- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199607196
作品紹介・あらすじ
「僕は君の頭の中の物語だって、小説にすることができるよ?」放浪先の沖縄で野宿を続けていた沖津。台風で身を寄せたのは、小説家・伊武の家だ。本人曰く「他人の心の中が読める」という伊武は、過去のトラウマから閉所恐怖症の沖津に、初対面から興味を示してきて…!?
妄想狂か、嘘つきか。不思議な力を持つ男と過ごす、鮮烈な嵐の一夜──!!
感想・レビュー・書評
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「見えない友達」と表題作「ワンダーフォーゲル」の二本立て。別々の話だけど登場人物が被っている。
個人的には「見えない友達」のほうが面白かった。幼少時の一時期仲良くしていた友達「ゆうと」が突然いなくなるが、自分以外の誰も彼を知らず、イマジナリーフレンドだと周囲に思われてしまった「しろう」は、大学生になっても彼を探し続けている。設定がサイコサスペンス風だけど世界観は明るく、謎解きの興味で読んだけれど、ちょっと設定が複雑すぎて難解ではあったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供の頃に好きだった消えた幼馴染の行方を追って大学まで来た元引きこもりの男性と、父親の死体と数日過ごした事でトラウマを抱え、身分を他人から借りて世間から隠れて生きていた大学生の実は相思相愛だった話と、借りた元の閉所恐怖症の青年と人の心が読める小説家との恋物語。登場人物の関係性を把握するのにかなり苦労したけど、面白かった。
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2017-6-28
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このミステリーっぽいBLは草間さかえにしか描けないな〜。
一回読んだだけじゃわからなくて何回も読み直したけど、結局わからなかった。
本作はBLというより本当におとぎ話読んでる感が強い。 -
閉所恐怖症の青年と、人の心を読んで物語を紡ぐ小説家の、真夏の夜の御伽噺。
散りばめられたピースが嵌まっていき、ジグソーパズルのように全体像が見えてくる。このカタルシスがたまらない。唯一無二の草間ワールド! -
何回か読み直してみたんだけど、やっぱり人間関係とかややこしすぎて難解なお話でした。
「みえない友達」では、ゆうちゃんはゆうちゃんではなく沖津先輩になっていて、しろうくんもしろうくんではなくてこーちゃんで、互いに互いがわかっていなかったけど、こーちゃんである平坂の執念の追跡が実を結びついに再会にこぎつけた…という流れ??
要するに甘~い再会ものと受け取りました。回想シーンのちっちゃいゆうちゃんがすごくかわいかったです。
肝心なところが語られていなくて読者が察しなければいけない、草間センセらしい独特なストーリー展開でした。
そして表題作は、本物の沖津メインのお話になっていました。沖津は閉所恐怖症だから野宿してるってのが大変そうだなと思いながらも、繊細というよりはワイルド系な印象。
不思議な能力で小説書いてるなんて言う伊武も、よくよく話を聞けばああそういうことなのね~となるんだけど、そこまで理解するのが大変でした…w
でも伊武って、色気が漂いすぎですよね…しかも、かわいい。
あちこちで考え込みながら読み進んだかんじ。 -
今までの草間先生の作品の中で一番難しいんじゃないだろうか…1回だけではよくわからなかったので、なんども読み直さないと意味が捉えきれないのかもしれない。だけど読後感は不思議な心地よさ。
精神をどこかしら病んだ人たちの話。