ソーシャルデザイン (アイデアインク)

制作 : グリーンズ 
  • 朝日出版社
3.94
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本棚登録 : 1656
感想 : 214
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255006222

作品紹介・あらすじ

毎日の暮らしも世界の問題も、たったひとつの思いつきで「楽しく」変えられる。おばあちゃんを元気にするニットブランド、街を賑わす「うわさ」の貼り紙。月間読者12万人のウェブマガジンを営むグリーンズが、社会を変えた伝説のアイデアを世界中から紹介。これからの街、子育て、エネルギー…「自分ごと」で未来の社会をつくるためのヒント集。話題の実践家、山崎亮、山口絵理子、井上英之各氏のインタビューも収録。「これからのアイデア」をコンパクトに提供するブックシリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 社会の仕組みをアップデートする「ソーシャルデザイナー」たちを紹介した本。それぞれ取り組んでいる課題は違うが、どれも「自分ごと」から始まっていて、問題“発見”の参考になるストーリーとそれを解決するアイデアがコンパクトにまとまっている。
    個人的には山崎亮さんの、「“自分ごとにする”とは(お金だけじゃなく、地方の美味しいものでも何でも)“ぼろ儲けすること”」という言葉がすごく自分の気分とフィットしました。エゴを自覚した上で「社会のためになること」というキレイ事だけではなく、同時に「楽しめること」「(参加する人が)自分の得になる(かもしれない)こと」も巧みに仕組んでおくことが『人を動かす(=社会の仕組みをアップデートする)』ことにつながるのかなと思います。そこにあるのはクリエイティビティで、「解決する」という発想より「デザイン」するというアートな発想に近い。読み終わった時の本のタイトルへのしっくり感がハンパない。
    サブタイトルに「社会をつくるグッドアイデア集」とあるだけあって、1つ1つの事例がテンポ良く読める分量なのは良いが、もうちょっと深く知りたいテーマもあって星4。入門としては最高です。

  • ビジネスとして、とは言わないまでも少なくとも継続可能な程度の収支が成り立っているのか。今現在継続できているのか。衣食足りた遊民達の自己満足に終わっていないか。等、情報公開と継続調査の不足から、うん、ごもっとも、総論賛成だよね、としか言えない。
    各論ではスウェーデンの「スピード・カメラ・ロッタリー」や「カルマ・カップ」など、きちんとまじめにルールを守る人が得をする仕組みは広めたい。

  • 社会の問題を「楽しく」解決する。そんなアイデアを集めて紹介するサイトGreens.jp。ここは同じシェアオフィスに席を置く、ご近所さんでもあるので親近感が湧きます。30代の彼らの環境や社会への意識の高さと行動力にはほんとうにかなわない。素晴らしいことだと思います。
    この2冊の本で紹介されているたくさんのアイデア。どれも秀逸で、心が浮き浮きするような楽しさ、悪戯心、思いやり、そして継続可能なビジネスとしての発展性に富んでいます。僕が今まで広告やプロモーションの世界でやろうとしてできなかったことが次々に実現しています。ボランティアでなく、きちんとビジネス化しているところがすごいのです。
    例えばおばあちゃんを指名してニットをカスタムメイドする「ゴールデンフック」。そこには孤独な老人が再び社会と関わりを持ち、ユーザーとの結びつきを得る。ユーザーとしても自分だけの「おばあちゃん」ができる。コストとか製品のデザインやクオリティだけじゃない、もっといろいろな問題を一気に解決するパワーがあるアイデアです。なにしろ「愛」がある。優しい気持ちになれる。
    他にもバングラデシュのジュートを使って現地生産し、直売する「マザーハウス」の山口理絵子さんや日本各地の地域振興を手掛ける「コミュニティデザイナー」の山崎亮さんなどの有名な方も登場しますし、海外からはロンドンで始まった「ゲリラガーデニング」やホームレスにコートを贈る広告「The Warming Hunger」など、スマートで洒落たアイデアも紹介されています。
    世界で、同時多発的に盛り上がってきたソーシャルデザインというムーブメント。どうもバブル世代ということで今ひとつこの流れから阻害されているように感じる私たち40代ですが、勇気を出してこの世界に踏み込んでいきたいと思います。もっと自由に、自分を解放して進めたらいいなぁと、この本を読んで勇気が湧いてきたように思います。
    アイデアはある。でも資金を集めて人を集めて実行する。その行動力が自分には足りないと、痛いほど感じます。もちろん家庭とか、生活とか考えなくてはならないことはあるのだけれど、今までの経験を活かすことができれば道は開けると信じて進んでいこう。
    とりあえず、次回のGreen Drinkには参加しなくちゃね。今年はもっともっと人とのつながりを増やしていこうと思います。笑顔を忘れず、繋がっていきましょう。

