バビル2世 (1) (秋田文庫 7-1)

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  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253170765

感想・レビュー・書評

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  • 大昔に地球に不時着した超科学を持つ宇宙人の子孫同士の戦い。


    宇宙人自身は母星に帰ることが目的だったんだろうが、わざわざ機械を残す理由が意味が分からない。子孫で好きに使うため、とか。。争いの原因を作ったのがバビルで、争っているのがバビルの子孫達。宇宙人に脳みそがなかったために発生した戦いとしか思えない。


    ストーリー自体はおもしろかったが、正直ヨミは悪者に思えないし、バビル二世も何か目的があって戦っているように思えない。


    非常に昔っぽいマンガだと思う。戦いに理由がないのが非常にいい。今のマンガは目的を設定して、目的に向かってストーリーが展開されるから。

  • 血の宿命が導く運命の戦い

  • 子供のころバベル2世だとずっと思っていた超能力漫画。
    超古代コンピューターとかはオーパーツに通ずるものがある。
    それはそうと本書336ページで海底に待つポセイドンは激しく萌える。

  • いやー、バビル2世ですよ、バビル2世!
    子どもの頃、アニメに胸をときめかせてたなあ。

    第1巻から展開が早くて面白い。それにしてもご両親が不憫だ。。。

  • 全巻
    昔の漫画は、正義と悪がはっきりしていて読みやすい。

  •  横山光輝の代表作にして、言わずと知れたバトルモノの傑作。

     主人公の浩一は、毎夜旧約聖書の「バベルの塔」の夢を見るようになります。その内、誰かが僕を迎えに来ると言い出し、両親は浩一の気がふれたかと浩一を監禁します。
     が、窓から怪鳥ロプロスがやってきて、浩一は大して名残惜しさも感じず「お父さん、お母さん、今までありがとうございました」とロプロスに乗って生家を後にします。
     ストーリーとしてはそんなに変じゃないんですが、持って行き方が妙に淡々としているところが、今読むと物語として以外にギャグとしても読めてしまいます。
     このギャグで読ませてしまうもう一つの要因は、「BSマンガ夜話」でいしかわじゅんさんだったか夏目房之介さんだったかが指摘していた、横光先生の「極度に記号化された絵」です。突然「もうすぐ迎えが来て僕は去ります」と言い出す息子・浩一にうろたえて「み、水…」と水を飲む父の描写や、「オオオ」と泣く母、窓ガラスを突き破って怪鳥ロプロスが部屋の中に首を突っ込んでいるのを見て「むーん」と倒れてしまう母。100人が読んだ時に100人が誤解無く何が描かれているのかが理解できる、という意味で「極度に記号化されている」わけです。ただし、そのわかりやすすぎるまでのわかりやすさは、芝居がかった表現というかある種の誇張にも見えるわけで、それがギャグとしても読めてしまうわけです。

     砂嵐の中にあるバベルの塔に連れてこられた浩一。そこで浩一は、旧約聖書のバベルの塔の話の真実を知ることになります。
     バベルの塔を作ったのは、5千年前に地球に漂着した宇宙人でした。彼は自分の仲間にSOS信号を送ろうとしてバベルの塔を建設するわけですが、当時の人間には科学力も何も無かったので、建設途中で爆発事故が起こります。このとき、宇宙人は母星に帰還することを諦め、現地の人間として生きていくことにします。そして、自分のもっている科学文明・装置については、自分の子孫の中で自分とよく似た能力を持った者が現れたらそいつに全部譲ろう、と考えます。そのために、自分と近い能力を持った子孫が現れた時に電波を送る装置を作り、それに反応した浩一がバベルの塔に呼ばれたわけです。
     この宇宙人の名がバビル。で、彼の全てを継ぐ者が二世、すなわちバビル二世なのです。
     怪鳥ロプロスの迎えが来たことには大して驚かなかった浩一は、バベルの塔の装置やこの説明にはやたら驚きます。その辺のずれっぷりも何だかおかしくて、読んでいて思わずニコニコしてしまいます。浩一はその後、コンピューターの使い方を学ぶために100日間カプセルの中に入るのですが、その際、3つのしもべがバビル二世を守ってくれるボタンを押します。いや、なんでそこ、手動なのよ!(笑) モノホンのバビル二世を連れてきた時点で、自動的に3つのしもべがバビル二世を守るようプログラミングしておこうよ!
    (※私は決して馬鹿にしているわけではありません!むしろ、こういうちょっとヘンテコな部分に愛おしささえ感じています!!)

