氷雪の花嫁 (キャラ文庫)

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著者 : 楠田雅紀
  • 徳間書店 (2016年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199008634

氷雪の花嫁 (キャラ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とても美しいお話だったと思います。

    氷に閉ざされた山奥で見つけた「眠れる美貌の男」は氷のあやかしであり、300年前、彼の妻となった人間の娘タエがこの世に再び生まれ変わるのを待ち続けていたのだった―。

    タエは江戸時代に災害を防ぐために村人たちから「生け贄」として山の神に捧げられた娘でした。タエの健気な姿に氷の妖怪であった白龍は心惹かれ、彼女を助けて夫婦として暮らすようになります。しかし、タエは村人に見つけられ、凌辱された挙げ句殺害されます。死の間際、愛する夫に「生まれ変わって戻ってくるから、待っていて」と言い残して―。

    時は流れ300年後の現代、大学生の八坂蓮は氷の中で眠る白龍と「再会」、白龍はタエの生まれ変わりである蓮に出逢うことで、目覚めます。
    白龍にさらわれ、「お前は俺の嫁だ。思い出せ」と迫られても、男である蓮には到底、受け容れがたい状況。しかし、白龍に強引に体を奪われ、共に暮らす中に、徐々に「江戸時代にタエとして生きた」記憶を思い出していきます。
    でも、タエとしての記憶を取り戻すことは、蓮にとって色々な意味で辛い試練でした。
    いつしか白龍を愛するようになっていた蓮は、「タエ」と白龍の絆には到底敵わないと絶望し、彼の側から去るのでしたが、、、

    アマゾンでたまたま見つけて、内容と購入者評価がとて良かったのとで、購入してみました。
    期待した以上の素晴らしい作品だと思います。
    ―タエの生まれ変わりならば、人間ではなくても、犬猫でも、路傍の石でも花でも構わない。俺は、それを側に置いて愛でるだろう。
    蓮に白龍が告げる言葉で、これを紹介されていた読者さんがいました。
    心に残る言葉です。
    もう一つは、「タエ」であった江戸期に村人たちによって生け贄として捧げられ、生きていることが判ったときは辱められ殺されたというのに、生まれ変わってもなお、蓮が300年前と同じように捨て身で村人を災害から救おうとしたことです。
    美しく優しい魂は、やはり時を経て生まれ変わっても、変わらないものなかと、ここの部分が私はいちばん心打たれました。
    この物語りは特にBLジャンル限定の読者でなくても、多くの方がきっと抵抗なく一つの恋物語りとして読めるのではないかと思います。
    輪廻転生、あるようでない設定なので、特に新鮮な気持ちで読ませていただきました。
    魂と魂のふれあいというのか、本当に心が洗われるような話で、それが綺麗事だけではなく、人物たちの様々な葛藤を通して描かれているところがとても良いと思います。
    オススめ度の高い作品です。

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氷雪の花嫁 (キャラ文庫)の作品紹介

標高三千メートルの山のクレバスに、まさか氷漬けの男がいる――!? 氷壁の奥に美しい着物姿の男を発見したのは、山岳調査中の大学生・蓮。死体かと思って近づくと、突然目が開き見つめられた!! 驚く蓮の前に現れた男・白耀は、そのまま強引に蓮を攫ってしまう!! 「三百年前からずっと、おまえが生まれ変わるのを待っていた」と愛しげに囁かれ、二人は前世で愛し合っていたと告げられて!?

氷雪の花嫁 (キャラ文庫)はこんな本です

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