触法少女 (徳間文庫 ひ 25-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198939595

感想・レビュー・書評

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  • 育児放棄や虐待、そして未成年の犯罪といった重いテーマをエンターテイメントとしていっきに読ませてもらえました。
    そして驚きの結末。
    人ってのは厄介な生き物です。

  • 完全犯罪で殺人を犯そうとする中学生を描いたミステリー。貴志祐介著「青の炎」を連想させる物語なので、犯行がいかにバレるのかがミステリーとしての根幹かと思っていた。でも、完全に裏をかかれた。
    少年犯罪や児童虐待などの社会問題を背景にしながらも、キチンとしたどんでん返しが用意されたミステリーだ。
    若干読みづらい文もあったが、読み始めたら止まらなくなった。

  • 少年法も変わっていくしそれを意識した犯罪もあるのだなと。どんでん返しも良かったかな

  • 子供が成長して行く過程で親によって歪められる。きっとこの本に出てくる九子のように、ぱっと見は分からなくとも、いざとなればの凄みを持つ者がいるんだと思う。その凄みを武器に、悲しいが仕方のなさを感じる目的に向かって懸命に考え戦う九子をいつしか応援しているような気分になった。
    最後の展開もまた本ならではの仕掛けで面白かった。

  • 久しぶりに「がつん」と来た。
    ストーリーも良いし、流れも良い。
    装丁も良い。
    幼い頃、母親に棄てられ、児童養護施設で育っている美少女 九子。
    最後の最後まで、仕掛けがあって良かった。
    終わるのが惜しく、最後の解説まで読んじゃった(笑
    '18.05.03読書完了

  • おもしろかった。
    主人公の美少女は大人びてるかと思いきや
    急に不安定なところもあったり、
    犯罪というよりは心理的な部分に
    すごくひきつけられた作品。

    虐待する非道なクソ親でも
    100%悪い面だけでできてるワケじゃない。
    でもやっぱり
    子どもを虐待するような親は
    殺されてもいいほどの罪人だ、とは思う。

    最終的には衝撃がいっぱいだったけど
    わかってみればたしかになぁ、て感じも。
    とりあえずぐんぐん読めた。

  • こうくるかー!という感じ!
    少女らしい危うさとか、一途さとか、成長の過程のアンバランスさとか、そういうのがハラハラドキドキで、すごくよかった!

    少女でも、女は女。女はやっぱりコワいわ~~w

    お母さんのこと、好きだったのに、憎かったのね。
    そんな感じもしなかったんだけど。

    少女たちにとって、命は軽い。
    それって、想像力がまだ未発達だからなんだろうけど。
    その幼さが、哀しい。

    今しかない、って思っちゃったのが、やっぱり哀しい。

    殺しても、殺さなくても、殺してやりたいと思っただけで、もう心では殺しちゃってるんだよね。

    幸せそうに見えても、満たされていない少女たち。

    虐待の連鎖を脱して、幸せになって欲しいな。

  • タイトルと表紙、あらすじから、殺人鬼フジコみたいな胸糞悪さを予想してたけど、全然違った!

    狂気に塗れているわけでも、
    人間的感情が欠乏しているわけでも、
    ひたすらに不幸なわけでもない、
    虐待の過去を別にすると比較的普通な主人公の九子

    半分ほど読んで、あれこれもしかして結構普通な話?って思ったが
    7割ほどで、ここでこの展開ということはどんでん返しあるなって思い
    終盤、「マジで!?」って思ったら、もうそこからは「マジで!?」の連続だった…!

    いい話でもあり、悪い話でもあり
    もやもやもするし、すっきりもする

    いずれにせよ、読んで良かったと思える作品

  • (ネタバレ)14歳未満の「触法少女」が、幼いころに虐待された復讐に母親を殺そうとするー
    完全犯罪を目指して様々な調査・準備をしている段は、着々と目標に近づいていっているようだったが、事が起きた後はあっさり看破されそうになり、拍子抜けだった。
    しかしそこからの展開にとても驚かされた。
    前半部分のあれもこれも、伏線だった。

  • 予想外の展開に驚き❗️
    面白かった

著者プロフィール

ヒキタ クニオ
1961年、福岡県福岡市生まれのイラストレーター、クリエーター、作家。1986年、九州産業大学芸術学部デザイン科卒業。大学在学中に日本グラフィック展で奨励賞受賞。1988年、JACA日本イラストレーション展銀賞。1998年にCD-ROMで、ブラウン管で読む小説「ブラノベ」『ブラノベ人生画報』を発表以降、作家業を営む。作家代表作に、2006年に第8回大藪春彦賞を受賞した『遠くて浅い海』。ほかの作品に映画化された『凶気の桜』『鳶がクルリと』、『触法少女』など。2019年10月に、『「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」―男45歳・不妊治療はじめました』 が実写映画化される。

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