怖い絵2

著者 :
  • 朝日出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255004273

感想・レビュー・書評

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  • 巷では人生百年時代と
    言われますが、

    人の一生なんて体感で
    あっと言う間ですよね。

    ちなみに今から百年を
    遡れば大正時代。

    二百年遡れば江戸時代。

    はたして遠い昔の様に
    感じる時代も、

    数人分の人生の時間を
    数珠繋ぎにすれば、

    あっと言う間に遡れて
    しまうんだなと感慨に
    耽ります。

    歴史画として描かれた
    斬首による処刑や嬰児
    虐殺など、

    発展途上にある遠い昔
    の人類の蛮行として

    まるでおとぎ話を読む
    様に鑑賞しがちですが、

    考えてみれば同じ様な
    蛮行が世界中の戦地で
    現在も行われてますね。

    そこに描かれてるのは、
    人類史に繰り返される
    愚かしい一場面でした。

  • 図書館にまとめて三冊予約したら、
    第二巻が一番最初になってしまいました。

    問題ないといえばないけど、時々
    「やっぱり第一巻から読みたかったなー」
    と思うことがありました。5回ぐらいかな。

    「怖い」とありますが、見るからに怖い絵もあるし
    そうでないものもあるし、20作品があるわけだから
    「面白かったり」「悲しかったり」「切なかったり」
    でも「怖い絵」と一言にしたほうが
    読んでみたいなって思わせるからいいのでしょう。

    満足度は最高で、早く他の二冊を読みたいし
    中野京子さんの他の本も予約しています。

    20作品の中で、一つだけ見ることができるとしたら
    『ベツレヘムの嬰児虐殺』を選ぶかな。
    もちろんこの絵の中には
    怖くて、一番入りたくないですけど。

    http://nagisa20080402.blog27.fc2.com/blog-entry-228.html

  • お気に入りは、ハプスブルク家の肖像画。純血を守ろうとしてみんな早死にしちゃうなんてさ。おっそろしいね。
    あと、遺伝でみんな顎出ちゃってかわいそー。
    (;´Д`A(血はすごいね。)

  • あー、怖かった!その2。
    でも怖さは1より緩和されているもよう※個人差があります。
    画ではレッドドラゴン、物語ではブリューゲルが勝手に怖かった大賞。レッドドラゴンはもはやトラウマレベルなのでMVP。表紙になっている男性(アルノルフィニさんという名前らしい)は怖いというか不気味――目を合わせれば合わせるほど目を合わせたくなくなるので、嫌な上司で賞。

  • たくさんシリーズが出てるので、どんどん読んでいくつもりです!

  • 前作同様、面白いです。

  • 西洋名画に隠された残酷さ、非情さ等々の怖さが解説されています。
    見るからに怖い絵もあれば説明されてようやくその怖さが分かる絵もありさまざまな怖さがありました。

    個人的には絵よりもピカソの女性関係が一番怖かったです。

  • ヨーロッパの歴史も一緒に勉強できる

  • 怖い絵シリーズ第二弾
    第一弾から絵画の面白さを知り、第二弾から歴史の面白さに気付かされました。

    人種差別、男女差別、拷問、集団殺戮、政略結婚などなど、不道徳が当たり前だった時代。そこで生まれた西洋美術には共通して「怖さ」があるのかもしれない。

    昔と比べて明らかに平和になった現代、
    そこから生まれた芸術には何が秘められているのか?
    私はそれに共感できるのか?新鮮な価値観として受け入れるのか?
    拒否反応を起こすのか?
    この本を通じてさらに芸術に興味が湧いた一冊です。

  • 怖い絵集第2弾。

    今回は前作より見るからに怖い絵が少なかったけど、中野さんの語り口は変わらずでおもしろく読ませてもらいました。

    今作で私が怖い絵と感じたのは以下。

    カレーニョ・デ・ミランダの『カルロス二世』。
    受け口で病弱、儚そうな少年が実は…なこの絵、ものすごく良く描いてくれているのは他の画家が描いたカルロス二世を見れば明らか。
    だからこの絵をみんな本音でどう見ていたのか、そこを考えるとまた怖い。
    ヴェロッキオの『キリストの洗礼』は、大天才の才能というもののもの凄まじさを感じる。
    複数人で作品制作する当時の方法だからこそこんなことになってしまったのだなぁと思いつつ、だからこそこういう形で残されることになるありがたさ、いや怖さがある。
    ひとりの大天才によってひとりの天才が打ちのめされた絵。怖い。

    あと、一番怖い…!と感じたのは補足で掲載されているミレーの『死と樵』。
    何このついで感!

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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