水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)

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著者 : 石野晶
  • 徳間書店 (2014年10月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198938925

水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)の感想・レビュー・書評

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  • 少し特別な力を持った少年少女達が特期生として水光舎という外と遮断された場所で中1~高3まで毎年1クールを送る。その力というのが、草木の気持ちが解ったり、絵の中の人物に感情が宿ったり…魅力的な能力ばかり。各能力に応じて陶芸家、彫刻家、料理人、生き物係などと能力の名前で呼び合うのも面白い。
    水光舎というのが、毎年自分が水光舎に行く季節が待ち遠しくなるだろうな~と思えるような素敵な場所で。それなのに高3の季節を終え水光舎を出たら、もう二度と行けないし、その時期を一緒に過ごした仲間たちとも会えないなんて切ない…。
    春・夏・秋・冬とそれぞれ庭師・画家・霊能者・飼育員の物語。彼らと水光舎で四季を過ごしてみてください。

  • 能力を持つ子供がそれぞれ職業名を振られて、四季ごとにメンバーが入れ替わる寄宿舎での話
    表紙の絵のまま、優しいお話。
    自分の持つ柔らかな部分に届いてくるような綺麗さ

    私は秋の、霊能者?の話が好きです。
    友人の引越しで、別れを経験したところだったので色々共感しながら読んでしまいました。思わずホロリときた

  • 特殊な能力を持つ少年少女たちが集う寄宿舎水光舎でのお話。透明感のある文章で、どの季節のお話もよかったです。

  • ファンタジーっぽい設定は『月のさなぎ』っぽいけど、雰囲気とかはむしろ爽やかで明るいし、でも思春期のやや陰鬱な感じは『生者の行進』ぽかったですね。
    義姉にひそかに憧れる弟の叶わない系近親相姦ねたも含めて。
    でも全体通して、穏やかで優しい雰囲気だったな~~。中高校生にオススメしたいな。

  • 超ファンタジーだけど、きっと誰でも共感できる部分があると思う。
    自分にできること、できないことを知って、受け入れるのはすんなりできることではないけど、出来たときにちょっと成長できる。そんな瞬間が細やかに描かれている。

  • すこし珍しい力を持つ少年少女を季節ごとに入れ換えて集める寄宿舎の物語。
    初めての不安も、出会えない恋も、普通は見えない別れも、困難の先の希望も、やわらかく描かれている。
    四季の移ろいと、繋がってないようでしっかりと繋がっているバランスが素敵。
    書評でヤングアダルトとして紹介されていたのに納得。特別能力があってもなくても多くの人が抱える若い不安を丁寧に書いていた。
    表紙の子は誰かなー誰でもいいかなー、なんて。あと帯の文句もかわいらしくて好き。

  • 特殊能力を持つ子どもたちが四季のワンシーズンだけを水光舎と呼ばれる寄宿舎で過ごしながら、それぞれの能力や自分自身を成長させていく。

    四季の自然の美しさや、動物や人との関わりがとても瑞々しく丁寧に描かれています。

    「秋」の物語がとても切ない。

    水光舎を卒業した後、この素晴らしき日々に囚われずに生きるのってなかなかつらそうだけど、きっとそれは彼らの能力が助けてくれるよね。
    世界はきっと美しい。

  • どこかなつかしさを感じる。
    透き通った文章に四季に応じて移ろうカラマツの森の
    描写が繊細で景色が目に浮かぶよう。

    未完成だけれども、それでも前に進んでいこうとする未熟な人たちの止まり木のお話。

  • ファンタジーっぽいネタを組み込んではいるが、基本的にはファンタジーではなく、人の成長物語。いろいろ考えさせられるし、心を打たれる物語が4つ、春夏秋冬それぞれの季節毎に描かれている。
    いやなネタもなく、逆にはじけるような楽しさもないが、素直にすっと心に入ってくる。
    ★4つでもいいかとも思うが、再読するかどうかは微妙と感じたので★3つ。

  • サマースクールまで読了。各主人公の心情が丁寧に書かれており、読者の自分までもがその気持ちを味わえる。特にスプリングスクールの潤也は、自分と似たような性格のため、読むのが苦しい場面も多々あった。また、サマースクールのワスレナグサには(後から調べて)感動した。作者のこういった粋な描写には感動を隠せない。

    1/13 読了
    四季が移ろい、人と人との繋がりもまた移ろっていく。心やその存在が不安定な少年・少女が、水光舎の中で、沢山の友人や幾ばくかの大人たち、そして自らの能力やそれによって生み出される可能性の中で、確かな存在へとなっていく。読者である私もまだまだ若輩者ではあるが、この物語を通して少し成長するきっかけをもらえたような気がする。解説でも書かれているが、水光舎は理想郷であり、現実にはこんな世界は無いのかもしれない。だが、私たちは追い求めて止まない理想郷を、せめて小説の中にだけでもそれを求め、読者としてその中の空気や営みに触れ、心の滋養として蓄えていくことは素敵なことなのかもしれない。これを読んで私はそう感じた。

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水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)の作品紹介

どことも知れぬ山奥に「水光舎」は建っている。特別能力期待生と呼ばれる中高生が、各々1年の1季節だけ過ごす寄宿舎だ。種々のささやかな特殊能力を持つ子らが3ヶ月間、能力を伸ばすことに専念するのだ。植物の声が聞ける庭師少年が、挫折のはてに課題をクリアする「春」の物語。また、生徒に憑依した少女の霊を成仏させる課題を与えられた霊能者少年の「秋」の物語。成長譚、ホラー、ミステリ、友情小説……清冽な文体で紡がれる四季の物語。

水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)のKindle版

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