ユマニチュード入門

  • 医学書院
4.11
  • (43)
  • (50)
  • (20)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 596
感想 : 69
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260020282

作品紹介・あらすじ

認知症ケアの新しい技法として注目を集める「ユマニチュード」。攻撃的になったり、徘徊するお年寄りを“こちらの世界”に戻す様子を指して「魔法のような」とも称されます。しかし、これは伝達可能な《技術》です。「見る」「話す」「触れる」「立つ」という看護の基本中の基本をただ徹底させるだけですが、そこには精神論でもマニュアルでもないコツがあるのです。開発者と日本の臨床家たちが協力してつくり上げた決定版入門書!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新聞の書評で気になった一冊。介護の現場で支援する側と受ける人たちの関係性によって、驚く程の機能回復を導くことができるという、ゆえに”Humanitude ユマニチュード”は魔法か?との表現にもなる。

    基底となる考え方は、個人への尊厳と、慈愛の情、介護という立場ではなく人と人との対等な関係性。イラストと簡潔な文章で書かれる内容は、言われてみると至極当然なのでが、これが実際にできているか。

    印象に残る内容が一つ。生まれたての赤ん坊とあなたはどのように接しますか。伝わる伝わらざるにかかわらず、目を見て話しかけ、これから意思を持って育っていくであろう柔らかく小さな存在に、敬意と慈愛を持って接しているではないか。介護を要する人々も同じ。

    既に他界した母の最期は、意識なく寝たきりの状態で、特養にて支援していただきました。訪れるたびに介護していただいた方から、「昨日お話していたら、目の反応がちがうのよ、声も出たのよ」と。改めて皆さんのご支援に感謝申し上げたい。

  • 柔らかなイラストと文体でユマニチュードの実践のイメージが手軽につかめる。
    ケアの際に視線を合わせる、声をかけて実況中継する、
    触る時には優しく大きな面積を。

  • 2014年の報道特集で放送された映像をネットで見て、初めてユマニチュードを知った。とても衝撃と感動を覚えたので書物で読みたくなったのだ。包括的コミュニケーションに基づいたケアの方法で、①見つめること②話しかけること③触れること④立つことが基本の4つの柱だ。人としての尊厳を大事にするという行為を精神論ではなく技術でするから誰にでもやろうと思えばできる。自分もやがて認知症になる可能性は十分にあるので、こんなケアを誰もができるようになればと思う。

  • 認知症の人に対するアプローチを教えてくれる本。医療や介護に関わる人は全員が読んだ方がいいと思う。もちろん介護が必要な家族がいる人たちにも読んでほしい。

  • 1時間あれば読み終わります。絵が多いので。とっかかりとしてはいいと思います。ユマニチュードの基本は 1.見つめること 2.話しかけること 3.触れること 4.立つこと
    です。それぞれ技法があります。
    そして、具体的なケアは 1.出会いの準備 2.ケアの準備  3.知覚の連結 4.感情の固定 5.再開の約束という手順を踏みます。基本的な人間関係や子育てにも通ずるところがありますね。

  • 帯には「認知症ケアの新しい技法」と銘打ってありますが、表紙カバー裏には、「ケアを必要とするすべての人に使える、汎用性の高いもの」と書かれていて、読了した僕にもそう思える内容でした。<人は、他者から人として遇されなければ「人たる特性」を持つことができません。あなたが私を人として尊重し、人として話しかけてくれることによって、私は人間となるのです。>『ユマニチュード入門』裏表紙カバー裏の文言。 母親を介護している身としてそのとおりだと思うし、大切な前提でしょう。人間扱いしなくなることによって、被介護者は人間性を無くしていき介護がどんどん困難になっていくし、介護するほうもそんなふうに人を扱うことで人間性をなくしすさんでいったりもする、つまり悪循環。「いわゆる効率化」で、被介護者の気持ちを考えずに抑制したり拘束したり無理に手をつかんでひっぱっていったりしてしまうけれど、ユマニチュードの方法論で「いわゆる効率化」をやめると、被介護者が人間性を取り戻していき介護がうまく回るようになっていくようで、これはほんとうの効率化になる。実践は難しいことは難しいけれども、とくに介護する側のこころに大きくやわらかくポジティブに作用するのがユマニチュードだと思った。怒鳴ったり、無理に掴んでひっぱっていったりするのって、自分の本意に反する点でまず介護する側のこころがやられるし、そういう行為に慣れたら慣れたで道を踏み外す選択を不可抗力的にしてしまったことになります。ユマニチュードの哲学、方法論、技術は、うまく世間に浸透していくと超高齢社会の光になるのではないか。

