嘘を愛する女 (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198942847

作品紹介・あらすじ

「愛さえも、嘘ですか?」
大手食品メーカーで業界第一線を走るキャリアウーマン・由加利(演:長澤まさみ)は、研究医で面倒見の良い恋人・桔平(演:高橋一生)と同棲5年目。結婚を考え始めていたある日、桔平はくも膜下出血で倒れ、所持していた身分証はすべて偽造だったことが判明する。経歴も名前もすべてが「嘘」だった恋人の正体を探るべく、由加利は探偵(演:吉田鋼太郎)と調査に乗り出すが…。映画話題作の小説版書下し。

感想・レビュー・書評

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  • 普通に暮らせてるのが当たり前じゃない
    当たり前は当たり前じゃない

    選んだ選択が間違ってたなら、それを「正解だった」と生きていくだけ

    コロナ、事件、異常気象色々と不安な世の中だけど

    悔いなく
    人様に迷惑かけない範囲で、楽しい事だけして生きていきたいですね

    自分の人生 最後に「あぁ~面白かった」と締め括れるような生き方がしたいですね✨

  • 岡部えつ『嘘を愛する女』徳間文庫。

    日本映画のノベライズ。同棲していた相手は本当は何者なのか……

    嘘で固められた小出桔平の人生には理由があった。ラストに川原由加利への愛が真実であった証明が……そういう意味では救いはあるが、何とも哀しい物語。映画ならさぞや感動することだろう。

    大手食品メーカーのキャリアウーマンの川原由加利は、東日本大震災発生時、新宿で医者を名乗る小出桔平に助けられる。その後5年間、桔平と同棲を続けていた由加利だったが、ある日、桔平が新宿の路上でくも膜下出血で倒れ、身元不明人として病院に搬送される。警察の捜査で桔平が所持していた身分証が偽造であることを知った由加利は海原という探偵を雇い、桔平の正体を調査するが……

    本体価格620円(古本110円)
    ★★★

  • 初めての岡部えつさん。
    映画にもなってたけど、見たことない。想像以上に面白く、感動した。映画化されたことに納得。

    由香利の不安な気持ちが、胸に刺さってきた。切なくて。その反動で…ラストは嬉しくなった。泣きたくなるくらい嬉しくなった。
    どうかきっちゃんが目覚めますように。

  • 読みやすくて、さらっと読み終えてしまった。
    登場人物のそれぞれの気持ちが丁寧に描かれている。
    亡くなった奥さんの気持ちももっと描かれていたら良かったと思う。
    現実では中々体験しない出来事かも知れないけれども。

  • 映画の原作と知らずに読みました。是非、映画も観てみたいと思わされるお話でした。『騙す』と『隠す』は違う。この先の2人に幸多かれと祈らずにいられない一冊でした。

  • 映画の方を観ずに先に読んだのに、物語の登場人物が脳内で映像化されるくらいとても楽しめました。映画も観たくなるほどとても良い作品!!こんな愛情深い人に出会いたかった、、、。そして相性って本当に大切だなと。2人の未来がとても気になります!!

  • 震災の日。電車を降りたところで発作を起こした由加利。介抱して自分のスニーカーまで貸してくれた桔平。
    由加利は、仕事ができて美人で明るくて、
    直情的で正直で、行動力があって無鉄砲で、
    ちょっと短気で、かわいいと思う。

    何かが起こると、人は悪い方を考えるもの。
    勤め先も名前も偽りで、ロッカーには大金。
    それはもう犯罪をおかして逃げていると思うよね。。
    桔平を母に紹介しようとしてた由加利は、逃げるつもりだったんだと思うよね。
    「嘘をつく」ことと「だます」ことと、
    「黙っている」ことは同じではない。

    桔平は、犯罪などおかしていなかった。
    お金は自分の貯金だった。本当に医師だった。
    でも彼は、自分の罪だと思った。。。
    法律に触れるかどうかと、罪の認識は別のこと。
    これ、自分の罪だと思ったときって、
    本当にどん底のショックを受けると思う。
    日常でも、やっちまった・言っちまった・自分のせいだ・自分が悪い、って思った時って、すごいショックだもの。
    それが人の死につながっていたら、しかも妻と子の死だったら。。。

    綾子の存在がいいなと思った。
    由加利のために必要なことを言ってくれてる。
    保証人のこととか。大事な友達だ。
    探偵さんも、いいなあ。やあやあ。

    桔平の手記。
    妻の佑子。息子の雄太。
    これは由加利のことよね。由加利が男の子がほしいと言ったから息子にしたのよね。
    過去の思い出じゃなくて、これから起こる未来の話しよね。だって雄太が持ち帰った宝物は、実際にはまだ灯台にあったもの。
    元妻のことじゃない。はず。
    なのに、佑子と雄太が住むのは事件のあった蔓薔薇の家。えっ。。。
    こうしないと由加利を導くのに不都合だった?
    桔平の気持のひっかかりの表現だった?
    とは思うけれど、由加利と元妻を混同する感じは、私的には嫌だと思ってしまった。

    桔平が目覚めて、元気になって、
    自分の両親と元妻の両親に会って、
    元妻と子供のお墓参りをして、
    それから、新しい一步を踏み出してほしいなあ。。由加利と一緒に。

    あとで映画も観たいと思った。

  • フィクションやけど
    別にキレイに伏線回収した訳ではなく
    その後が気になる感じで終わった。
    桔平が目を覚まして2人で再スタートできたらいいなと思った

    なんで人は嘘をつくのか
    その嘘を引っくるめても
    その人を愛する事ができるのか
    私ならどうするかな、どうなるかな
    って考えながらスラスラ読めた

  • 映画と本の内容がかなり違った。
    本の方がとても良かったが、愛するとは と考えてしまう

  • 同居して5年になる医者の恋人を自分の母親に合わせようとした日、彼は待ち合わせに現れなかった。夜になっても姿を現さない彼の携帯に電話をすると、病院に救急搬送されて意識が無い状態だという。
    病院に向かうと、今度は財布の中の身分証が偽物だという話が出てきて…

    訥々とした文章で世界観というか空気感のようにしている部分はあるもののどうしても全体的に現実味がなさ過ぎてのめり込めなかった。
    ミステリアスな部分を残さないといけない桔平の言動部分はともかく、桔平と違って全く「影」のないキャラクターの綾子の言葉でさえも、旦那の浮気を「バレバレ」と表現しているものの具体的なエピソードがなくそれでいて言葉上だけで話が進むのでフワーっとしたまま。

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著者プロフィール

1964年大阪府生まれ、群馬県育ち。2008年に第3回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞。翌年、受賞作を表題とした短篇集『枯骨の恋』でデビュー。14年7月に刊行された『残花繚乱』がTBS木曜ドラマ劇場で「美しき罠〜残花繚乱」として連続ドラマ化される。17年公開の映画『嘘を愛する女』の小説版がベストセラーに。著書に『気がつけば地獄』『生き直し』『パパ』『フリー!』などがある。

「2024年 『母をさがす GIベビー、ベルさんの戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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