ダスト8 (秋田文庫 1-46)

著者 :
  • 秋田書店
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253172301

感想・レビュー・書評

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  • 何故ダストなのかは最後まで読んでもよくわからず。
    旦那の思惑がよくわからなかったが、途中で判明。
    それもあまり意味はなさそうだが。
    唐突に出てくる新能力といい、行き当たりばったり感もかなりある。
    そんな能力あるなら最初から使えというオチといい、どうもな。
    まあ凡作かな。今読むと余計に。
    人工知能の描写も時代的に仕方ないとはいえ稚拙。

    どうやら元の話では8ではなく18人分のエピソードを予定していたが、不人気打ち切りで6人で連載は終わったらしい。
    後に2人分追加して描き下ろしたのがこの形らしい。
    なるほど事情を聞けばちらかり方もまあ納得ではある。
    もうちょっと練らないとなあ。

  • 旅客機墜落事故。生存者は8名。彼らは生命の石の力で復活してしまった、本来死んでいる人間たち。彼らから、生命の石を取り戻すために送り込まれたキキーモラの2人。石を手放したとき、再び死んでしまう。
    石の力で生きている彼らたちが、その真実を知ってしまったとき、どのような行動をとるのか、がテーマなのか。
    8名それぞれの生きる価値観を、死を告げるキキーモラという人外の存在を通して描きたかったのか。

    生への執着。死を恐れず行動する覚悟。他者を生かすための自己犠牲の死。死ぬことで二人だけの生を得る心中。

    「火の鳥」に通じるものがある。10年前、10年後、読んでいる時の自分によって、感想や感覚が変化しそうな話。

  •  1993年刊行(初出1972年)。知人からの借り本。

     基本構成は与えてはならなかった石を取り戻す。その過程を描く。ただそれだけである。
     しかし、話の振り幅が大きい。すなわち、この基本コンセプトの中に、純愛、夫婦愛、マッドサイエンティスト、生への執着、死をかけた挑戦、戦争の傷跡、次世代に紡がれる思い、夢への執心など、縦横無尽に展開されるのだ。
     主要登場人物が同じでありながら、このような輻輳するモチーフを描き出す連作集は万華鏡の趣きである。

  • 原題は「ダスト18」。18人出て来る予定だったらしい。
    うーん。評しにくいです。
    個人的にはあんまり思い入れなし。

  • モチーフが巧みで、8つの連続短編をぐいぐい読ませてくれる。手塚治虫が火の鳥でも追求している生と死という永遠のテーマを取り上げている。生も死も重い。だけど、ちっぽけな感傷など吹き飛ばす冷静なまなざしで描かれている。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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