- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253169943
感想・レビュー・書評
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本間先生の娘さんの話はブラック・ジャックにとっての本間先生の大きさを感じさせます。
「ブラック・ジャック病」や「B.Jそっくり」は彼の人間らしさを感じて好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『かりそめの愛を』『魔王大尉』『フィルムは二つあった』などが収められています。
わたしのお気に入りは、母を亡くした少年が医者を逆恨みしてBJを殺しに来る『電話が三度なった』とBJが自分と同様に高額診療をする内科医と対決する『BJそっくり』。 -
どうせ死ぬならその前に結婚式あげたいって言ってた女の子の話…あったな~~~~~~
でもこんな…ちょっと…なオチだったっけ……???忘れてた
ついでに太っちゃう病気のお嬢さんが本間先生の娘さんてのも忘れてた -
手塚治虫作品の中で、かなり有名な作品。
一読はしておかねばと思い、読了。 -
一方が傷付くと他方も同じところにミミズ腫れが出来る双子の話、本間先生の娘がクッシング症候群だった話、ベトナム戦争の英雄の話、事故で55年間植物状態だった人の話、胞状奇胎の話、尿毒症の女性漫画家の話、渡し守の話、鯨に飲み込まれた人の話、騒音で耳を自傷してしまう人の話、「ブラック・ジャック病」の話、内科医のブラック・ジャックみたいな人の話。
自国では戦争の英雄と言われて気にしてないと言っているが、やったことは大量虐殺で、やっぱり心に傷は負ってたんだなと安心する話でした。
「戦争ならやらなければこっちがやられるんだ」と言ってたけど、殺したのは兵士じゃないし。
見せしめとして必要という言い訳はあるかもしれないけど、ただ殺していい名目があるから殺したとしか思えない。
でもこの人は命令しただけだけど、実行した人達の方がもっと重い呵責と戦ったんだろうと思いました。
国に帰る前に気がふれてしまいそう…
炭鉱事故で植物状態だった人の話で、キリコが出てきた途端ムキになって手術を引き受けるのはパターン化してますね。
しかもキリコに会わなければ冷静に手術の必要性を考えてるのに、ムキになって目覚めたらどうなるかまで考えてないなんて、他の話でのブラック・ジャックの思慮深さがない気がしました。
まぁ、目覚めたら急激に老化してすぐ死んでしまうとは予想出来なかったかもしれないけど…
騒音の大きさによって鼓膜が開く、なんて手術があったらすごいな。
せっかくそれでノイローゼから解放されたのに、「1人だけいい目にあうわけにはいかない、騒音を無くすことが先なんです」と言うけど、それでまた自傷して耳が聞こえなくなったら、戦い続けることも出来ないんじゃない?
せっかくの機能を棒に振る理由にはならないんじゃないかと思いました。
でもそこで暮らしてたら「なんでアイツだけ」とか聞こえてくるのかな。。
そしてそこへ「近隣住民全員に同じ手術をさせたいから術式を嘱託医に教えろ」と言ってくる航空側…
バカみたいに描いてあるけど、ほんと呆れる提案ですよね…
最後の内科医によって生きてはいるけど意識のない老婆の話も、極端だけど医療の線引きを考えさせられる話でしたね。
「何のために生きてるのか」「生きるために生きてる」
もはや黒松の自己満足のために生かされているだけだし。
意識も取り戻させる自信がある!と言ってたけど、10年後に意識を取り戻しても95才でしょ、それでどうするの?とも思ってしまう。
本人の意思も確認出来ないし、とは言え家族がもう支払えないならこの治療を諦めると母親が決めればいいのに。
最後に「おばあちゃんのお見舞いに行きましょ」と笑顔で語る母親が出てきたけど、いや母親に無理な延命をやめさせる決断を促すところじゃない?と思ってしまう。
当時と現在でまた感覚が違うのかなぁ。
しかしこの打率の高さ。
つまらない回なんて無いし、ちょっと読んだことあるような流れだなぁと思うことはあっても、また挽回してくるし。 -
【再読】
「イヤハヤ おれってやつはにくったらしいもんだなァ」
今巻ではブラックジャックが様々な感情を見せてくれました。彼は同業者に「オペの鬼」とか、「機械みたいだ」と言われます。確かにブラックジャックの手術は神がかっていて正確なもの。どうしても人間離れして映ってしまいがちです。ですが、(このことはどこかの感想にも書きましたが)ブラックジャックほど人間味のある主人公はいないと思います。復讐に燃え、ピノコを守り、人々を救う──これこそがブラックジャックの真の姿なのです!
(特に好きなお話3つ)
「満月病」
「浦島太郎」
「B・Jそっくり」 -
コルシカの兄弟 ベトナム孤児 炭鉱で大爆発 泡状奇胎 小さい時には男の子なら母親を女の子なら父親を愛するもんだ… エディプス・コンプレックス もぎたての水も滴る腎臓だ 鮭は遠い旅路のすえ デルマトミオージス 学術映画 空港財団 騒音 胃袋 ヤムイモ 植物状態 原作のピノコはせいぜい3頭身ぐらい
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母親のことが好きすぎる「小さな悪魔」の話がお気に入り。
あとは、理不尽な話が多かった。 -
「何のために生きてるんです?この人は」「死なないために生きてるのさ」生きるシカバネがキーワードになっている14巻。延命治療と尊厳死。一般的には延命治療はしない方がよいと考える人が多数派なようだが、いざ自分の家族になると延命治療を選択してしまうようだ。医療費負担と家族の精神的疲労。「俺たちはバカだっ!」とBJとキリコが揃って頭を抱えるシーンが印象的。
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「満月病」、本間医師の娘を陰ながら見守っている騎士(ナイト)的なBJの心意気、彼は女性を守るべきものとしながらも甘やかすのではなく厳しくも接するやっぱり紳士(ナイト)である。「魔王大尉」で描かれる因果応報の法則。奇胎、騒音に耐えられる自分の耳を傷つける男、眠り続ける男、クジラに飲まれた男、世界の珍しい現象をBJ作品として描き切ってしまう素晴らしさ。