  • ケアを行なう人々がケアの対象者に「あなたのことを私は大切に思っています」というメッセージを常に発信する。これが哲学としてのユマニチュード。
    精神論でなく、極めて具体的で実践的、技術であること。そして、すでに感情を閉ざしてしまったひとに対しても、第三の誕生を促すことができるのだという記述に救われる思いがした。実践すればいいのだ。合理的でいてとても温かい。

    [more]<blockquote>P032 「人間の獣医」になってはいけない

    P043 「見ない」は「居ない」
    見る技術:水平に/正面から/近くで/時間をかけて(上から/横目で/近づかずに/ちらっと見るのがもっともネガティブ)

    P060 反応のないひとへのアプローチテクニック
    話す技術:依頼/予告/実況中継

    P064 必要な行為でも攻撃にしか感じられない
    触れる技術:ひろく(飛行機の離着陸のように)/ゆっくりと(一定の重みをかける)/感覚野の小さい背中や腕などから
    5歳児の力以上は使わない

    P076 1日20分立位のケア
    持ち上げない

    P085 「第三の誕生」をもたらすために、ケアをするひとたちは、そのための技術を身につける必要があります。

    P090 責めるのではなく変えればいい
    よかれと思って懸命やっているのだから

    P093 出会いの準備 ケアの準備 知覚の連結(見る話す触れるの2つ以上を行なう。矛盾させない) 感情の固定(いい気分を残す・確認する) 再開の約束

    P100 合意が得られなければ諦める 3分以上かけない

    P107 しっかり視線を捉える

    P131 記憶できないひとには再会の約束を書き留めておく</blockquote>

  • イラストが多く、ユマニチュードについての入門書として、大変わかりやすかったです。
    あくまでも、入門書といった雰囲気ではあります。

  • 人間も動物。動物の本能の上に人間的な機能の脳が重なっている。
    認知症の方々に敵意を持たれずにケアするということは、人間の中の動物的な本能に対して快い働きかけをするということ。
    認知症に限らず、どんな人に接するにも応用が効く、とても普遍的な技術。
    YOUTUBEなど動画の方が文字情報よりも説得的。
    顔を見る、視線を掴みに行く、自分が行うケアを言葉に出す、触れるときは広く、ノックして反応があるまで入らない、合意が得られなければあきらめる、あなたと話しにやってきましたと導入する、マスクしない、笑顔、ポジティブな感情記憶を残す、大げさにジェスチャーする、再会の約束をする、等々。
    人と人と接するとき当たり前と思われる内容も含まれるが、どうしても忙しいと、やらねばならないタスクに追われていると怠りがちになる。
    認知症患者に好かれる人は、全人類(全動物)に好かれると思う。そう考えていこ。

    立つことのメリットとして骨荷重、筋力、循環、肺容積が上昇する等々があげられるので、1日20分立っていれば寝たきりにならないという話が出てくる。
    原著論文が知りたい。

  • 介護現場において、人間の尊厳を大事にするケアということはどういうことか、それを技術化したのものがユマニチュードだと理解した。

    日本にも優れた介護者はたくさんいるのだろうが、そういう人々のケアの手法は技術化されておらず、またそうしようという努力もほとんど行われていないのではないか。

    優しい心が大事など、精神論が語られるばかりで、ケア手法や業務改善や環境改善の工夫が行われないため、もっぱら看護師や介護士に過剰な負担がかかり、燃え尽きてしまうのではないか。

    優しい心も技術化・メソッド化してしまえば、伝達可能となる。
    優れた技術として、たくさんの介護者に教えることができると同時に、介護する相手にもそれを伝えることができる。

    高齢化の先進国であるはずの日本が、まずやらなければならなかったことのはずである。

  • 認知機能の衰えた人との接し方が分かりやすく書かれた、介護士さん向けに書かれた本。
    運動機能は大事と知り、それがわかっただけでも良かった。

  • そうだよね、と思うものが書かれていた。
    が、普段はついつい忘れがちだったり思考の端に寄せられているものを改めて矯正するという意味では良い本であったと思う。人はいくつであっても自分というものを他人にどんな形であれ承認されるということが人格を形作るうえで重要なものであると感じた。

