生きるぼくら (徳間文庫)

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著者 : 原田マハ
  • 徳間書店 (2015年9月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198940140

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生きるぼくら (徳間文庫)の感想・レビュー・書評

  • いいお話だったなあ。お米、食べたくなるね。人との繋がりを、大切にしたくなるね。わかりやすい上昇思考をたまには横においてみるのもいいんだろうね、と思えました。
    しかしながら認知症についての描写は心が痛くなるなあ。この本は老若男女読んでみていい一冊なはず。
    2017.06.22

  • 読み終わってから表紙を改めて見ると、じんと胸に響くものがある「生きるぼくら」というこの小説。
    何がいいって、自然や大地の力強さと、人の温かさや優しさ。生きるって、すごい。いい。素直にそう思えます。

    壮絶ないじめ、心荒む引きこもりの日々。
    認知症の孤独。対人恐怖。
    就活の失敗。
    もしかしたら、一生縁のない人もいるかもしれないけど、生きていればしんどいなあと逃げ出したくなるようなことがあります。
    どん底に落ちている時は何も気付かないかもしれないけど、浮上していくにつれ、見える景色が変わってくるのが感じられます。

    私がこの本の中で好きなのは、おにぎりの話。
    「おにぎりって、なんかこう、実にいいかたちをしてると思わない?」
    「どうしていいかたちかっていうとね。人の手で結ばれたかたちをしているからだよ」
    ふたつの手と手を合わせて、ほっこりと握る。それがおにぎりのかたち。これを食べる人が健康でいっぱいご飯を食べられますようにっていう、作った人の祈りのかたちなんだよな。

    おばあちゃんが田んぼで丹精込めて作ったお米で握ったおにぎりは、何にも勝るごちそうですよね。

    登場人物はみな、人間味溢れている。
    頑張って頑張って折れてしまうことも、逃げ出してしまうことも、あるいは、新しい道を歩み始めることも、全部を受容してくれるかのような懐の深さを感じました。
    舞台が自然豊かな蓼科だというのもポイントですね。

    人生が元気になるにつれて、同調して自分までパワーチャージされたような、そんな気分です。

  • 土のにおい。緑のにおい。元気や勇気をくれる。東山魁夷の表紙も良い。

  • 1万円選書 2冊目

    人生という青年がコメ作りを通して成長していく物語。
    コメ作りを人生に例え、蓼科の人々との暮らし、読んでいて映像が浮かんできた。グッと泣けてくるシーンも多く、マーサおばあちゃん、すごく良かった。題名にもグッときました。
    普段の生活で忙しくて忘れかけているけれど、生きる、生きていく、という事を考えさせられた。

  • なんだか恥ずかしくなってしまうような会話が多かった。昔ながらのなにもしない、大変な米作りの様子が事細かに書かれているのはよかった。

  • 2017年5月

    自然の力、人の温かさ、そしてそれらと共に生きる力の強さを感じた。

    高校時代のいじめをきっかけに、ひきこもりとなった麻生人生。母と暮らすアパートの一室でオンラインゲームをし、ネット上で他人を非難して過ごす毎日。そんなある日、人生が母の用意したご飯を食べるためにキッチンへ行くと、どことなく違和感を感じる。母の部屋を見てみると、そこには一通の手紙と数枚の年賀状が置いてあった。母は人生を残し、家を出て行ったのだった。
    人生は母の残した年賀状をもとに、両親の離婚以来一度も訪れていなかった父方の祖母を訪ねて蓼科に行く。やっとの思いで会えた祖母マーサは、人生のことを覚えていなかった。軽度の認知症になっていたのだ。ほんの数日前までひきこもりをしていた人生は、蓼科で祖母を支え生きていくことを決める。

    この本の中では、いじめ、離婚、ひきこもり、認知症などさまざまな社会問題が盛り込まれ、またそういうものを抱えながらも生きる人々の強さが描かれている。自分の「老い」というテーマを考える上で、考えさせられる部分もとても多かった。
    というのも、4年生では「老いと生きる家族」という切り口よりも、「老いと向き合う自己」を中心にレポートを考えようと思っていた。だが、卒論中間発表でのゼミ生のアドバイスやこの本を通して、人間は1人かもしれないが、社会のどこかで誰かと繋がり、生きていることに気づいた。

    マーサおばあちゃんは、認知症になりながらも孫たちと一緒に日常生活を送ることで、自己を取り戻す瞬間が何度もあった。また蓼科に嫁いでから長年ずっと続けてきた米作りを、その後も続けることで生き生きと日々を過ごしていく。

    世間から見る特別ななにかではなく、老いを生きる高齢者にとって、その人の生活の一部となっている当たり前の光を、探していきたいと思った。

  • 小学校6年の時に親の離婚で母子家庭となり、学校での壮烈ないじめにあったのが原因で引きこもりになった主人公の麻生人生、24歳。その彼が母親から突き放され、蓼科の祖母を頼って行くことから始まる感動の人生再生物語。色々な人との出会いや出来事、そして米作りが彼を成長させる。
    同じような理由で祖母の元へ来ていた血の繋がらない妹と一緒に祖母の認知症と向き合うことになり、少々重い話になりかけるが村の人達にも助けられ、また助言も有って、最後はちゃんと明るい結末になるのが原田マハさんの小説の好きなところだ。
    原田マハ氏の小説は、「旅屋おかえり」「本日は、お日柄もよく」「風のマジム」「キネマの神様」に続いて5冊目だか、どれも心温まる感動の小説。そしてどれも困難を克服して成功する展開は、スカッとして幸せな気分になる。

