ブルータワー (徳間文庫 い 43-4)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198927516

感想・レビュー・書評

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  • コロナ禍の今日に通ずるところがあって、びっくりしました。
    今、このタイミングで読めてよかったです。
    この本が書かれたのは20年くらい前だというのに…。
    石田衣良さん本人は
    「全く予想してなかった事態じゃない」
    ってドヤってそうです(愛こもってますよ)


    過去を変える、のような話は見聞きがあれど(仁)、
    未来を変える、は思えばなかったです。
    だって、未来って自分には関係のないことですもんね。
    それでも未来を変えることに立ち向かう
    主人公の人間性が素晴らしかったです。


    ラストが石田衣良。
    みんなが思うだろうけれど本当にこのセリフですね。



    文中の
    「人の価値を決めるのは
    生まれた標高でも移住空間の広さでもない。
    結局は全てを奪われ裸にされたとき、
    自分から進んでなにをするかなのだ」
    この言葉しみました。
    なによりこのたくましい主人公がいうから説得力がある。


    結構長編(500ページ)で積読してましたが
    読んでよかったです。
    ページ数に劣らずの読み応えでした。

  • 石田衣良さんぽくなくていいが、設定に無理がありすぎて、ついていけない。食糧とか、他の国との交流とかどうすんだろう、とか疑問が多すぎる。そもそもタイムスリップだから、なんでもありなんだろう。

  • 猫のココがいいキャラクターでした。

  • あまりに進まなさ過ぎて、読んではやめ、読んではやめ。
    読み終えるのに1年半以上の歳月を費やしてしまいました。

    果たして主人公は節の終わりで何度涙を流しただろうか。
    涙が、安っぽすぎます。
    何度唇の裏を噛んで血を味わっただろうか。
    唇が、千切れます。

    9.11のオマージュとのことですが、富の面での南北問題でしか物語が描かれず、そこにあった宗教対立等、歴史に根ざした諍いの根源は華麗にスルー。結局は正義感溢れる主人公が奮闘するだけの小説に留まっているのが残念です。

    かと言って文体で楽しませてくれるかと言えばそうでもなく・・・
    初の石田衣良なので、別作品にもなかなか手が伸ばせなさそうです。

  • 石田衣良さんは9.11の同時多発テロをモチーフにして、「黄魔」は恐らく核戦争で全世界に降った放射能をイメージして書かれたと思う。

    2024年の今は「黄魔」は正にコロナウイルスであり、コロナに感染した僕はかなりの共感を持ちながら読みました。

    ウンザリするほど多くの人が亡くなる描写には辟易したけど、希望があるラストが待っていると信じ我慢しながら読んだんだけどなあ。 うーん、これで終わり?僕が望んでいたのは青の塔からの住民解放、黄魔の絶滅だったのに。未来に行って、その後の世界を体験してはじめてエンドじゃないの。離婚して結婚って、小さな世界で終わったなあ。

    記憶する場面も、もっとスマートな方法がなかったのか?あの場面、読んでいて少し冷めました。

  • 米ツインタワーのテロ事件をどこか思わせる内容のSFファンタジー。

    ウイルス、格差社会、貧富の差、色々なテーマが盛り込まれた作品で、かなり面白かった。

  • 超強力なインフルエンザが発生して外に出れなくなっちゃった世界…と現実世界とを行き来する主人公。登場するAIも好き。

  • この手のファンタジーな感じは
    少し苦手だったけど後半は
    止まらずに読めた。
    こうゆう系でも石田衣良さんは
    世界を綺麗に描けるんだなあ

  • 3.11からインスピレーションを受けて書いたという200年後と現在を行ったり来たりする脳腫瘍持ちのサラリーマンを描いた壮大なスペクタル作品!

    石田衣良っぽくない深さがある!!!

    インフルエンザウイルスが全世界に蔓延して世界の9割の人間が死に至る。そこでPCR検査とかしちゃうあたりが、今のコロナも彷彿とさせるような内容になってて、、、これは。近い将来こんな戦争も起きるのでは、、、と。思うくらい、SFなのになんだかリアルで怖いです。。。

    ホント。

    IWGPを書いてる時くらいに書いた小説なのに、、、今、コロナのこの時期に!これ!!!って思う、むしろリアリティがあってゾッとする内容です。いや、ちゃんとラストはある程度はめでたしめでたしなんだけどね。

    すごく、この時期に読むからこそうわぁーまさかコロナも?って思わずにいられない一冊です。

    かなり前の本だけど、今だからこそ余計に読める一冊!!!!!!!!

  • ふと思い出して探し出して読んでいる。武漢ウィルスも中国人、この本も中国人のウィルス改変。作者の思考力も凄いと思うけど、思考だけの人もいれば実行に移す人もいる。またそれが可能な化学、科学的もある。残り少ない爺様だけど孫たちに明るい未来がくると良いのだけれど。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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