     100日間のカプセル教育を受けたバビル二世は、ヒマラヤへ向かいます。そこには、コンピューターがはじき出した、バビル二世の敵か味方かになる男・ヨミがいると教えられたからです。
     ヨミは世界征服を企む男で、バビル二世と一緒に世界を征服しようと持ちかけてきます。しかし、それを断ったバビル二世。バビル二世の恐るべき力を危険視したヨミは、バビル二世を暗殺しようとします。ここから、めくるめくバビル二世vsヨミ様の戦いがはじまるわけです。

     ヨミの放ったゴーリキとの戦い。何にでも変化する3つのしもべの一つ・ロデムの活躍。バビル二世の恐るべき身体能力と回復力。バトルを通じて、バビル二世の能力が少しずつ明らかになっていきます。

     バベルの塔は人工の砂嵐で守られており、その位置を知られないようになっているのですが、ヨミ様はBR3号というロボットを使ってバベルの塔の位置を探ろうとします。
     これに気づいたバビル二世はモルモットロボットを使い、沙漠の中にある戦車の残骸をバベルの塔だと誤認識させます。
     横光作品は、ともするとその絵柄や表現から単なる超能力・メカバトルものと誤解されることもあるのですが、これ、駆け引きや勝ち負けに全部理由(説明)がついています。そういう意味で非常に論理的なバトルモノということができ、この系譜にあるのが荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』や冨樫義博『幽遊白書』『HUNTER×HUNTER』だと言うことができるでしょう。特に荒木飛呂彦先生は、横光先生が大好きで、バビル二世が学ランで沙漠の中を歩いている姿を見るだけで涙が出る、とまで仰っていました(http://booklog.jp/users/tomiyadaisuke/archives/1/4872338197参照)。ジョジョの第3部で、主人公・承太郎が学ランでエジプトまで行くのも『バビル二世』へのオマージュ…かどうかまでは知りませんが、さすがに承太郎を見てバビル二世を連想するのは、『蒼天航路』読みながら横光『三国志』をイメージするくらい難易度が高すぎます(笑)。

     ヨミ様からの攻撃を逆手に取り、ソドム大佐から情報を得てヨミ様の基地を攻撃するバビル二世。このとき、直接攻撃するのが3つのしもべの一つ・ポセイドンなのですが、ヨミ様からの反撃をかわすため、海底の岩場で寝そべるポセイドンの可愛さは、是非ご確認いただきたい!(泡が「プクン」となる擬音は、可愛いすぎてポセイドン萌えになること確実!)

     ちょうど美内すずえ『ガラスの仮面』が、ツッコミを入れながらも物語に引き込まれ、続きが気になる、という重層的な読み方のできる漫画ですが、それに近い読み方ができると思います。
     これを読んでいない人は確実に人生を損していると言える一冊。四の五の言わずに読んで欲しいくらいオススメです。

  • 全11巻 完結

  • 全8巻。3つのしもべ、ロデム、ロプロス、ポセイドンを従え、宿敵ヨミを倒す少年の戦い!
    ヨミはいったい何回生き返るんだ!と思いながらも超能力を駆使した戦いなどがオモシロイね♪

  • 全8巻

  • 今更ながらちゃんと読みたくなった。ロデムが好き。

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著者プロフィール

ロングセラー「三国志」をはじめ、「水滸伝」「項羽と劉邦」「殷周伝説」(いずれも小社刊)をはじめ、著書多数。

「2019年 『カジュアルワイド 三国志 6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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