弱虫ペダル 12 (少年チャンピオンコミックス)

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著者 : 渡辺航
  • ¥ 453
  • 秋田書店 (2010年06月08日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253214643

弱虫ペダル 12 (少年チャンピオンコミックス)の感想・レビュー・書評

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火花

又吉 直樹

芸人とは?漫才とは?「夢」を追いかけた10年間の話

生き残りの厳しいお笑いの世界で、もはや売れっ子と呼んで差し支えない知名度を獲得した芸人コンビ・ピースのボケ担当、又吉直樹氏による文芸誌のデビュー作。処女作にも関わらず第153回芥川龍之介賞を受賞したことで話題の一冊です。 語り手である漫才師の卵、徳永が地方営業で参加したある花火大会で長年の師匠となる神谷と出会ったところから物語は始まり、この二人の会話を中心に物語は進みます。 大きな一つのストーリーがあるわけではなく数ページほどでまとまっているエピソードが無数にある形式で、エッセイを読んでいるような気分に陥ります。一見つながりの無いように見えるそれらのエピソードの中で少しずつ時間とともに物語は進み、変わっていく環境に翻弄される師匠と弟子。二人のやりとりはそれこそ漫才のようで、ボケとツッコミが入り交じりますが、不思議と滑稽さを感じないのは本書に於いて著者が記した「笑い」に対する分析が真摯なせいでしょうか。

直接的に感情移入できるような文章では無いにもかかわらず、徳永が煩悶する姿を見るにつれ引き込まれ、クライマックスでは感情の昂ぶりを抑えられなくなってしまいました。 終盤の意外な展開は著者の芸風にも合ったシュールな仕上がりで不思議な読後感を作り出してくれます。

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