ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
- ランダムハウス講談社 (2005年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270000700
感想・レビュー・書評
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さまざまな解説書は読んだけど、原著の方が面白く、分かりやすかった!
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初めて聞いたブルーオーシャンという単語。
最初に生み出すノウハウも勉強になったけど、ひとつの戦略でずっと栄え続けることはできないし、時代の流れに常に柔軟にいかないといけないことまで教えてくれた!
自分の会社の新規事業と照らし合わせ、成功させるイメージが少し沸いたから、頑張ろうと思えた!
読んでよかった本(* ^ー゜)ノ -
競合のない市場を開拓する戦略。バリューイノベーション(価格を押し下げ、買い手にとっての価値を高める)という概念を持ち込む。すなわち従来の争いの市場に対して何かを追加したり、削除したり、変更したりすることで新しい価値となる製品を創りだす。スタッフの士気を高めるために、ある一定数以上の指導者が戦略は正しいのだという理念を持ち続けること(ティッピングリーダーシップ)の重要性を指摘している。
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今まで読んだ中で最高の戦略書でした。
ビジネスにおけるイノベーションとはどういうものか、体系定期に学びました。
企業として市場へ価値を提供するためには、技術的革新やレッドオーシャン的戦略ではなく、全く新たな価値を生み出すブルーオーシャンを目指すべきです。
アップル、シルクドソレイユ、QBハウス、カーブスなど、その分野で他社と競合にならず圧倒的な顧客ファンができる企業は、すべて既存の枠を超えてブルーオーシャンを開拓した結果です。
この本の素晴らしいところは、様々なブルーオーシャンプロジェクト(≠企業)を分析した結果、体系的にブルーオーシャンをどう見つけるか、同推進するかの指南書となっているところです。
MBAシリーズで勉強してきた戦略論が全く無駄になるくらい、ビジネス戦略においてのバイブルとなりました。
現在、5つの起業ラフプランを持っていますが、ブルーオーシャン戦略を元として検討し直せます。
体系的な戦略は引用に残します。
その他心に残ったところは、
・イノベーションはかならずしも技術的革新を必要としない
・模倣者を心配する必要はない
・ティッピングポイントリーダーシップを使うことで、組織を変革に導ける
・顧客の価値を基準とするため、最初から価格は下げる -
一定の限られた市場を巡って競争する従来の”戦略(レッドオーシャン戦略)”ではなく、全く新しい、競争のない市場を発見する”戦略(ブルーオーシャン戦略)についての本
ハーバードビジネススクールの本なので、内容が濃く、例が豊富
2012年暫定1位の本 -
読了。よく耳にするバリュー・イノベーションとはこういうことだったのか。書いてあることをマネしてすぐ成果を得られるようなものでもないと思うが考え方は参考になる。
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最近、高収益を上げるアップル、グーグル、Facebookなどの企業に共通するのは、競争のないブルーオーシャンを自ら切り開いた点である。
新事業を創成することの重要性は多くの企業が認識しているが、実際にはどこから手をつければよいか分からず、手をこまねいているのが現状であろう。
この本は、新事業を切り開くためのヒントにみちあふれていて、すごく参考になる。ビジネスパーソンだったら一読に値する本である。 -
<目的>
①ブルーオーシャン戦略とは?
②仕事に役立てれる事は何か?
③人とのコミュニケーション時に使えるネタはあるか?
●事例::シルク・ドゥ・ソレイユ
→サーカスの再発明 ストーリー性をもたせた。
●差別化と低コストを同時に実現させる。
●ブルーオーシャン戦略の6原則
※策定の原則
・市場の境界を引き直す
・細かい数字を忘れ、森を見る。
・新たな需要を掘り起こす。
・正しい順序で戦略を考える。
※実行の原則
・組織面のハードルを乗り越える。
・実行を見据えて戦略をたてる。
●4つのアクション
※減らす
※取り除く
※付け加える
※増やす
☆優れた戦略にはメリハリがある。
→減らす・取り除くがポイント。
(付け加える・増やすはどこでも出来る)
●戦略キャンパス
<4つのアクションの前に行う事>
→既存の市場空間についての現状把握
※横軸に主な競争要因を列挙(縦軸は高低)。
→それぞれの価値曲線を描くことができる。
●未知のブルーオーシャンにたどり着くには???
→業界のこれまでの常識を疑う。
→どの買い手グループに目を向けるかを問い直す。
●機能志向と感性志向を切り替える。
※業界によって異なる。
●大きな可能性を秘めたブルーオーシャン戦略とは???
