花と嘘とマコト: 少年チャンピオン・コミックス・タップ!

著者 :
  • 秋田書店
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本棚登録 : 92
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253131513

感想・レビュー・書評

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  • 誰かにとっての幸福が誰かにとっては幸福とは限らない、そんなお話。

  • よくわからなかった…

  • ゾンビ系、でいいのかな、この作品は? 死体が何らかの原因で動いているのなら、屍喰鬼(グール)っつーよりは、腐屍鬼(ゾンビ)になるんだと思う
    内容としても、百合ではなく、女の子と女の子の友情、その面の方が強い。表紙だけ一見すると、少々、そっち系の香りこそしたが、中身はそうでもなかった
    まぁ、残念とは感じなかった。むしろ、当たりだ、と感じた
    生きているけど心が死にかけている少女と、体は動いているが心が活きているとは言い難い少女が、たった二人で一つの部屋で過ごす一夏の様子が描かれている
    最初こそ、ゾンビものらしいダークな雰囲気を所々に醸しつつも、美少女二人がいるだけあって、どこかほのぼのとした、ゾンビあるあるネタを軸にした日常コメディなのだが、次第に、じわじわと、二人の絆に隠されていた真実に迫っていく。その路線変更の自然さに、私は思わず唸らされた
    友情でもなく、依存でもなく、死と言う線を越えた事で築かれた感情で共にいる少女二人・・・厳密に言えば、生きている花だけだが、その心理描写、ちょっとした喜びや、身を割かれるような苦しみが、ねっとりとした絵柄で表現されており、知らず知らずのうちに世界観に惹きこまれていく
    人間は強くもあるし、弱くもある、頑強な部分と脆弱な部分が両方あってこその人間だ。現実を受け止めたくない時もあるだろう。嘘がいい、とは言えない。けど、人生の中、ほんの少しの時間、自分を壊さないために嘘に浸りたい事くらい、誰にだってあるはずだ。少年少女が、そんな時、大人に出来る事なんて、ほとんどない。けど、やっちゃいけない事は決まっている、その壊れやすい世界を土足で踏み荒らして、強引に現実世界へ引き摺りだす、だ。本人は虚偽に塗れながらも、必死に自分の中で現実と折り合いを付けようとしているのだから、時間に解決してもらうしかない、と無理にでも気楽に考え、見守るしかないんだろう
    読み終わった後、この『花と嘘とマコト』、このタイトルのセンスが、実に優れているか、も判った
    そんな独特だが、多くの共感を得られそうな青春の1シーンを描いたあさの先生、これから要期待だ
    掴みとしてバッチリな第一話もお勧めだが、やはり、最も、心を掴まれたのは最終話だった
    この台詞を引用に選んだのは、上気の理由もあり、なおかつ、一人の少女の精神的な成長にグッと来たので。人は誰かに支えなければ生きていかれない。そんな当たり前の事に気付けるのが、どんなに幸せで、それが、どれほど、人間力を培うのだろうか

  • 主人公の少女は、親友の少女をかくまっている。彼女は事故で死んだあと、新型ウイルスの影響でゾンビになってしまった。死ぬ前に彼女が伝えたかったこととは・・・というゾンビ百合メロドラマ。画や見せ方・雰囲気は上手いが、ドラマは成立しているけれどもシナリオはやや薄味。死者のもつ記憶の残滓がゾンビとして具現化しているならば、身体的な問題がもっとドラマの中に出てきてもよいのだがそうではないので、その部分でもう一ひねりできたかもしれない。

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