  • フランスで生まれた認知症ケア「ユマニチュード」の基本は「見る」「触れる」「話す」「立つ」の4つである。尊厳をもった人間として見つめられ、敬意をもって話されると攻撃をやめ劇的に回復に向かうというこのケアの技法は希望を見せてくれる。
    (教員からの推薦コメント2021年)

    NHKでも特集番組がありましたが、今注目されている認知症ケアに関する本です。医療者は認知症の人の行動を「異常な行動」、「問題行動」と捉えがちですが、その行動には何らかの理由があるはずです。認知症の人の行動を押さえつけるのではなく、その人の抱える「痛み」に寄り添うことで持っている力を引き出すことが出来るならば、それは本人にとっても医療者にとっても喜ばしいことではないでしょうか。この本には、理論的なことだけでなく実践的な内容も書かれているようでしたので、看護学生の学習に役立つと思い選ばせて頂きました。
    (2014年度学生選書コメント 地域保健学域 2年生)

    大阪府立大学図書館OPACへ↓
    https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000870984

  • ラジオで 認知症ケア 革命的技法というものを聞いたので興味を持ちまし
    ユマニチュードという言葉を聴いて なんでしょう??と
    思って 調べたら 著書があったので 読んでみました。

    内容はラジオで聴いたのと重なりますが
    改めて文字で確認すると 記憶に残りますね。

    この 技法は
    貴方の事を 大切に思っていますよというメッセージを伝えるという事を基本としています。
    実際の現場でも そういう風にしていますよ~~って 思うけど、
    やはり 時間が限られているとか 諸々で つい おざなりになってしまうこともあることについて 提案がされていました。

    基本は「見る」「話す」「触れる」「立つ」である。
    例えば 壁に向いて寝ている人の所へ行く時は
    ベットを動かしてでも 正面へ行き 目をあわす。
    話しても反応がない場合は 自分でフィードバックをやる。
    実況中継みたいに話しかける。
    触れる時は 赤ちゃんに触れるように
    ひろく やさしく ゆっくりと。
    飛行機の離着陸のように そして手などを 掴む時は
    上からではなく 下から。
    上からだと 拘束されるような 負のイメージにつながるので。
    立つことは 1分も立てない人でも 立ってもらう。
    そうする事によって 人としても尊厳や自信を取り戻してもらえる。

    などなど ですが 
    多分ざっと 私のこのまとめを読んだ人は そんなの 当たり前にやっていますよ~
    でも、 ケアを拒否する人とかの扱いが大変なんですと おっしゃるかもしれませんが この ユマニチュードをしっかり学べば 拒否する人が段々穏やかになってくるという 実績があるそうです。

    この本は 認知症の方と関わる方に 是非読んでもらいたいと思いました。

  • その人の、尊厳と必要な介護レベルを見極めて最期まで生き生きと生きるサポートをする。

    行うは難しいかもしれないが大切で素敵な考えかたと思った。

  • 相手が人間であることを無意識のうちに忘れてしまっているかもしれない。レッテルや肩書や役割分担にとらわれてしまうと、人間性を見失ってしまうかもしれない。

  • とっても薄くて直ぐに読みきれるけど、とっても深くて役に立つことが書かれていました。

    「驚きの介護民俗学」(六車由美)と同時に図書館に予約したのだが、あちらは一ヶ月ほどで読めたのに対し、こちらは半年もかかってしまった。つまり、それだけ介護現場に高頻度に利用されてるということなのだろう。

    書かれているのは、しかし極めて介護の基本である。基本の基本は、このようにまとめられていた。
    ●正面から近づく
    ●相手の視線をとらえる
    ●目が合ったら2秒位内に話しかける
    ●最初から「ケア(仕事)」の話はしない
    ●体の「プライベートな部分」にいきなり触れない
    ●ユマニチュードの「見る」「触れる」「話す」の技術を使う
    ●3分位内に合意がとれなければ、ケアはあとにする。

