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- Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198927660
感想・レビュー・書評
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金庸の作品としての面白さはもちろん十分に備えているけれども、射雕三部作の掉尾を飾るものとして期待してしまうといささか残念な印象を受けるかもしれない。話が数世代にわたり、冒頭の郭襄の登場するくだりは神彫侠侶の後日談として流れもそのままに楽しめるのだけれど、物語の中心となる無忌が主人公となる時代の話にかかってくると、主人公の優柔不断さにやきもきさせられることが多くなる。それがこの作品の魅力と言ってしまえばその通りなのだろうけれど、金庸お得意の魅力的な少女四人の間をただただあっちに揺れこっちに揺れして定まらない主人公と馴染んで物語を進んでいくのにはなかなか苦労する。数代にわたる時代設定、黒白つけにくい人物造形をどの登場人物にも施すなど、金庸が自身の武侠小説のありようになにかしらの挑戦をしていたのかもしれないが、こののちに、天龍八部や笑傲江湖が書かれることを考えると、何かしら迷いの中での作品だったのかしらと、そんなことを思ってしまう作品ではあった。
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2010.11.23 M氏よりレンタル)
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金庸の射雕三部作の最後の作品の最後の作品。
あの女性も出てきて、もちろん物語は大団円に…
ならないのが金庸の金庸たる所以でしょうか。
とにかく男は女に勝てないなと。
三部作の中で最も人間臭くて共感の持てる主人公だった。
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