「日本人」という病 (潮ライブラリー)

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著者 : 河合隼雄
  • 潮出版社 (1998年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267015236

「日本人」という病 (潮ライブラリー)の感想・レビュー・書評

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  • そのうちちゃんと読もうと思ってて、今になった。あれでもフロイト入門は読んだ。でもユングまだ。で、ユング繋がりの入りやすいところから。
    読み進めるうちに河合隼雄をおもいだしてきた。講演文なのもあって、河合隼雄のユーモアも伝わるよい書籍。少し軽いけど。
    近代の終焉、日本経済の低迷にもこういう角度からのアプローチがあってもいいのでは?私にはしっくりくる。
    弱っている人、弱っている国には、ある物語が必要。人が生きるための物語。そんな力説に素直に頷ける。とても腑に落ちた。村上春樹が信奉するのも分かる気がする。
    私が折れない理由と人が折れてしまう理由を垣間見た気がするし、日本人が近代に背負ってしまったのもはやはりここにあるんだなあと思った。世代によって影響の出方は違うけど、根はあまり変わらないのかもしれない。
    なかなか面白くて、頭が活性化した。次はもう少しゴリゴリしたやつ行きますかね。

  • <こういう含蓄ある話が出来るジジイになりてえ…>

    ◇深く病むと、あまり他人に害を与えません。22

    ◇箱庭療法というものがあります。(中略)自分で自分の表現をし、あるいは自分のクリエイティビティーを出すことによって、自ら治っていかれるということです。26

    ◇怒りや悲しみを、出したとしても本当にわかってくれる人に向かって表現することです。

    ◇幸福になろう、ゴールを達成しようという考え方で結婚を捉えた場合、どうしても長続きしないという難しい問題があります。78

    ◇『こころ』を英文に訳して読んだアメリカ人は、先生と私は同性愛だっただろうと思う人が多いです。

    ◇中世の物語を読んでいて感激するのは、男がやたらに泣くんです。96

    ◇自然科学がだんだん発達してきて、単純に神の存在を前提とした神との一体感が薄れてくる。そういう宗教体験が薄れてくるにつれ、ロマンチック・ラヴの株が上がってきたというのです。104

    ◇男性と女性が惹かれ合った場合、(中略)この共通部分というのは関係を維持していくのに役立っている。相反する部分というのは、関係を発展させるために役立っている。113

    ◇結婚は、川の流れに打った二つの杭のようなもの
    近くの人を(杭)を選ぶと網を張りやすい。そのかわり、収穫は少ないのです。遠い人を選ぶと、網はなかなか張れないけれども、もし張れたなら収穫は大きいわけです。115

  • 06182

  • 杉並区立図書館から。

    私の「こっちに行こうとするとあっちに引っ張られる」「両方から引っ張られて身動きできない」感覚は、この本の「分ける」と「融合」という説明がしっくりくる。両極間の連絡を何かの物語でつける必要がある、ということにできたのは結構な実益。

    ----
    ・ロマンチック・ラヴ

    ・indivisualismとeachness

    ・「分ける」と「融合」(p. 139~)
    ”「融合」ばかりが強くなると、生きていくのが非常に困難ですし、かえってわけがわからなくなります。この世に生きているということは、この世とつながっているということです。そして、この世はシステムを持っているわけですから、それを全部捨てて生きるということは、もう非常に難しいことです。”
    ”この二つをつなぐものが「物語」ではないかと思うのです。”
    ”突然、机そのものが見えてきた”
    ”芸術家というのは、「融合」の世界にありながら、・・・「分ける」世界に表現することができるということです。”
    ”下手な人は・・・普通我々がやるのは、みんなで一緒に飲んで・・・聴いてないんだろうけど喋った気持ちになっていろいろ言う。”
    ”でも、自分というものを探すときには、ちょっと途方もない物語を考えてもいいのではないでしょうか。”

  • 著者の講演記録を書きおこしたものなので、言葉が平易ですらすら読めるうえ、字も大きい、字数も少ない。しかも説明がうまいのでわかりやすい。学者ってこうあるべきなんだろうなあ。専門書書こうと思えば簡単だけど、その分野をよく知らない人にたいしてもわかりやすく説明できるっていう。
    ただし、それだけが書籍としての評価を決めるわけじゃない。やっぱり講演記録は講演記録で、本全体がひとつとしてまとまっているという感じはない。最終章はややまとめっぽくはたらいてるけど、他の章をカバーしきれていない。で、そもそも〈「日本人」という病〉って結局何なんだっけ、という読後感。
    ただし、ひとつひとついっていることは本当に面白い。説得力もある。日本人以外、よく対比されるアメリカ人とかキリスト教国の人の傾向なんかも、ははあと納得させられる。ざっと流し読みしただけだけど、なかなか勉強になった。臨床心理学にたいする興味も湧いたし。

    で、「ドッペルゲンガー」と「ドッペンゲルガー」、どっちでもいいんだろうか。

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