- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784255006130
感想・レビュー・書評
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本書の最後の結論
人間的なものを楽しむことで、動物になることを待ち構えることができるようになる
本書を通して読むことで、この言葉が至るまでめっちゃ長い説明があるけれど、それを乗り越えて考えた自分に、自分の心にじんわりとやわらかく染みた
本書を通して、「暇」と「退屈」、世間一般で大切にされないであろう、今まで自分も大切してこなかったこの二文字を本当に大事にしていきたい。 -
衣食住一たりた先進国に生きる我々は、一体どう生きるべきか?を「暇と退屈」をキーワードにその人類学的・歴史学的・思想的背景を織り交ぜながら、著者なりの結論を導き出した現代思想的、思想書。
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この本はとても素晴らしい。面白い、たくさんの発見があり、生き方を変え得る本だと思う。真摯に緻密に丁寧に書かれている。☆5つは、こういう本のために取っておかなくちゃいけなかったんだなあ、あの本は☆4つだったなあと思っちゃう。私の心の友書ランキングのトップを争う本になりました。ぜひご一読を!
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やっと読み終わった。もう一回読もう。図書館で借りた本だから今度は買おう。それくらいいい本だった。
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結論に書かれている内容(どう生きるべきかの提案?)は、老人の知恵だな、と思った。悪い意味ではなく。
初読は恐らく2014年で、いま(2023年)久しぶりに読み返した。この間、要らないものを捨てる意識で9割以上の本を処分したけど、直感的に重要だと感じて手元に残した数少ない本のうちの一冊。「退屈」は人生の重要課題であり、自分も死ぬまで考え続けるだろうし。
初読時にも価値を感じた覚えがあるけど、内容はほとんど覚えてなかった。約10年後に読み返した今、倫理学としての結論の主張には感覚的(経験的?)に同意でき、一部は自身の変化で自然に実践してたりする。
1つ不満な点を挙げると、自然科学寄りで学び育った自分としては、なぜ人間が退屈を感じるのかについて進化論的・生物学的な観点での議論もカバーしてほしかった(そういう学説もあるだろうとの想像の上で)。そのメカニズムを理解できれば、空腹感や疲労感と同じように楽しむことができるかもしれない。食欲には際限がないが、多少の知識と自制心があれば、健康を維持して食を楽しむ生活を持続できる。退屈も、そういう知識でもって飽きることのない日常の幸せに変えていきたい。 -
とっても面白かった!
暇(生活に余裕ができて空いた時間)と退屈(満たされない、自身に抱く疎外)に、どう向き合うべきかを説いた本。
結論はある。だけど、真の結論は読者に委ねられる。
この本を読んだ人は皆、同じ講義を通じてそれぞれの結論を持ったはずです。
知的な読書体験がしたい方にオススメ。
ぶ厚いですが、さらっと読めます