オンノジ (ヤングチャンピオン・コミックス) (ヤングチャンピオンコミックス)

著者 :
  • 秋田書店
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本棚登録 : 474
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253142946

感想・レビュー・書評

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  • 突然世界から人も犬もいなくなり、一人になった少女・ミヤコ。
    少し奇妙な無人の街で過ごすうち、“何か”の存在に気付いたミヤコはそれをオンノジと名付けて・・・。
    笑ったり、驚いたり、そして泣いたり。
    非日常世界で暮らす少女とオンノジの日常4コマ。
                      ・・・裏表紙より

    基本、まったり、ほのぼのなクスッと笑えるマンガが続くのですが、時折挿入されるシリアスで感傷的な4コマに胸が打たれ、思いがけず切なくなります。
    4コママンガでこんなに感動したのは初めてかもしれない。
    オススメです。

  • 自分と「オンノジ」以外誰もいない世界、何だかよく分からなかったが、最後の1コマが良かった。

  • 人が突然いなくなった世界でひとりきりになった少女・ミヤコ。無人の街で過ごすうち、フラミンゴとなってしまった少年と出会う。ミヤコは彼を“オンノジ”と名付け、誰もいなくなった非日常の世界で、二人きりの日常を過ごし始める。

    SF日常4コママンガという枠組みでは捉えきれない、作者独特の捻くれた視点やユーモアセンスが光る作品。無人となった奇妙な世界を利用しつつも、オチは日常で閃くようなアイデアや言葉遊びだったりして面白い。
    『オンノジ』の面白さって「日常のこれを非日常化したらどうなる?」という実験なのかなと感じた。「世界から人や動物がいなくなったら?」という世界観もそうだし、他のネタたちもそう。非日常が舞台だけど日常からくる香りもして、その相互作用が楽しい。

    「変わらない景色 世界は同じ姿のまま 私達の方を変えていく」
    どんな世界になったとしても、人がいれば生活は続いていく。きっとそれは変わらないことで、それを楽しんでいくことができたら世界はいつも御の字なんだろうね。

  • 施川さんの作品は『バーナード嬢』も『ヨルとネル』も『銀河の死なない~』も大好きだけれど、それらの作品のエッセンスがギュッとつまっているのがこの作品ではないかと思う。突然ふたりっきりの世界にほおり込まれてしまった主人公たちが、絶望することなく、悲壮になりすぎることなく、けらけら笑いながら生きていける素晴らしさ。ひとりじゃなければ、世界は終わらない。それを伝えてくれているんじゃないかな、と思いました。大好きな作品です。

  • この作品が施川ユウキ先生というマンガ家の評価を完全に変えてしまった。デビューから読まれている方はお解りの通り最初からこの方は唯一無二の笑いのセンスをお持ちだったのですが、そこに加えて更にシリアス・SF・感動もの、ありとあらゆる可能性をこの作品で見事に開花させてしまった。あの震災の後と言う後の世で哀しくも必然的に特異となってしまった時代を振り返る際にも重要な位置づけの作品となっていくでしょう。

  • え…何なに不思議な感じ。
    かわいいのに、ゆるいのに、バカバカしいのに、
    時々あれ?と思うほど深さを感じます。

    しかし、こういうお話は設定でつまづくと先へ進めませんね(^^;。
    最近そういう状況設定のお話が増えてるような気がします。
    この作品とは直接関係ないですけど。

  • 人も犬も消えた奇妙な街で、たった一人残された少女ミヤコと「オンノジ」が繰り広げる、奇妙でユニークで切ない愛の物語。というと語弊があるようで、間違っていないはず。
    読み終わったあと、私を取り巻いている世界が、私の側にいてくれる人が愛おしくなる。
    いや、世界は私を取り巻いているのではなくて、世界の中に私がいるのではなくて、私の中に世界があるのだと気づく。心のかたちが世界のかたちで、その心のかたちは、寄り添ってくれる人によって変わっていく。ミヤコにとってのオンノジみたいに。
    楽しくなったり、不安になったり、嬉しくなったり、恥ずかしくなったり、悲しくなったり、どうしようもなく愛しくなったり。そこがどんな場所であったとしても。
    そんな存在がいてくれることは、きっと他のなによりも、御の字に違いない。

  •  世界で自分以外の人間が消えちゃったという設定からは想像できないホワーンとした内容でした。
     
     でもそういう中で主人公が不意に深く考えるシーンがあったり、ネタバレなりそうであんま言いづらいですけど、良いことが起きたり、それに関係する辛いこと不安なことを考えたりと、凄く感情の表現がお上手や〜思いました。

     キャラもめっちゃ可愛いです。

  • 非日常的の中で安心と不安が波のように寄せては返し、そしてその振れ幅が日を追うごとに大きくなっていく感覚が妙にリアルで、表紙から感じる雰囲気に反して各キャラクターの言葉に吸い込まれるような魅力がある。

  • ミヤコのすごい発想力とダジャレ。
    4コママンガなのにストーリーがすごい。

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著者プロフィール

代表作『バーナード嬢曰く。』『鬱ごはん』『銀河の死なない子供たちへ』『オンノジ』『ヨルとネル』など多数。2014年に第18回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞。2016年10月には『バーナード嬢曰く。』がアニメ化される。

「2019年 『ハナコ@ラバトリー 新装版(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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