①メリハリがある。
②高い独自性がある。
③訴求力のあるキャッチフレーズがある。
※単位明快なメッセージを伝えるだけでなく、
サービスの中身を正しく表現したものでなくてはならない。
●ビジュアル化を軸にして戦略策定を進める事が重要
→これまでの策定プロセスへの不満の多くが解消される。
→成果が著しく改善される。
●人間は必ずイメージを基に思考している。
BYアリストテレス
●限りなく広いブルーオーシャンを目指すには???
→顧客だけに目を奪われるのではなく、顧客以外の層に視線をむける。
※買い手が共通して重んじる要素をテコとして使う。
例1)キャロウェイゴルフ(アメリカ)
→ゴルフ初動のハードルを下げた
例2)ジーセードゥコー(フランス)
→自治体を巻き込み、広告効果を高めた。更に整備コストの削減も実現そした。
●商用に耐えうるブルーオーシャンアイディアの策定手順
①この事業アイディアは、比類ない効用をもたらすか?
②☆多くの人にとって手を伸ばしやすい価格を探る☆
③価格競争力を保った上で利益の出る水準までコストを下げられるか?
④このアイディアを実現する上での障害は何か?事前に対策をとっているか?
●ブルーオーシャンから最大限の利益を引き出すためには??
→戦略価格がいくらであるかを見極める。
→望ましい利幅を差し引く
→目標とするコスト水準を算出する
※コストプロス方式で価格を設定するのではなく、
あくまでも”価格マイナス方式”でコストを導き出す。
●ブルーオーシャン戦略実行に於ける4つのハードル
①従業員達に戦略変更の必要性にいかに目覚めてもらうか。
②経営資源の不足
※従来の戦略とのひらきが大きければ大きいほど、
新しい戦略を実行するのに必要な資源も多くなる。
③従業員の士気
④社内政治
●ティッピング・ポイント・リーダーシップ
ティッピング・ポイントにまつわる理論を源とするリーダーシップ。
どのような組織でも、一定数を超える人々が信念を抱き、熱意を傾ければ、
そのアイディアは大きな流行となって広がっていくという考え方。
※カギは、拡散でなく集中
●皆の目の前に厳しい現実を突きつけ、肌で触れさせる事が重要。
※神経科学や認知科学といった分野の研究から、
人間は自分の目で見て経験した事柄を最も鮮明に記憶にとどめ効果的に反応する、
と判明している。
→”見ることは信じること”なのである。
●現場確認が重要。
→数字では見えないものがそこにある。
※ブラットンニューヨーク市警本部長の事例
例)1990年代のNY地下鉄
→重罪のうち地下鉄内で発生するのは3%
→深刻でないと判断。
→現場を視察。
→数字にはでない現実を目の当たりにする。
→改善を決断
●組織に強い影響力を誇る中心人物だけに徹底して働きかけを行う方がいい。
※中心人物とは、周囲の心を動かす力にあふれ、尊敬を集める、
生まれながらにしてリーダーの資質をもった人間の事。
●金魚鉢のマネジメント
中心人物の士気を狙い通りに高め、そのモチベーションを維持するためには、
彼らの行動を繰り返し、目立つように紹介すること。
※透明性と公平性を保つことが重要。
●公正なプロセス
関係者全てを巻き込んで、意思決定の根拠、昇進あるいは据え置きの判断理由等を説明し、
どのような業績を期待しているかを明快に示すこと。
●公正なプロセスを支える3つのE
①関与
②説明
③明快な期待内容
※関与とは、従業員に意見を求めたり、他社のアイディアや仮説に反論する機会を与えたりして、
戦略の策定に関わる機会を用意することを意味する。
●あらゆる課題に同じだけの労力で対処する必要はない。
影響力のとりわけ大きな要素に、集中的に働きかける事。
●競争の罠を避けるためには???
戦略キャンバス上の価値曲線に目を光らせておく必要がある。
価値曲線に目を凝らしていれば、バリューイノベーションに乗り出す時期、
そうでない時期の見極めがつく。
併せて、価値曲線が競合他社と似通ってきたら、
次なるブルーオーシャンの創造に腰を上げるべきだと気づかせてくれる。 -
技術イノベーションにより同じパイを争う消耗戦市場であるレッドオーシャンから、バリューイノベーションによる競争自体が無意味なものにする未開拓の市場であるブルーオーシャンを作り出すための示唆に富んだ一冊。初版が出た時に読もうと思って、6年も経ってようやく読むことができた。
基本的な考え方は今も変わっていないと思うけど、好事例として、取り上げられていたサービスの中に今は昔のドコモのiモードなどもあり、その頃にもてはやされたからと言って、企業やサービスも永遠に輝き続けることはできないことを実感。ひとつの成功の上にあぐらをかくのではなく、成長し続けるために耐えず、変化に敏感であることが大事なのではと。これは企業も私たち個人も一緒だと思う。