- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253105033
感想・レビュー・書評
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今日マチ子の「今日マチ子」性をマームとジプシーの藤田貴大が存分に引き出した「mina-mo-no-gram」という物語。
マームとジプシーらしさとして、リフレインという手法が存分に用いられていますが、僕らの実人生もやはり「靴を履いたり、脱いだりする毎日」の繰り返しなのじゃないか。
それでも少しずつ、本当に少しずつ前に進んでいく(流れていくと言っても良い、そう水のように)。
それでいて、ふとした瞬間に過去に絡め取られたりする。そして、またそこから始めるのだ。そう、自分の意思で切り開いていかなければならない。過去を振り切るのだ。
生と死とか、希望と絶望とか、両極端なものは一方向にしか進まないのか。なんとなくその間を行ったり来たりしているんじゃないだろうか。その矛盾した二物を抱えながら僕らは、あたりまえに奇跡的な毎日を生きているんだと思う。 -
恋人なら時機が来たら別れられるけど、
私は私を別れさせることができない。
死なない限り。
どんなに私を嫌いになってしまったとしても。
自我にとらわれて逃れられなくなってしまった人の複雑ないったりきたりがリアルに描かれていたと思う。
描画のシンプルさに比べて話の内容がかなり入り組んでいたこの裏切られ感が未だにどうにも処理できずにいる。よい意味で。 -
リフレイン。
脚本と作画、
それぞれ自分の理想を具現化する。
そのずれが面白い。
ささくれを。ぴーっと剥くと。カラダを一周する、夢を見た。
死に直面しない唯一の方法は、自分が死ぬこと。
前の仕事忙しくてさ。あのままだと、死んだ母親のこと。忘れちゃいそうだったからさ。 -
小説や漫画を読んでいていつも思うのは、ちゃんと恋愛をしたことがない人間には分からない物語がそこにはある、ということ。恋愛から逃げてきた人間には分からないこと。
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同じフレーズを別の角度から繰り返し見せる。
その見せ方が少しくどくて読みづらかった作品。
過去の出来事に対してよりも、#3の少しだけ顔の向きを変えた感じに一番共感した。
「-わたしは、わたしを。-記録したくないのだ。」 -
リフレイン
同じ言葉なのに -
少しずつ溜っていく後悔がトラウマになるのは、責任感とプライドど周りの目とそんなのが絡み合って逃げ出したいのに逃げ出せなくなるからだと思う、そんなことを考えながら読み進めました。
もどってはじめなきゃ、という台詞がずしんってきました。このタイミングで出会えたことに感謝です。
死んだ猫ちゃんを埋めるシーンにぞっとしました。 -
一つの作品の枠に収まらない、リフレインの可能性を、感じました。
今までに観た舞台さえ、あの時の感情さえ、引き出されてしまうようでした。 -
今日マチ子×藤田貴大。記憶はなんだか、水のように流れていってしまう。忘れたいことも忘れたくないことも。