花森安治の青春 (潮文庫)

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著者 : 馬場マコト
  • 潮出版社 (2016年4月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267020483

花森安治の青春 (潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  『とと姉ちゃん』で話題の花森安治の戦争協力問題に正面から切り込もうとした一冊。単行本は2011年に白水社から刊行。文庫版は、新資料にもとづく加筆が行われた決定版。
     
     花森の大政翼賛会宣伝部時代の事績については、わたしも以前からとても気になっていた。著者は、花森の戦時から戦後への〈転回〉に迫ろうとしつつ、結局のところ、花森の中で何が一貫しているのかが掴みきれなかったように受け取れた。たしかに、敗戦直後の花森にとっての心象風景として著者が描いた「暮らし」の発見は、美しく、感動的である。しかし一方で、報研時代の大机をずっと使い続けた花森の仕事に通底するものをどう考えるか、その点がもう一つ、突っこみを欠いているのではないか、と思われた。
     その意味では、「あとがき」で著者が、なぜ「一銭五厘の旗」は「ぼくの」ではなく「ぼくらの」なのか、と批判を差し向けているところが重要だろう。大政翼賛会のときも、そうだった。宣伝技術者=テクノクラートしての彼の本領は、いつもつねに「庶民」の目線、「下からの」目線を主語にできた点にある。おそらくそのことが、彼の言葉の強さと広がりを支え、同時に、彼の思考のあやうさ――「庶民」の主体性・能動性の横領=盗用――ともつながっている。
     
     満洲での軍隊体験を持つ花森が、火野葦平「麦と兵隊」を辛辣に批判していたという話は重要だ。本人の言葉があるなら、ぜひ読んでおきたい。

  • 「暮らしの手帖」の編集長、花森安治の人生に迫ったノンフィクションです。軍人だった頃からの様子も記されているので、花森の人生のかなりの部分を網羅した一冊だと思います。

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