ツー・ステップス! (わくわく読み物コレクション)

著者 :
  • 岩崎書店
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本棚登録 : 126
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265060627

作品紹介・あらすじ

どうか、うまくとべますように、みんなの流れにのれますように、みんなと同じかっこうで。わたしの胸は、トクントクンとびはねている。小学校中・高学年向き。

感想・レビュー・書評

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  • 私は、アイアイは嫌い。

  • 小学生高学年女子の同調圧力、「空気を読む」ことについて、友達同士の関係から鮮やかに描き出している。その中で、自分を確立させていく姿が清々しい。

  • 小学生の女の子の気持ちがとてもよくわかる

  • 2019/04/06読了。
    明らかに児童書として、小学生ぐらいの子供が読むことを前提として書かれているけど、大人が読んでも良い、と思う。

  •  「空気を読む」という言葉は決して悪い意味ではないはず。人間関係を築いていくには、必要な技術のひとつ。
     が、「空気が読めない」と言うと、それは急に否定的な、低い評価を含んだ言葉となる。教室の中で、職場の中で、誰かをさげすむレッテルとなる。
     「空気を読まなきゃ」と必死になれば、それはもうストレスでしかない。

     「みんなと同じ」がいいという思いは、ある視点からは日本人の美徳と言っていい部分もある。しかし、そうでなければ安心できないとしたら。

     子供たちの人間関係はむずかしいな。大変だな。特に女の子は。
     などと思いながらも、大人になる前のそれは訓練にもなる、とも考えたり。
     でも、放っておけないぐらいの陰湿さの前にはどうしたらいいのか悩むのも親。

     色んな子が、それぞれの個性でとべるといいのにな。

  • ほんのちょっとしたことで友だちの輪から外されてしまう。女の子の間では、結構あるかも。「友だち」ってなんだろう、と考えます。
    友だちの輪に入ろうとする気持ちを長縄飛びにたとえるところが秀逸!

  • 小学生のお話なんだけど、主人公の小野崎藍ちゃんに
    すごく共感できたし、彼女の置かれている状況が
    リアルにわかる気がして、ちょっと辛いくらいだった。
    長なわとびを飛ぶときの、「失敗したらどうしよう・・・」
    という緊張。恥ずかしい姿を人に見られることや、
    失敗や間違いを他人に指摘されることが怖いという心理。
    このあたりは、大人になった今でも
    私なんかはいまだに持ち続けている部分で、
    いや、大人になったからこそ余計に怖いんだろうけど、
    できることならもっと「気にしない人」になりたいと、
    ずーっと思ってるところなのです。
    第一、人はそんなに私のことなぞ注目しちゃいない、と
    頭ではわかっているのですが、
    なかなかこの自意識過剰ぶりは直りません。

    あとは、「みんなと同じ」でいたいという気持ちも、そう。
    これも小学生の頃はすごく強かった。
    極端に引っ込みもせず、出っ張りもせず、
    ただ「なかよしグループ」の和を乱さないように、
    その輪の中にいられるようにがんばっていたことなんかを
    いろいろと思い出しました。今思えば、何がそんなにこわくて
    なんであんなに必死だったんだろうとも思えるけど、
    大人にとってはすごく些細に思えることでも
    小学生にとってはそれが世界のすべてなんだよなぁ。

    最初の頃は「言いたいことはちゃんと言ったほうがいいよ!」
    って気をもむくらいだった藍ちゃんでしたが、
    最後はちょっと胸がすっとしました。
    小学生の感想を聞いてみたい本です。

  • 梨屋さんはYAだとばかり思っていたけれど、中学年向けもうまい!
    すごく日常的なお話だけれど、心温まる。
    女子ならわかる女の子グループの難しさ。

  • わたし、小野崎藍は、小学生のあいだで大人気のブランド「ファンタスティック・ガール」のマフラーを手に入れた。でも、その日を境に、友だちからシカトされはじめて…。少女群像を鮮やかに描く。

  •  ああ、この作品は良かった。 “学校生活が世界のすべて”とても狭い社会で生きているゆえの小学生の悩みを、とても上手に掬い上げて描いています。 主人公小野崎藍みたく、円滑な学校生活を送りたいがゆえに苦心した挙句、心が擦り切れ始めちゃった人に、立ち止まって深呼吸することを教えてくれます。と同時に友情とは、本当の友達とのつき合い方とはどんなものなのか、改めて考えさせるところがいいですね。 いろいろあって、最後ちょっぴり成長した藍の姿が、とても頼もしくみえます。うん。もう大丈夫。爽やかな読了感です。 (2006.8.19読了)

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著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみの存在を意識する』(ポプラ社)など著書多数。

「2020年 『エリーゼさんをさがして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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