動物園の暗号 (現代ミステリー短編集 (3))

著者 :
  • 岩崎書店
3.49
  • (6)
  • (14)
  • (27)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 143
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265067732

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 図書館で受け取って表紙と文字の大きさに驚いた。児童書だったか、と思って読みはじめたが既読感のある話が多い。

    「やけた線路の上の死体」(学生アリス&江神)
    自殺に見せかけて遺体を列車に轢かせた犯人は、いつどうやって遺体を線路上に置いたのか?

    「ローカル線とシンデレラ」(山伏地蔵坊)
    アイドルが乗車している上り列車と同じ時間帯に下り列車で殺人事件が起きた。犯人は唯一離合出来る駅でアイドルが乗車する列車に乗り込んで逃げたらしいが、その話に地蔵坊は疑問を感じる。

    「動物園の暗号」(作家アリス&火村)
    動物園の猿山に突き落とされ死んだ飼育員は、手に動物の名前を並べた紙を握っていた。その紙は生前、被害者が作った暗号らしいが犯人を示すものなのか?

    「落とし穴」
    弱みを握られた同僚を殺すために様々な仕掛けを凝らし見事殺害を成し遂げたは良いが…。

    久しぶりに読んだので既読作品も詳細は忘れていて楽しめた。小学生高学年向けらしいのでトリックや暗号がテーマでワクワクする。最後のブラックな話など、小学生向けとしてはどうなのか?と思うものもあるが、面白かった。
    ネタバレになるので共通テーマを書けなくて残念。

  • 表紙は町田尚子。鉄道に纏わる事件。
    1.やけた線路の上の死体:学生アリス&江神先輩
    2.ローカル線のシンデレラ:山伏地蔵坊
    3.動物園の暗号:探偵火村英夫
    4.落とし穴

  • 全て読んだことはあった短編だけど、改めて読んでも面白い。有栖川さんの時刻表とか暗号ミステリは大好き。いろんな主人公(大学生アリスや火村先生、地蔵坊)の作品なのも良い!

  • 2年ほど前になるが、1人の生徒が有栖川有栖のファンで、恥ずかしながら私は読んだことがなかったため、丁度書架にあったこの本を読んでみた。
    短編ながら、読み応えがあり、緻密な計算というか硬派なミステリーだなぁと感じたことを覚えている。2019.5.2

  • 「やけた線路の上の死体」
    浮浪者が〜という話になんだか時代を感じます。都会の方にはまだいると聞きますが、地方は収容されて姿を見なくなった印象です。

    「動物園の暗号」
    大阪への旅行の際に、モデルとなったと思われる天王寺動物園に行ったことを思い出しました。(作中は近在地名の、阿倍野動物園)
    はて猿山なんてあったかしら?と調べてみると、過去にはあった様子。ただ作中の描写とは違いそう。
    1968年、猿の大脱走事件
    ドーム型のフェンス設置
    2004年、結核により猿が死亡
    2005年、隔離した猿の感染疑い継続、治療が難しいため安楽死処置
    その後ニホンザルの飼育は無し
    2020年、猿山施設解体
    新ペンギン・アシカ舎を建設中(2023年オープン予定)
    私が訪問した頃には猿は既にいなかったようで、それもあって印象に残ってないのかも。
    実際には存在しない風景ながら、周囲の描写などは記憶に残るものと一致しているところもあり、通りがかったような気のする不思議と懐かしい思いを抱きました。
    【通天閣の向こうが茜色に染まって、そんな子供たちの歓声が満ちた日中の賑いが去ると門が閉ざされる。】

  • 動物園の飼育係が奇妙な暗号を残し、猿山で殺されていた。その謎を解くことで犯人を探りだす、表題作「動物園の暗号」はじめ、「やけた線路の上の死体」など謎解きの面白さをいかんなく味わうことのできる、本格ミステリー作家の珠玉短編全4編を収録。(「BOOK」データベースより)

    動物園の暗号
    やけた線路の上の死体
    落とし穴
    ローカル線とシンデレラ

    全然知らずに、図書館で予約して手にしたのですが、これジュブナイルでしたねえ。
    小学校高学年向けだそうです。
    「やけた線路の上の死体」が読めてうれしかったけど、それ以外は既読の作品ばかり。
    でもすぐ忘れちゃうので、どれも面白く読めました。

    字も大きくて、読みやすいはずなのに、なぜか時間がかかってしまいました。
    ていうか、小学生、こんなの読んで大丈夫?
    まあ、考えてみれば、私も横溝正史とか読んでたなあ。

  • 2013年11月15日

    画家/町田尚子
    装丁/こやま たかこ

  • 初めての有栖川有栖さん。気軽に読めるミステリー短編集だった。4編中3編は鉄道ものや鉄道絡み。もう1編は犯人視点。天王寺駅やきのくに線、『阿倍野動物園』こと天王寺動物園が出てきたり、親しみやすかった。有栖川さんが大阪ご出身でいらっしゃるからかな。トリックもわかりやすく説明されてて、もやもやして終わることはなかった。これを皮切りにまずは、学生アリスシリーズ、作家アリスシリーズ読んでみたいな。特に、『46番目の密室』と『ロシア紅茶の謎』。

  • (収録作品)やけた線路の上の死体/ローカル線とシンデレラ/動物園の暗号/落とし穴

  • この本を読んで初めて有栖川さんを知りました。
    読みやすくて、面白かったです。

    他の著書も読んでみようと思って、今、国名シリーズを読みあさってます♪

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

有栖川有栖の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有栖川有栖
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×