    気がつくのは、昔の近親者の介護と態度としては同じ。それに科学的な根拠を付けたしただけのように思える。それならば、これは介護労働者に必要な知識だけではなく、すべての介護に必要な知識になるだろう。また、効率という「主義」を優先させて、結果的に(さらに病状を悪化させる)不効率な介護をしている「現場」があるから、ここまで注目されたのだろう。

    「ユマニチュードは精神論ではありません。ユマニチュードは、自分も他者も「人間という種に属する存在である」という特性を互いに認識しあうための、一連のケアの哲学と技法です」(34p)
    それはつまり、「介護に人間を取り戻す運動」にするということなのではないか。ユマニチュードが時に「革命」とも言われる所以だろう。

    「全国の介護施設や療養型病院のうち少なくとも1510施設で、2012年以降の3年間に高齢者への虐待があったり、虐待の疑いがあったりしたことが、厚生労働省の補助を受けたNPO法人の調査でわかった。」(2015.4.11朝日新聞)こういうことも、介護の技術と哲学が浸透していないことと無関係ではない。また、経営的にそれしか手段がないと思わせる政策があるからだろう。

    一部の介護はプロの手からボランティアという素人に移ろうとしている。そうやって「切り捨てる」ものが「人間の尊厳」であれば、後世に悔いを残す政策になるだろう。

    2015年4月9日読了

  • フランスで注目を集めている介護方法の一つが本書に記されているユマニチュードだ。介護現場は身体的負担が大きい割に低賃金のいわゆる3K仕事だ。声をかけても反応がないか、抵抗しかしない人たちを相手にしている介護職の人はいつしか無機質のモノを扱う感覚に陥ってしまう。接し方が悪いのではなく、それにはテクニックがいるということを提言した本だ。正常な認知機能を持たない人達へどうアプローチしたら良いかざっくりと書いてある。もう少し詳細なテクニックを書いてもと思ったが、入門書なのでさらに詳細が知りたければ、専門書を読み漁るしかない。仕事ではなく、介護する家族の一助になる本かもしれない。

  • ユマニチュード?なんのこっちゃ?という自分だったが、評判から手に取ってみて、びっくり。難しいことはなにも書いていないが、人間の尊厳を尊重した行為とは、何かということが、深い洞察と学術的な知見に基づいて書かれていました。

    ・ポジティブな見方(視線)とネガティブな見方。
    ・「見ない」はいない。
    ・散歩ですか?連行ですか?:手首をいきなり掴まない
    ・「今ケアすること」をあきらめ、次の機会を待つことは、本人の意志を尊重する事にほかなりません。
    ・いきなりケアの話しはしない:人との関わりを求めてきたことを伝える
    ・「この人は嫌なことはしない」という感情記憶を残す

  • 本当にそのとおりだと思う。
    そしてこのように出来れば「困った利用者さん」では無くなる方が実際いると思う。
    でも現場では「送迎に時間かかりすぎると他の利用者さんに迷惑かかる」と時間かければ歩けるのに車イスに乗せてしまうし、ヘルパーさんも自分で食べれる利用者さんでも時間かかりすぎて次の活動に差し支えるからと食べさせてしまう。
    利用中に歩こうとする利用者さんを「立たないでください。転ぶといけないから」と座りっぱなしにしてしまう。
    時間に追われ利用者さんの目を見ることも無く言葉かけも適切ではないことも多い。
    でも自然にユマニチュードを実践している介護士さんもいて、「なぜかわからないけどAさんはあのヘルパーさんの言うことだけはよく聞く」ということも実際ある。
    ユマニチュードは特別新しい考え方ではなく、こうすれば良いということはみんなわかってるんだけどなあ。

  • 介護職員初心者研修課程テキストに書いてある内容を踏襲した実践本。これが今話題になっているということは、従来の介護がいかにひどかったかの裏返しか。

  • 人にやさしく、といううたを昔から知っていて、うたそのものももちろんすきなのだけれど、そのタイトルはつよく心にきざみこまれていて、ひとにやさしくしよう、しなければ、というときには決まってこのうたのタイトルを思い出すのである。

    自分よりよわいひとにはやさしく、つよいひとには(ときに多少はげしくなろうとも)つよくあらがっていければよいな、と思ったりもするけれど、そういうことはなかなかむつかしくて、たいへんなようである。

