未来への地図: 新しい一歩を踏み出すあなたに

  • 朝日出版社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255003160

感想・レビュー・書評

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  • 星野道夫さんが中学校で行った講演録。子に読ませるのにいいかなと思い、借りてみました。写真がとても素敵で手元に置いておきたい本です。裏表紙から開くと英訳が載っているので英語の勉強にも使えるのでは?(親の思い通りにはならないものですが…)

    子どもの頃から自然や動物が好きで、学生時代にアラスカの写真集や資料を海外から手に入れては毎日飽きるまで見ていたという。
    そしてアラスカへ行くしかない、と行動に移す。
    その行動力にも驚くし、星野さんの文章からアラスカの自然のそのスケールの大きさに圧倒される。

    いろんな生き方があるんだよ、あっていいんだよ、ということを子どもにわかってもらいたいと思うし、感性や想像力が豊かな人に育ってほしい、と思う。

    解説で柳田邦男さんが書いているが、写真そのものにも十分驚きや感動があるのだが、そこに星野さん自身による言葉が添えられると、その写真がいのちや地球そのものに対する哲学的思索をも塗り込めた奥行きの深い作品になる、と。

    星野さんの他の著作も読んでみたい。

    アラスカに行くことは難しいけれど、せめてこんな写真に囲まれて生活したい。

  • ぼくが今よりもっと
    人生に迷っていた時、
    夢に焦がれて行った
    東京で出会った一冊。

    一生は短い。
    好きなことをすることは
    何にも代え難く素晴しいこと。

    そんな強い想いのこもった
    写真に心底励まされ
    ここまで楽しく生きて
    くることができました。

    今までたくさんの
    写真をみてきましたけども
    写真をみて全身に
    鳥肌が走ったのは
    星野さんの写真が初めての
    経験です。

    本当に、文字通り、
    星野さんは
    好きで仕方なくて、命を賭して
    写真を撮ってきたということが
    言葉ではなく写真から
    ありありと伝わってくる
    からかもしれません。

    こんなにも生命力が
    溢れる写真はなかなか
    撮れるものではないし、
    なかなかみれるものでも
    ありません。

    生きることも
    死ぬことも全て
    ひっくるめて
    星野さんの写真は
    雄弁に語っています。


    命の儚さを

    尊さを

    その余りある美しさを。



    読むのにかかった時間:30分

    こんな方にオススメ:将来を決めかねている人に...

  • 1987年3月、大田区の田園調布中学校のと卒業記念講演。なぜか英訳がついている。

  •  アラスカの村長にたどたどしい英語で手紙を書き、返事が来れば、単身アラスカに向い写真を撮る。自然を撮り続ける。
     そして、ヒグマに襲われて亡くなった写真家の講演を本にまとめたもの。

     写真展に行ってから手に取った本なのだけれど、過酷な環境で生きてる動物たちを撮るということは、いつか自分もその輪の中に落ちることを覚悟していたんじゃなかろうかと思う。
     そしてこのレビューを書く前に、死の顛末をネットで調べてみたのだけれど……。本当に、経験だけではわからないことや、ちょっとした違和感や忠告は大事だなぁ。
    いや、すべてのことに気を配ったとしても、どうしようもないことがあるのだと感じた。

  • 若き星野さんの行動力に感動します。中学生への講演をまとめたものですが、「やってみたいことがあるけどどう踏み出したらいいかわからない」という全ての人の背中を強く押す一冊。

  • アラスカに棲む動物の写真が素晴らしい カリブーの狩猟は少し残酷な感じがしますけれども、アラスカはエスキモーやインデアンの人たちがたくさんすんでいて、彼らにとってアラスカの動物というのは見て楽しむものではなく、生きるために殺して食料にしなくてはならないのです

  • もし生きていたら、ぜひ学校で講演会を開いてほしい・・・
    中高生に聞かせたい内容です。

  • 星野氏が中学校で行った講演を書籍化。英文も同時掲載。

    まずはおよそ20ショットの写真の素晴らしさに息をのむ。
    写真であるからもちろん静止画なのだが、どのショットからも大自然の醸し出す空気にあふれ、野生動物の息遣いまで聞こえるようで、躍動する生命と生きとし生けるものすべてを受け入れるマザーアースを思わずにいられない。
    この一瞬を撮るために、著者が渡ってきた道のりを思う。

    一枚のアラスカの写真に惹かれ、住所も宛名もわからないままいてもたってもいられずに手紙を出してしまう。思いがけず返事が来て、とにかくアラスカへ行ってしまうその勇気、行動力、思いの強さ ひたむきさ。
    なんと幸せな人だろう、なんとうらやましい人物だろう。

    大学時代に、親友を事故で亡くし、いつ終わるともわからないたった一度の人生、好きなことをやらずしてどうする、とこの道に進んだのだそうだ。
    これが、なかなかできそうで、できないんだな。
    年を取るって、こういうところが悲しいね。

    取材中の事故で亡くなられた星野氏だが、きっとそれはそれで本望であったに違いない。
    情熱を傾けられる何かがあるってうらやましい。

  • 星野さんがどのようにして写真家としての道を歩んできたのかと、そのきっかけとなったことが書かれています。進路に迷ったり、進路の壁にぶち当たっている中学生・高校生に読んでほしい一冊です。難しいことは書かれていない、むしろ、シンプルに書かれているので、読みやすいと思います。学生の頃から持っていた希望を最終的に、自分のすすむ道と決め、若いのにしっかりしているなあと感じさせられる面があったり、時にはその若さゆえに後先を省みず突っ走る姿があったり・・・と実に楽しい一冊です。本の厚さに対し、、内容は半分ほど。あとの半分は英文で書かれているので、英文で読むのにチャレンジしてみるのもよいと思います。星野さんの撮った自然や動植物のカラー写真も素敵で、長時間見ていても飽きません。サブタイトル通り、新しい一歩を踏み出すあなたに読んでもらいたい一冊です。

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著者プロフィール

写真家・探検家

「2021年 『星野道夫 約束の川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星野道夫の作品

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