  • 自分の思うこうしたら良いと思うことの具体化を学べる
    具体例から学ぶアプローチの発想が面白かった。特にサッカーボールソケット。

  • おばあちゃん×編み物
    日本2050年⇒2.5人に1人はおばあちゃん
    自分で自分の生活は支える時代。おばあちゃんたちの生き甲斐を作る。自立

    うわさプロジェクト
    H.O.Wアウトドアウェディング
    シティプロモーション『ドキドキするバルセロナ!』
    東京シャボン玉クラブ

    ※原因療法
    ⇒仕組みを作ること、ステークホルダーを想像し、ホリスティックに状況を捉えること
    目の前のwhatじゃなくてwhyという問い
    『反骨心が新しいものを生む』『もっとこうなったらいいのに!』を、大切にすること

  • 何だか明るい心持ちになります。

  • すばらしく前向きになれる一冊。自分の内側の大きな変化を感じますよ。

  • 絶対お勧め!

    まずお勧めポイント第1は、まるでほっこりとしたいい映画や短編小説を読んだかの様な幸せな気持ちになれる。あ~、世の中って捨てたもんじゃないよね、うんうん、頑張ろうってね(笑)

    第2は、問いかけがにくい(>人<;)!あー、まずい、私もなんか行動起こさなきゃ、私にとっての大事な人や大切な人、気になることってなんだろ、私は何しているときに一番夢中なんだろって、直球投げられてしまいました。
    本当にこれ、やりたいの?井上英之
    好きだった自分ってどんな自分?山口絵理子
    それは本当にその地域の人のためになることか?山崎亮
    この本は時間をかいて再読したいなー。

  • 出版社の方から献本いただきました。

    国内外のソーシャルデザイン(社会にある課題や問題を解決する方法、手法)が色々と紹介されている本。

    国内の農家が取り組むものや、海外の2人だけでたくさんの人たちを巻き込んだアクションなど、個人や小さい輪で取り組んでる話が紹介されています。

    実は、この本を読むまでグリーンズさんはちょっと苦手な部分があったんですが、ちゃんとソーシャルデザインの必要性と、それが自分に関係あるんじゃって思わせてくれて、良い刺激になったし、おそらく自分や自分の周りで社会の問題、課題が存在しているんだと思います。

    当然、すべての人がそれに対してアクションをできるのか?っていえばそうではないけど、でもいろんな人がこの本を読んで、アクション(社会の問題を解決するための取り組み)をしてみたいって思える本だと思いました。

  • 身近に転がっているあたりまえを、自分とそこに関わっている人たち、環境と共に考え直す。
    デザインって、新しいものを生み出すことに意識がむきがちだけど、何も新しいものを生み出すことが全てではなく、既存のもの、不要のものから新しい価値をつけてあげることもデザインなんだなって思いました。
    大事なことが沢山書いてある本だったので、困った時にまた読みます。

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著者プロフィール

ソーシャルデザインのヒントを発信するウェブマガジン「greenz.jp」(月間読者数15万人)を中心に、自ら主役となって、ほしい未来をつくるためのムーブメントづくりを行っている。サプライズがあり、思いやりや愛があり、社会的な課題を一気に解決するグッドアイデア満載のウェブマガジン「greenz.jp」、アイデアとアイデアをつなげるイベント「green drinks」、アイデアをカタチにする学校「green school」、未来のつくり方が分かるブックレーベル「green BOOKS」など、ソーシャルメディアから人と人との出会いの場づくりまで幅広く展開中。編著書に『ソーシャルデザイン 社会をつくるグッドアイデア集』(朝日出版社)。2013年春現在のコアメンバーは鈴木菜央、兼松佳宏、小野裕之の3人。

「2013年 『日本をソーシャルデザインする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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