倚天屠龍記 5 (徳間文庫 き 12-34 金庸武侠小説集)

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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198927660

感想・レビュー・書評

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  • 金庸の作品としての面白さはもちろん十分に備えているけれども、射雕三部作の掉尾を飾るものとして期待してしまうといささか残念な印象を受けるかもしれない。話が数世代にわたり、冒頭の郭襄の登場するくだりは神彫侠侶の後日談として流れもそのままに楽しめるのだけれど、物語の中心となる無忌が主人公となる時代の話にかかってくると、主人公の優柔不断さにやきもきさせられることが多くなる。それがこの作品の魅力と言ってしまえばその通りなのだろうけれど、金庸お得意の魅力的な少女四人の間をただただあっちに揺れこっちに揺れして定まらない主人公と馴染んで物語を進んでいくのにはなかなか苦労する。数代にわたる時代設定、黒白つけにくい人物造形をどの登場人物にも施すなど、金庸が自身の武侠小説のありようになにかしらの挑戦をしていたのかもしれないが、こののちに、天龍八部や笑傲江湖が書かれることを考えると、何かしら迷いの中での作品だったのかしらと、そんなことを思ってしまう作品ではあった。

  • 面白かったけど、なんだか登場人物がどーしようもないのばっかりで・・・。
    楊過と小龍女の娘と思われる人物は気になるかなぁ。
    あとは金庸さんも後書きで書いてたけど、小昭は良さそうだな。
    まぁ、殷璃もまだましかも。
    それと、金庸さんってよっぽど朱元璋が嫌いなんだなぁ。
    ここでもぼろくそに書かれてるもんなぁ。
    しかし、他にも登場人物の中には他にも紅巾の乱当時の実在の人物が
    たくさん出てくるので、歴史書を読みたくなってきたなぁ。

  • 2010.11.23 M氏よりレンタル)

  • 金庸の射雕三部作の最後の作品の最後の作品。
    あの女性も出てきて、もちろん物語は大団円に…
    ならないのが金庸の金庸たる所以でしょうか。
    とにかく男は女に勝てないなと。
    三部作の中で最も人間臭くて共感の持てる主人公だった。

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著者プロフィール

金庸(きん よう, Jin Yong)
1924年3月10日 - 2018年10月30日
中国の小説家。香港の『明報』とシンガポールの『新明日報』の創刊者。武俠小説を代表する作家で、本名は査 良鏞。1955年の『書剣恩仇録』から1972年『鹿鼎記』まで、15作の武俠小説を書いた。その多くは本国で映像化されており、日本でも紹介されている。徳間書店が版権を全て買い取り、翻訳を刊行している。

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