ヤマの疾風 (徳間文庫 に 23-1)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198939397

作品紹介・あらすじ

昭和44年、筑豊。主要産業の炭鉱(ヤマ)が衰退するなか、荒々しい気質だけは健在だった。いずれはこの地を支配すると目されるヤクザ組織「海衆商会」主催の賭場で現金強奪事件が発生。主犯のチンピラ・菱谷松次に対し、同会若頭・中場杜夫の厳しい追及の手が伸びる。運命の邂逅はやがて、筑豊ヤクザ抗争の根底を揺さぶる巨大な奔流へ――。激動の土地と時代を駆け抜けた男たちの苛烈な人生讃歌! 第16回大藪春彦賞受賞作!

感想・レビュー・書評

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  • 教訓は立派だが、ある意味根本的に解釈が違っていると感じるところもあった。ただ、その生き様は友ならどんなことがあろうが助けようとする心意気だ。そこを否定することは出来ない。

  • 昭和44年、九州の筑豊での炭鉱は衰退していた。
    そこにはヤクザも多く、賭場も盛んに行われていた。
    そこを襲ったのがチンピラの菱谷松次。
    それが海衆商会を怒らせた。
    血の気の多い、男気溢れる登場人物。
    こういうのは、映像よりも小説で読むのが一番!!

    2021.1.30

  • 面白い、ヤクザの生き様。東映映画のヤクザ、賛美しすぎか?

  • 最近では、なかなかお目に掛からなくなった骨太の任侠アクション小説。炭鉱が衰退する昭和40年代の筑豊を舞台に4人の若者たちの血が滾り、疾走する。

    主人公の菱谷松次は仲間と共に賭場荒らしを決行するが…少しずつ義理と人情の世界に足を踏み入れていく、菱谷ら…

    高度経済成長期の北九州のヤクザ抗争を背景にあくまでも真っ直ぐに時代を疾走する若者たちの姿が眩しい。

    第十六回大藪春彦賞受賞作。

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著者プロフィール

1965年、福岡県生まれ。東京大学工学部卒業。労働省(現厚生労働省)勤務後、フリーライターに転身。96年、『ビンゴ BINGO』で小説家デビュー。『劫火』『残火』で2005年と10年に日本冒険小説協会大賞(第24回、29回)、『地の底のヤマ』で11年に第33回吉川英治文学新人賞と第30回日本冒険小説協会大賞を受賞。14年、筑豊ヤクザ抗争を描いた『ヤマの疾風』で第16回大藪春彦賞受賞。他の著書に『光陰の刃』『最果ての街』『目撃』『激震』などがある。本作は『バスを待つ男』に続くシリーズ第二弾。最新刊は、シリーズ第三弾の単行本『バスに集う人々』。

「2023年 『バスへ誘う男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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