オーラバスター・インテグラル月光人魚 (徳間デュアル文庫 わ 1-1)
- 徳間書店 (2001年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199050466
感想・レビュー・書評
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不安定なもの。曖昧なもの。危ういもの。
そんなものに惹かれる気持ちは昔からあって、そして自分自身も不安定だった十代の頃。そんな気持ちを描いてくれる小説に夢中になった。 それから十年の月日がたち、自分がもうそこにはいないことをようやく認識する。
それと同時に、そんな気持ちを描く小説をいつのまにか一歩離れたところから読んでいる自分がいた。かつては自分の意識がその世界にあるように思えていたのだけれど。 不安定なもの。曖昧なもの。危ういもの。惹かれながらも自分の心のありようはあの頃とはだいぶ違ってしまっている。あの頃の不安定さは、今はもうない。
大人になるってこういうことなのかな、と思ったりするのはそんな小説を読んだときなのだった。
「かつてティーンエイジャーだったことのあるあなたへ」との言葉でつづられた作品。
集英社のコバルト文庫で出版されているハイスクール・オーラバスター。作品世界はそのままに、登場人物を変え、少しジェネレーションを上げているのが本作である。 駆け出しの小説家でもある大学生の鳴木喬士の目を通して描かれる。
せっかくジェネレーションが上がったんだけど、すでに学生を離れて十年もたってしまったんだなあと逆に感じてしまったりして。(高校生でも大学生でもあんまり違いがなかったりして。)
あ、でも、若木氏の描く世界は好きなんですけどね…。(2001-9-24)
[人蝕譚-ひとがくれのはなし-] 鳴木喬士は大学の構内で一枚の爪を見つけた。怪しい学生、三島。劇団を旗揚げした友人の阪東とキリカ。行方不明の劇団員。自己嫌悪と妬みと憧れ。暗い想念の行き着くところ。
[月光人魚] ある日、喬士の前に現れるようになった人魚。喬士に救いを求める女子高生ミナ。同じゼミの氷上。危ういのは周囲か、それとも自分なのか。
[秘密] 王様の耳はロバの耳…。
収録作品 [人蝕譚-ひとがくれのはなし-] [月光人魚] [秘密]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オーラバスターの新作がでるという話なので読んだ。シリーズを読み始めたのが中学生くらいだったので、いい大人になった自分が楽しめるか不安だったけど、本編よりはいくぶん大人っぽくなっていて良かった。新作はどんな感じなんだろ。
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ザザを読もうと思ったんだけど本棚を見たら急に忍に会いたくなった。
野暮ったい服装とかめがねとか、忍なりに大学生活エンジョイしてるなあw
(10.10.02) -
オーラバ外伝。といっても、でてくるのはあのお方だけですが。あんまりそのことを意識して読まないほうが、楽しめます。
結構キャラが黒いの多いけど、久しぶりのオーラバの雰囲気は味わえた。
あとがきでご自身でも語られてるけど、20代、30代でも読めるような確かにそんなテイストかもしんない。
でも、正直本編のが読みたいのよ。きーさんとかね。
もう、純粋に楽しめないかもしれないけど、やはし大好きだったシリーズだからこそきちんと終わりを迎えたいのですよ。
これ、杜真琴さんが漫画化されてます。やっぱり、オーラバの挿絵といえばこの方。シンクロ率高いような気がするし、個人的にも大好きな絵柄のマンガ家さんだし。
高河ゆんさんも好きですけどね。やはし杜さんには負ける…。
本編も徳間さんで出すのかな?で、今回の挿絵の人だったらちょっと嫌だななんて思ってみたりしてる。 -
冒頭でどこらへんがオーラバ?と思ったら大学時代のあの人か!
ひどく人間くさいので別人のようだなあ。
主人公はもしかしなくても作者がモデルなんだろうか。
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ライトノベルス『オーラバ』の小説よりの外伝。
まぁ、まずまず。 -
コバルト文庫ハイスクールオーラバスターの外伝中の外伝と言ってもあながち間違いじゃないような作品。どちらかというと大人向け。オーラバメインキャラは一切出てきません。表面的には(笑
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三島=忍という事ですが・・・
コバルトのオーラバを期待してる人には不評のようですね(笑)話自体は私は割りと好きです。 -
小学生の頃に大ハマりしていたハイスクール・オーラバスターシリーズの番外編といったところ。
諒や希沙良が一切出てこず、第三者を主役においているので、雰囲気も違います。
忍さんはなにげに頑張ってます(笑) -
ハイスクール・オーラバスターシリーズが好きでした。
学生時代…中学だったかな、どっぷりハマってました。
多分小学校ではない気が…どうだろ。
登場人物は忍さん意外別の人なんだけど。
雰囲気は昔を思い出す感じ。
ずっと積読してたのを最近読破しました。
後書きがまた懐かしかったです…本当に本の好きな方なのだなぁ、と。
最近著書あるかしら。
あ、新刊出してらした気が…。
また気が向いたら買おうと思います。
ライトノベル(っていうか紙媒体の小説)からめっきり疎遠だからなぁ…。