  • 何かにチャレンジする時に背中を押してくれる本

    様々な経験をすることが人生を豊かにすることは間違いなく、そこに飛び込む重要さを教えてくれた

  • 本当に感動した。
    一歩踏み出すその勇気をくれた本

  • 原田マハさんの本には悪い人間は出てこない。そしてどの本を読んでも違う作者なんじゃないかと思わせつつ、途中の言葉のやさしさがやっぱり同じ作者だと思い出させる。

  • 「生きている」ことをめいいっぱい感じさせられる素敵な本でした。

  • 引きこもりの青年が、母方が行方をくらまし自分に来たたった一枚の年賀状を頼りに祖母を訪ねる。祖母は自然に合った農業で暮らしていて、そこに来ていた女の子と共に祖母と生活を始める。自然が厳しい田舎暮らしに人間性を取り戻して行くが、祖母が痴呆の症状を見せ始める。
    生き方を考えさせる内容だがが、大上段に構えていないさりげなさが心にしみる。
    流石に上手い。

  • ジャケ買い、ならぬ表紙買い。
    なんて美しい表紙。
    「生きるぼくら」というタイトルや
    引きこもりががんばるという物語はちょっとアレだけど
    頭でっかちに悩むより、体を動かせっていう感じの
    シンプルな生き方は、実際人を再生させるのかもしれないと思う。

  • 心が綺麗になる本

  • そんなにうまくいくかしら ってくらいドラマティックな展開--とも言えるけど、あたりまえに、丁寧に穏やかに、生きていくとはこういうことなのではないか とおもう。そういった生き方を始めた主人公は、親密さや強さや優しさやを手にした。人生これからだ。生きるぼくら。

  • 2017/03/15
    米作り、なんて奥深いんだ!!こんな経験ができた人生やつぼみ、純平が羨ましい。私もいつかしのさんやマーサばあちゃんみたいな人になりたいなぁ。米作りは無理でも、ベランダ菜園から始めてみようかな。そしたらなんか発見がありそう!それにしても、マハさんは米作りの経験までやってるなんて、ほんとびっくり、、、私も会ってみたいな〜!!

  • うーむ。
    こんなに全てが都合よく行くかなあ。と、訝しんでいたわりに
    最後はしっかり泣かされてしまった悔しい。

    長い間都会で引きこもっていた男が、
    のっぴきならない事情で八ヶ岳の麓までやって来るわけだけど、
    そこでいきなり情景に対するみずみずしい感性と、
    とんでもない社交性を発揮するので戸惑ってしまった。

    登場人物も底抜けに優しい人達ばかりで、田舎特有の閉塞感は微塵も描かれない。
    それもおばあちゃんの人柄のおかげと言えばそれまでなんだけど。

    しかし最後はちゃんと積み上げてきたものが正しい形におさまって大団円。
    父親の行動の意図がイマイチ掴めないけど
    そんなことはどうでもよく、みんなに幸あれ!という気分になる。

    昨年から八ヶ岳に縁があって茅野にもなんども行ったので、
    その景色が思い起こされて良い気分になったなー。
    でも自分だったら知らない土地の定食屋にいきなり入る勇気はないので
    まずチェーン店探すだろう。

  • 主人公の名前は「人生」。
    引きこもりの彼の生活を支えていた母親が消え、途方にくれた人生が見つけた一枚の年賀状。
    差出人は、祖母。
    子供の頃の幸せだった記憶をたどりながら、人生は、4年ぶりに外へ出て、祖母の元へ向かう。


    その田舎で出会った「カッコイイ大人たち」、認知症のすすむ祖母、血の繋がらない兄妹。
    そして、生きるために作るお米。


    人は1人では生きられないことを突きつけられ、
    そして、
    人の優しさをこれでもか、と感じさせてくれるおはなしです。


    ペンネーム にゃん

  • 生きているのは「死にたくない」からだった。
    この本を読んで、少し「生きたい」から生きているんだって思うようになった。
    カッコいい大人になりたい。

  • 引きこもりを続けていた24歳の主人公。
    ある日突然頼りにしていた母親がいなくなったことをきっかけに、家を出て祖母が暮らす蓼科で米作りをすることになり・・・。

    とにかく、途中涙ぐんでしまうところがたびたびで!
    素敵な長野の風景を実際に見たくなる。
    みんなみんなが愛おしくて、応援したくなる。
    おいしい梅干のおにぎりが食べたくなる。

    展開は予想通りでも、とても満足できる作品。

  • 原田マハさん、初めて読みました。
    久し振りに、読み終わった後、心の底から良かったなぁと思えた、読後感の清々しい本だった。

    優しさに溢れた本です。
    家族の・仲間の優しさ、自然の優しさ。
    心があったかくなりました。

    数年前に亡くなった自分の祖母に、すごくすごく会いたくなったなぁ。会いたいなぁ。

  • 「温かく包み込む優しさ」 を持つマーサばあちゃん
    「厳しさの中にある優しさ」を持つ志乃さん
    「突き放す優しさ」 を持つお母さん


    たくさんの優しさに支えられて、それに甘えるだけではなく、それぞれの優しさをバネにして生きる人生。


    優しさってなんだろうって考えてたところに出会った小説。


    今このタイミングで読めてよかったな。




    とりあえず土鍋を買おう。稲作はできないから、せめて1番美味しいかたちでお米を頂きたくなった。

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生きるぼくら (徳間文庫)の作品紹介

いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから? 人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた????。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。

生きるぼくら (徳間文庫)のKindle版

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