夢のころ、夢の町で。 毎日晴天!11 (キャラ文庫 す 1-14 毎日晴天 11)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199003028

感想・レビュー・書評

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  • シリーズはこの作品以前の物はほぼリアルタイムで読んでいて、最近になってようやくこれを読みました。

    ※うろ覚えでいい加減で無責任で不快な感想文になると思いますのでご注意を。

    うーん、想像以上に重い話でした。視点や中心は勇太なんですが、結局秀がシリーズで一番変人で未熟でヤバい人だと再確認。勇太もだから最終的に手を出さなかったんじゃないかと。以前の話を結構忘れてるんですが、秀にとってのトラウマ・支えの土台はやっぱり「家族」だと思うんですよね。
    ようやくかりそめの親子となって出来た土台を勇太が秀との絆を強固にしたいと恋人関係になっても逆に遠ざかってしまうと言うか…。それを最終的に感じ取って、本来秀は好みだし淡い思いも無くはなかった勇太は、秀が恋愛できたとしてもうまく行かなかった場合のセーフティネットとして「子供」として一生秀を支える人間になろうと決意したみたいな…。
    秀は大河と勇太二人がいてやっと人間的になれているんだと思いますね。片方どちらかが欠けてもダメになると思います。家族と恋愛相手二人いないと依存心が偏り過ぎて自分も相手もダメになる感じ。

    と大真面目に書いたものの、秀とあと真弓は女性的すぎるかなぁ…とたまに鼻につきました。作者はトラウマ等の書き方がリアルなだけに、同時にそのせいでキャラのファンタジー部分も強烈に感じさせちゃって何とも尻の据わりの悪い感じになります。まるで作者は男×男は特に好きじゃないけれど、話を書きたいが為にBLにしてるんじゃないかみたいな…。秀と真弓のキャラ自体は好きなんですけど、重くてリアルなテーマの話の時には、素にいやいやこんな男いないでしょって気分になります。トランスジェンダーは勿論のこと、ジェンダーニュートラルって感じもしないんですよね。すごくおんなおんなしてて、舞台劇で女の人が男装して男を演じてるのを見てるのに近いです。
    それともただ私がBL小説を気軽に楽しめなくなってるだけかもしれませんが…。

  • これまでの話を思い返して本当にこのふたりは帯刀家に来られてよかったなぁってとにかく泣いた

  •  すっごいこのシリーズ大好きなんですよ。
     ということを実感させてくれる話です。
     僕、精神的Mなんで、こういう痛さって心地いいんですよね。胸をえぐられるような痛みがまた、最高なのですよ(死)
     本当に……BLの枠超えてると……何度も、何度も思う。
     そして僕は本当に勇太が好きだと、何度も、何度も思う。
     でも、勇太と真弓みたいな関係は、僕には作れなくて……。
     光と影が結びつくこともある……ってお話。

     点数的には100点。
     もう、これ以上はないと思う。早く、次、出ないかな……。

  • 晴天の中で、最も待っていた話、かもしれないです。
    晴天!シリーズは、高校時代に必死で読んでいた覚えがあるんですけれど、社会人になった今でも時折読み返します。

    勇太と秀が身を寄せ合って生きる姿が、苦しくて、寂しくて、なんとも言えない。
    けどそれは確かに二人のルーツで、暖かい今に繋がっている。
    読んでも読んでも、何度も読みたくなります。

    晴天は、後半に行けば行くほど良いなあと思います。

    続きは出ないのかなあ…。

  • 私のイチオシCPは大河×秀編なのですが、この一冊だけは別格!!初めてBLで号泣しました。秀と勇太の切なく危うくも暖かい関係性に泣けます。

  • 勇太と秀の話。
    勇太の過去があまりにもあまりにもで、こちらが泣きそうになる。二人がお互いにすがるように寄り添って生きてきたんだろうなあと思うと、読みながら何度か、ほんとうに泣きそうになった。二人ともやりかたがわからなくてて、おそるおそるの手探りなのに、お互いにやさしい。すごく相手のことを思っている。
    BLというか、家族の話。

