観用少女 1 (ソノラマコミック文庫)

著者 :
  • 朝日ソノラマ (2001年3月1日発売)
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257720997

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  • 今よりも少しだけ未来の世界を舞台にした、生きている少女の人形「観用人形(プランツ・ドール)」をめぐる連作短編集。甘いミルクと砂糖菓子、そして愛情を栄養として生き続ける「永遠の少女」。その無垢さ、美しさに人は焦がれ、時には報われぬ愛ゆえに破滅するほどまでに執着する。しかしどんなに想いを寄せても、金を積んでも、「彼女」に選ばれなければ手に入れることはできない。
    友人に薦められて手に取り、はまった作品。精緻で美しい絵柄の魅力もさることながら、プランツにまつわる話も、コメディタッチのどたばたものから穏やかで優しい話、そして静かな狂気の話など、様々だ。毎回違うプランツが出てくるが、どの子も可愛い。どちらかと言うと「心温まる話」が多いのだが、個人的にはやや狂気じみた愛情を描いた作品が好きだ。その中でも「メランコリィの花冠」は傑作。
    それにしても、こんなにも美しく可愛いプランツが微笑んでくれるなら、本当に何でもしてあげたくなるよなと思う。そんな私がとても共感できたのは「スノウ・ホワイト」と「天使の役作り」。特に「スノウホワイト」の主役である名も無き宝石商の、最後の一言には思わず頷いてしまう読者も多いのでは。日常に疲れた時に読むと、プランツの店を本気で探してしまいそうになる。文庫版は全二巻。

  • 名人と呼ばれる職人が丹精込めて育て上げた、観用少女。絵が、微笑みが美しい、可愛すぎる! …ってふうにプランツに魅せられ、高い経費にあたふたしながらも、みんな幸せそうなので、読んでいて癒されますね。

  • 観葉植物というよりは人形、のように少女を愛でるお話。お金はかかるけど世話は楽ちん、飽きたら下取りもしてくれるけど、育て方を失敗すると大人の女に育ってしまうというオマケつき。
    描き方によっては物凄くグロテスクでインモラルになる設定だけど、少女漫画のタッチで描いてるから難なく受け入れてしまう。

    「少女のような人形」なのか「人形のような少女」なのか、読んでいて眼差しの方向性が分からなくなる。

  • 不朽の名作。
    ストーリーもプランツちゃんたちもホント好き。
    何回読んでも新鮮。

  • 全2巻。

    ミルクと砂糖菓子と持ち主の愛情を糧に少女の姿を保つドールたち。
    それ以外のものを与えられると「成長」する、という設定も魅力的。

  • 植物なんだけど、動くし話すしにっこりと笑う女の子。
    栄養は一日3杯のミルクと砂糖菓子。それと飼い主(?)の愛情。

    絵がとてもキレイで、このお話にピッタリでした。
    同じ雑誌の『pet shop of horrors』の明るいバージョンて感じです。
    プランツたちがほんとにほんとにかわいい。


    が、一番好きなのは、2巻に出てくるお金持ちマダムかなあ。
    「あんたがもし美人で金持ちじゃなかったらどうするの?」の問いに
    「美人になって金持ちになるのよ!」という頼もしいお言葉。
    プランツにはない力強さが好き。(もちろんプランツも好きだけど)
    あともちろんプランツショップの店員さんもステキ。


    できたら一話完結ではない、長めの話も読みたかったです。

    文庫2巻ほどの中で、一度もプランツがひどい目にあってない(やや危険な時はあったけど)ところに、作者の愛情を感じました。

  • 不思議なオハナシ 読み終わったあとにふと考えたくなるようなオハナシ

  • 全3巻 根強い人気のある作品です。
    面白かった。観葉少女たちはどの子も綺麗で。とても高級でお世話の大変な可愛いお人形さん!
    少女の微笑みを得られるならば、なんでもしてしまうでしょう…。寝る前の御伽噺のようなお話です

  • オムニバス形式なのに、ちゃんと起承転結組んであって話もおもしろい。少女の絵は綺麗。青年系の絵が残念(とてもたおやかですね)。話の作り方としては、萩尾望都っぽいなと思った。おもしろいんだけど、読んだ後特に心に残らなかった。雑誌に連載されてたら、雑誌買ったらチェックする作品だとは思うけど、単行本買うほどではないかなあ。あとギャグパートのノリがオタクっぽくて、というか80~90年代初期のノリで、それは好きじゃないな。

  • むしろ少女よりも売ってる彼が一番好きです(おい)

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