墓場から帰る (恐怖と怪奇名作集7)

著者 : ロバート・シルヴァーバーグ ウィリアム・ホープ・ホジスン アントニー・バウチャー ジェラルド・カーシュ 矢野浩三郎

• 岩崎書店 (1999年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ao-nekoさんの感想 · 2023年9月30日]

児童向け海外ホラーアンソロジー。今回は再読作品がほとんどかな。
バウチャー「やつらは噛む」、ホジスン「闇の海の声」、カーシュ「骨のない人間」、どれもこれも怖い……というよりは気持ち悪くてです。出てくる異形が何ともいえず不気味でしかたのない作品ばかり。
シルヴァーバーグ「墓場から帰る」は、実にシンプルな物語です。棺の中で目を覚ましてしまったらしい男の恐怖を描いた作品ですが、こういう状況に置かれたら、と想像するだけでぞっとします。とんでもない息苦しさと焦燥感を覚える一作。そしてどこまでもシンプルながら、恐ろしいですねえ。こんな目には遭いたくない。