- Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198929442
感想・レビュー・書評
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中学時代を絡めて伏線回収されていくが、複雑なことはなく読みやすかった。「激流」のタイトルにも納得。
大人の勝手な事情・感情に行方不明の冬葉と当時関係していた6人が巻き込まれ、主人公:美弥とハギコーを中心に事実を追い求め真相が明らかになる。
過去にやってしまったことや起こったことは変えられないし、立場によっては今後に影響を及ぼしてしまう。でもその失敗を糧に前進しようと努力するのか更に悪いほうにいくかはその人の選択や行動が大事だと思う。
新たな部署で目標をもって仕事に取り組むサンクマはカッコイイし、美弥の母親との会話や恋人との会話がなんか良い。
悲痛な物語だけれど、起きる出来事や主人公:6人それぞれの感情から得られる気づきもたくさんあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった。
登場人物がどはまりでした。
柴田さんの本は初読でした。
こんなにも人物描写がうまい作家さんだったとは!
特に美弥の性格はとても共感できるものでした。
尖っているようで実は一番に純真でピュア。
また人間が愚かな行為の一線を越える簡単さ、、、
もっと長編にしても良いくらいの飽きのこない素晴らしい本でした。
また柴田さんの本を読んでみたいと思える1冊でした。
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一気に読んだ。生きていたらもっと面白かっただろう。想像通りの結末であっけなく読了。
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上下巻共に序盤がやたら説明臭くて読み進めにくいが、登場人物が動き出すと一気に引き込まれてどんどん先が読みたくなる。話の展開そっちのけで引き込まれた作品。長い時間楽しめるという意味で良い作品。
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圭子と美弥の性格が途中から違ったように見えたのは自分だけ??貴子の事について話し合っている時におタカから貴子になっている心境はなんだろう?と?が多かった。
人は少し背中を押すだけで嫉妬や憎悪で自分を見失うのだと思うと恐さを感じる。 -
上下巻
図書館の予約は10冊出来る。予備カートに30冊入る。
予約した中から準備が出来るとメールが来る。
「激流」は人気作だと思っていたが、すぐに来て驚いた。
2009年初刷の文庫だから早かったのだろう。話題になった本も最近は回転が速い、次々に読み捨てられ消えて行くようだ。
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七人の中学生の二十年後の話。
中学の修学旅行でふっといなくなった冬葉はその後も行方が分からなかった。
七人は同じ班で、冬葉の失踪当時は、騒がしい取調べもあり周囲の話題になったが、進学や就職で進路も別れ、20年後はほとんどの班員はその出来事を思い出すこともなくなっていた。
ところが、
私を憶えていますか? 冬葉
というメールが次々に来て、残った6人の周りに、変化が訪れる。
冬葉は生きているのか、班別の自由行動の途中、バスから降りるところを確認できなかった6人は、メールを見てこころが騒ぐ。
三隅圭子(サンクマ)・・・編集者になっていたが、夫婦それぞれの不倫で離婚調停中。
秋芳美弥(ミヤ)・・・歌手でもあり小説も書く。麻薬使用で有罪になり、一時芸能界から消えかけたが、才能があり、再出発しようとしている。
鯖島豊(サバ)・・・優等生、進学校から東大卒。就職先は大手企業ではあるが出世コースからはずされている
萩野耕司(ハギコー)・・・警視庁の刑事になっていた。
御堂原貴子(オタカ)・・・美少女、成人してからもぐんを抜く美貌が目立っている。平凡な男の妻になり、夫はリストラで求職中。
長門悠樹(ナガチ)・・・高校中退で住所不明。
この6人、一人ひとりの20年間、お互いの人生は交わらずにきたが、冬葉からのメールで、急遽再会することになる。
彼女は生きていたのだろうか。
それぞれの暮らしが明らかになっていく、日常の仕事ぶりや苦しみを、中学生の時代から遠く過ぎてしまった今になって振り返る。
再会すると、忘れていた些細な出来事、中学生活の一齣を振り返ることになった。
今になって交差する時、冬葉の失踪に関心が深まり、刑事になったハギコーの捜査する殺人事件に遠いかかわりを持ってきたりする。
冬葉は生きているのだろうか。
6人の胸の中の疑問は、情報を交換して、当時の日々を煮詰め、それを語ることで少しずつ、見えてくるものがある。
* * *
20年前の中学時代の出来事が6人の中で甦ってくる。
一人ひとりの生活がえががれる。接点のあることもないことも20年の歴史だった。
その中から、冬葉につながる情報が少しずつ浮かんでくる。
確かに面白い話になっていて流れに沿って読み進める。
しかし、盛り上がりに乏しい。
ページ数が多い大部の中には、説明や冗長な部分が多い。
貴子の頭抜けた美人振りが何度も繰り返され、彼女が子供のころから、顔の美しさだけをほめられることに罪悪感を持ってしまうくだりは分からないでもないが、だから今の生活はそうなるのかという疑問をもつ。
メンバーをイメージでつかむと、仕事や出来事の繰り返しは読んでいてだれる。
読み通すことに抵抗がないくらい読みやすく、終わり方にも問題はないが、全体的に、冬葉はどうなのかという結末以外には、忍耐のいる作品だった。 -
上下巻を通しての感想です。
上巻では、様々な伏線が張り巡らせていて、捲るページが止まりませんでした。下巻を待つのがものすごい楽しみだったのを覚えています。ミステリー小説だけでなく、青春群像劇としても楽しめて、面白かったです。
ただ、下巻を読んでいくと、期待値が高すぎたのか、結末があっけない印象がありました。伏線がどう回収されていくのか楽しみだったのですが、あまり納得いく解決ではなかったので、拍子抜けしてしまいました。
結構ボリュームのある長編ですが、それをあまり感じさせない程、グイグイ引き込まれました。
上巻では星5つ、下巻は星3つなので、平均して星4つとさせていただきました。 -
2017/4/22後半にハマっていったが上下900ページはやや長いかな。★4の下
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以前、ドラマ化されて読んだ本。過去の出来事から、次第に浮き彫りになる現実の痛み。面白い。