    疑問に思ったのは、南のほうの大阪ってそんなところだったんだろうかということだろうか…。けどフィクションだしな。
    あと、真弓に話して聞かせていた、という演出は…私はこういう演出あまり好きではないのだけれど、けど真弓が知らなきゃいけなかったんだろうなあと思う。

    そういえば、このシリーズを読みはじめたころ、勇太の関西弁(河内寄りの大阪弁?)があまりにも流暢で驚いた。作者、会津のほうの人のはずなのに…。
    方言監修の人がいるんだろうか。

  • 秀と勇太の在り方は、なんと言うか哀しさと優しさでやりきれない気持ちにさせられます。どうか幸せになってほしい。

  • 【あらすじ】 勇太(ゆうた)が今も大切に持っている、中学入学式の写真。それは、秀(しゅう)と二人で過ごした時間を、懐かしく呼び起こす宝物。大学生の秀に当たり屋として出会った、十歳の岸和田の思い出、養子にしたいと秀が父親の元に通った一年間、そして晴れて勇太を息子に迎え、親子の絆を結んだ四年間の京都時代…。勇太にとって、つらくも鮮やかな幸いの日々を描く、「晴天!」の原点、ついに登場!!

  • 図書館より拝借。
    …と思ってたら、ヤフオクで購入!

    図書館にない9以外は完読です。
    わたし好みに甘くて、痛い話でした。

    BLの枠には入れたくない!
    これは家族ものだ!

  • 返ってきたぜ!って図書館からメール来たので借りてきましたw
    やっと11巻(夢のころ、夢の町で。)まで読破。これが最新刊かな。
    図書館に無かったので、9巻(君が幸いと呼ぶ時間)は未読です。
    どこかで立ち読みするかな……。

    しかし毎巻似たようなことで騒いでるのに、よくこんなシリアスできるなこいつら(笑)(ほめてますよ)
    この作品ではよく続き物にあるように時間軸が止まってなくて、ちゃんと皆成長してるのでその成長に見合った問題が次から次へと出て来るんですよね。その度に家族を巻き込んで大騒ぎ、と。町の人たちの慣れた様子が涙を誘います(ノ∀`)
    傍から見るとね、ただの兄弟喧嘩やら痴話喧嘩にしか見えないからね。
    でも本人たちにとっては、人生を左右するくらいシリアスで。
    ありきたりですが、人間同士が分かり合うって本当に難しいんだな、と思います。
    相手を思いやっての行動で相手を傷つけるのは切ない……。
    特に勇太ー!お前というやつは昔も今もッ(T▽T)
    作者がよく使う、幸いという単語がね。
    皆にとっての幸いってのがあればいいのにね……。

    と真面目な後でなんですが。
    よーやく大人組がいきましたね。>7巻(僕らがもう大人だとしても)
    プラトニックでも構わないみたいな流れだったのでちょっと心配してました(笑)
    ああよかったよかった、全然まったくえろすじゃなかったけどいくこたいったぜ!
    次があるのかは謎ですが。頑張れ大河!( ̄▽ ̄)

    10巻(明日晴れても)は番外編で、日頃何かと間と運の悪い達也が主人公でした。
    主人公とか言っておきながら不幸さは日頃と変わりなく、見せ場もそんなにありませんが。
    ああーこいついいやつだなぁ……としみじみ思いました。
    BL的展開として、普通なら最後は晴とくっつくんだろうけど、あえて昴の元に送り出したところに好感です。達也の人の良さにも、作者にも。
    何が何でも男とくっつけなくたって良いものね。
    彼には元気で可愛いお嫁さん貰って幸せになって欲しいです。
    達也は恋人としては物足りないかも知れないけど、結婚相手なら申し分ないよね!
    あと10年経ったらすごくモテると思う。いい人見つけてね。

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著者プロフィール

福島県出身、在住。 2月2日生まれ。小説、漫画原作、エッセイ、戯曲を執筆。『毎日晴天!』シリーズ(徳間書店)、『色悪作家と校正者』シリーズ、エッセイ『海馬が耳から駆けてゆく』シリーズ(ともに新書館)等、『硬い爪、切り裂く指に明日』(河出書房新社)。『シェイクスピア警察 マクベスは世界の王になれるか』(集英社)等、著書多数。

「2021年 『しずく石町の法律家は狼と眠る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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