おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199500770

感想・レビュー・書評

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  • ベストSFヒロイン。

  • ありきたりなテーマで面白みは感じなかったけれど、雰囲気の見せ方が自分的には高得点。

  • 3刷

  • 「長い髪、編みの粗いセーターにジーンズ姿、吸い込まれるような深い瞳とそばかす。そしてタバコ。ナップザックにはE.Nとイニシャルを縫い込まれている。
    彼女がE.N――エマノンだ。見た目はなんということはない普通の少女だが、彼女のなかには「地球に生命が発生してから今までの全ての記憶」があった……。
    梶尾真治の傑作小説を、鶴田謙二が満を持してまんが化。」

  •  とても良い短編だった。どのシーンを切り取っても綺麗で、ストーリーもまた、読み進めるごとに違う良さが姿を表す。
     一冊の漫画で、これほど魅力的なヒロインを描くことができるのは凄い。多分、絵柄や造形というだけじゃなくて、それなりに多くの人が胸中に抱く、ヒロインのイデアみたいなものを、ずるずると引き出してくることで、一層魅力的に見えたんだと思う。誰しも一度くらいは、エマノンみたいな女の子に憧れたことがあるんじゃないだろうか。
     序盤の、美人とゆきずりになるような旅情、中盤のSF的な展開による空気の転換、一度あっただけの女の子への慕情を、ずっと持ち続けているラスト、いずれもとても風情があって良かった。(実際に体験してないけど)ノスタルジーを感じさせる舞台も良い。

     ラストでエマノンの意識(記憶?)が次世代に引き継がれたことが語られるが、そこで色々な疑問も湧いてくる。
     もし、その代のエマノンが子どもを作らなかったら? 彼女はつまり生まれてから子どもを生むまでの記憶しか持たない、(まさしく八百比丘尼のように)ある意味で永遠の少女なんだろうか? かつてエマノンだった女性の記憶は、どこまでが失われるのか? 肉体は次々と乗り換えるものでしかなく、30億年分の記憶の連なり、それによって構築される自意識こそがエマノンの実態と言えるのか?
     感情を静かに揺さぶってくるだけでなくて、こちらの妄想も色々と刺激される、凄く良い一冊だった。続きも読みたいなあ。

  • 面白かった。

  • 生命の誕生からの記憶を持つ女と出会った青年や少年の話。

  • "数時間一緒にいても数十年間一緒にいても
    好きだったという思い出は私にとっては同じことなんだもの"

  • 新海誠作品を観た後のような
    この切なさ、読後感。幸福感。
    一巻切りの作品で、
    鳥肌立ったの初めてに近いかも。
    SFと恋の相性ってすごいな。、
    傑作、って言いたくなる作品だった。

    ありがとうございました。

  • 【感想】
    何度でも読みたい。完成度の高い一冊。原作で感じにくかった空気感がある。この本自体が詩のような。これだけ単独で読めば運命の女、幻の女系の作品かな。

    【内容】
    コミックス。原作第一作が一冊まるごと使って、ていねいに描かれる。

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著者プロフィール

鶴田謙二(つるた けんじ)
1961年静岡県生まれ。1986年に『広くて素敵な宇宙じゃないか』が「週刊コミックモーニング」に掲載されデビュー。代表作に『The Sprit of Wonder』『Forget-me-not』がある。
イラストレーターとしても活躍しており、2000年、2001年、2013年に星雲賞のアート部門を受賞、2000年にはSFマガジン読者賞を受賞している。現在は漫画作品『モモ艦長の秘密基地』『冒険エレキテ島』を手がけている。

「2022年 『鶴田謙二画集 つぶあん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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