- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784257031765
感想・レビュー・書評
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今観ても全く古さを感じない卓越した技術力でデザインした怪獣たち。バルタン星人やウルトラセブンが素晴らしい。もっと評価されてもいいと思うのは地元青森で絵を学んだとゆうエピソードがあるからか。
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1954年公開の東宝映画『ゴジラ』の特撮美術で映像に携わり、以後、そのその手腕を買われて円谷プロダクションへ美術スタッフとして参加、『ウルトラQ』『ウルトラマン』に代表される円谷プロ製作の特撮映像作品で美術デザイナーとしてウルトラマンをはじめとして怪獣やゲストメカニック、特撮セットなど広い範囲で魅力的な仕事を手掛けた成田のデザインワークスを集めた画集。各キャラクターの姿は脚本を元にした初期デザインから撮影の状況に合わせて変更されて行き、画面の姿に「煮詰められてゆく過程」は非常に興味深く読むことが出来る。
新たに書き起こされた作品においても、40年以上も前に登場した怪獣達はその姿に全く古さを感じさせない魅力を今なお放ち続け、空想と発想の楽しさを伝える画集であろう。
晩年、成田は自分の描いたデザインの著作権をめぐり円谷プロとの間で成田が原告となって民事裁判で争ったものの「己の愚」として取り下げた。成田の死後、その遺志を継いで遺族は円谷プロと決別。以後「成田&円谷」関係の著作物、出版物は一切認めないとの意向で本書の再版は絶望的。
遺恨は『ウルトラQ』のリメイク作品である2004年に円谷プロによって製作された『ウルトラQ dark fantasy』制作時にも影響を及ぼし、制作上のデザイン、名称はこれを一切使用できなかった 。