怪談の道 (徳間文庫 う 1-37)

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198923006

感想・レビュー・書評

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  • 内田康夫作品の中から、タイトルに地名が含まれていない作品をチョイス。
    更に、小泉八雲という文学寄りの題材に惹かれる。
    読み始めて、すぐに衝撃が走る。
    プロローグに、小泉八雲の「盆おどり」を引用しているからだ。

    物語冒頭には、浅見光彦は登場しない。
    これは、シリーズが浅い読者にも違和感なく入れる要素といえる。
    人気シリーズだと、どの作品から読んでいいか分からないこともある。
    だがその点、内田康夫の手腕が光る。
    冒頭に登場する女性は、主役の一人なので先入観なく読める。

    舞台は、岡山県と島根県境に位置する人形峠。
    ラフカディオ・ハーンが歩いた道を追い、ウラン鉱石採掘の実状に遭遇。
    内田康夫得意の歴史風土と、社会性を見事に融合させた作品のひとつ。
    現実と虚構の境が曖昧になるほどに、説得力のある内容。

    プロローグがあれば、当然エピローグも存在する。
    この作品では、浅見光彦モノでも珍しい終わり方をする。
    タネを明かすわけにはいかないので、是非お読みください。

  • プロローグに小泉八雲の作品があるがバカなので意味がわからん。
    本章では原発関係が出てくる。たしかに石油に代わる新エネルギーとしての原発としては画期的なものだったかもしれないが、福島の事故を見たらさらに次のエネルギーに期待するしかない。

    物語としては光彦はどちらの美女が好みだったのか気になる。

  •  昔、キャンプとかで恩原高原に行くのに人形峠を通りました。
    やはり、地理的に知ってる場所が出てくるのは利点です。
     峠の名前からしてちょっと怖いイメージがありましたが、こういう所以もあったのですね。ひとつ勉強になりました。

  • 「脇本優美」「大島翼」「黄色い土」

  • 動燃の取材で鳥取県を訪れた浅見光彦は、小泉八雲が「地獄」と評した宿で異父姉妹と出会う。姉妹は突然死した妹の父が、実は殺されたのではと疑っていた。テープに残された「カイダンの道」という言葉を手がかりに、浅見は調査を始める……!

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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