ときめきの上海: 國民的中國語教本

著者 :
  • 朝日出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255002194

作品紹介・あらすじ

NHK中国語会話から生まれた学習参考書。テキスト2年分を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 異色の出来のテキストだと思います。
    まず読んでいて楽しい。
    豊富なイラストと物語性のある会話文、
    所々に散りばめられたエッセーも良い。
    学習者を飽きさせない工夫が随所にみられます。

    一番の工夫は、会話の一番を切り取って、長くないことです。
    よって1単元30分~1時間あれば学習できる。
    また文法項目も、かなり絞ってあって、
    よく使う表現ばかりである。
    この1冊をやり込めば、
    日常生活に困らない程度の平易な中国語ができるようになる。

    中国語の始めの学習は、ピンインと声調である。
    これを、しっかりマスターしておかないと、
    自分が話す中国語が全く通じないという事態になる。
    そういう事態になって気づいた時は、もう既に遅しである。

    日本人の中国語上級話者に教えてもらうのが、ネイティブに教えてもらうよりも、
    良いと個人的には、思っている。それは前者の方が、ピンインと声調に多大な労力を、
    使って、学習者の目線にたった、説明ができるからである。

    確かに後者は、正確なピンイン、声調を用いることはできるが、
    中国人の中でも、普通語のうまい人、下手な人(正確にピンイン、声調を使うことができる人)がいる。
    下手な人が自分の教師になった場合、かなり不幸なことになる。

    また、言語学(音韻)でもしっかり学ばない限り、どういう風に発音するのかは、
    ほとんどの中国人は、言葉で説明することができない。

    その分、日本人学習者の方(上級者)が、適格に言葉にすることができる。
    個人的には、日本ほど、中国語を学ぶ上で、良い環境はないと思う。
    このテキストも、その代表格で、本当によく作られているなというのが印象である。

    また中国語も英語も同様に、中級後は語彙を増やす必要性が生じる。
    この中級後の良いテキストは、あまり存在しない。
    個人的には、中級後の最も大事な中国語の学習は、
    中国古典(四書五経)とことわざ、慣用句の勉強になるからだと思う。

    ただ、本屋さんの中国語のカテゴリーには、もちろん上記のモノは、
    ほとんどないが、別のカテゴリーに行けば、いくらでもある。
    やはり、日本における中国語学習者の環境は恵まれていると同時、
    古典やことわざ、慣用句の学習になると、中国語のマスターが、
    一体どの程度なのか、また、まずマスターなんて、できないことが、
    すぐにわかる。

    しかし、言葉を知ることは、自分の世界を拡げることであると、
    わかれば、一生学習を継続することできる。

  • 相原氏の著作には大変興味があるので、
    ぜひ読んでみたい、という1冊。

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著者プロフィール

元お茶の水女子大学教授。中国語コミュニケーション協会代表。中国語に関する著書多数。『中日辞典』『日中辞典』(ともに講談社)の編者。

「2012年 『中国語1000本ノック 入門編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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