    まあそういうことは置いといて、たとえば今は施設に入っている祖母はわたしからみればよわいひとのような気もするし、なんだかここまで生き延びてきたバイタリティというか粘りづよさというか、そういうところからみると、祖母は圧倒的にわたしより強い人間なのだろう、と思う。

    それでもやはり祖母はいろいろな動作のひとつひとつがたいぎい(大儀い。とでも書くのかしら、祖母の郷里のことばでしんどいとかそのあたりの意味合いがあるよそうだ)のであり、わたしたちよりもずっと不安にとりこまれやすいし、ひとの感情を自分の皮膚感覚で偏った処理をしていまいがちだったりする。ように思える。

    そういうときにどういったことをすればよいのか、ということが技術として書いてある本。といきなりこの本について書き出すことにしたが、なんかもういろいろ思い出すことがあって長くなりそうになったからである。あしからず。

    「わたしがおこなっていることはひとからはどういうふうにみえているのか、おもわれているのか」ということを知るうえではとてもよい入門書だといえる。わたしが経験からまなんだ、祖母への接しかたのうちいくつかもここには技術として(ここ大事。テクニックね。だからその通りにすれば誰でもできるよ、って意味合いが強くなる)紹介されていて、なので、いろいろ嫌な思いをしながら、させてしまいながら、どうにかこうにか心地よい距離感を探していたあのときの試行錯誤はそう間違ってはいなかったのだ、と思うことができた。

    (眠くなってきたのでここで終了。書き出すことは大事。書き終わらなくてもまあよし。あたりからやっていこうかと。たぶんこの本は折りにふれて読み返すことになりそうだし。)

  • 「ユマニチュード」とは”人間らしくある状況”を満たす状態を指すそうです。NHKで特集された認知症番組で見た方もいるでしょう。イヴ・ジネスト氏が認知症患者に語りかけ、見つめ、患者が持つ力を引き出していく、その技法と心構えについて解説した本です。挿絵と字体がとても読みやすい。構成も明確なのでどこから読んでも入りやすく迷いません。
     認知症を患う人に向き合った時、介護が必要な時に感じる脱力感、無力感が軽減されます。

  • まわりで話題になっていたので読んでみました。
    「ユマニチュード入門」
    認知症ケアの新しい技法として注目を集めているそうだ。実践の中身としたら、アタリマエのことかもしれないけれども、これを多忙な業務の中で実践していくのはかなり覚悟がいると思う。
    そういう意味で、「技術」と言うよりは「運動」であるとも言える。
    日常の実践の中で自分なりにユマニチュード風に、透析のシャント穿刺に応用してみたところ、「いつもより痛くなかった」との感想をもらった。これだから臨床ってやめられないんだよね。

  • ユマニチュードは、哲学であり、技法である。

    「介護」についての本ではあるのですが、人としてどのように人と接するか、について考えさせられる、とても素敵な一冊でした。

  • ユマニチュードの4つの柱「見る」「話す」「触れる」「立つ」のうち、最初の3つは一人でもできることなので、仕事の現場でやっていることなのですが、起立ができにくい人に対しては「立つ」は2人で介助する必要があり、まだ試していません。
    仕事の現場には立てない人がたくさんいらっしゃいますので、機会があったらぜひ試してみたいと思っています。

  • ユマニチュードをこの本で学んで、確かにこの対応をされると安心するだろうなと思いました。
    対認知症の患者さんにだけではなく、普段から気をつけていこうと思いました。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/62127

  • 高齢者が多い中、医療の現場でも認知症の患者さんを受け持つことがたくさんあります。
    認知症がある方は、他の方と比べてコミュニケーションが取りづらいですが、改めて関わり方を確認することができる本だなと思いました!医療関係者や介護に関わる方は是非読んでほしい一冊☺️

全69件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

■本田 美和子(ホンダ ミワコ)
国立病院機構東京医療センター総合内科医長/医療経営情報・高齢者ケア研究室長。1993年筑波大学医学専門学群卒業。内科医。
国立東京第二病院にて初期研修後、亀田総合病院等を経て米国トマス・ジェファソン大学内科、コーネル大学老年医学科でトレーニングを受ける。
その後、国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センターを経て2011年より現職。

「2020年 『2021年 タンザック判カレンダー ユマニチュードカレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本田美和子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
トマ・ピケティ
佐々木 圭一
朝井リョウ
シーナ・アイエン...
三浦 しをん
又吉 直樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×