうな予感。
    一方、郭靖は才色兼備の小悪魔・黄蓉と相思相愛になり、共に金王を討つ旅を続けますが、黄蓉の父が華山論剣の五人のうちの一人・黄薬師であると分かり、二人の間にも困難が。
    その間にまた新たな達人が続々と現れ、郭靖はどんどん強くなります。
    巻末からは「九陰真経」の秘密が明かされ、物語がどんどん膨らんでいき、それにつれて読み手のワクワクも膨らんでいきます。

  • 愚鈍であるからこそ、基礎の修練を欠かさず、周りからの助言に耳を傾ける。

    教育に携わる者として、受験生に求めたい姿を本書で見た。

  • 2010.08.08 M氏よりレンタル)

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著者プロフィール

金庸(きん よう, Jin Yong)
1924年3月10日 - 2018年10月30日
中国の小説家。香港の『明報』とシンガポールの『新明日報』の創刊者。武俠小説を代表する作家で、本名は査 良鏞。1955年の『書剣恩仇録』から1972年『鹿鼎記』まで、15作の武俠小説を書いた。その多くは本国で映像化されており、日本でも紹介されている。徳間書店が版権を全て買い取り、翻訳を刊行している。

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