平常心 サッカーの審判という仕事

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著者 : 上川徹
  • 武田ランダムハウスジャパン (2007年3月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270002056

平常心 サッカーの審判という仕事の感想・レビュー・書評

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  • 審判という仕事、その実情は、実はあまり知られていないのではないだろうか。
    少年サッカーから世界最高峰まで、観客として(TVで生で)試合を何度も見ているのに、これを読んで初めて知ったことがたくさんある。
    ワールドカップの舞台を二度経験した日本屈指のレフェリー・上川徹さんが、その仕事のこと、自分が選んで進んできた道を、とても冷静に書き綴る。

    選手から罵られたり監督やサポーターたちから罵倒されることだって、決して少なくなかったでしょう。
    でも、「試合の最初の頃は興奮していたんだ、落ち着かせてくれてありがとう」と選手から握手を求められたり、適切にコントロールできて素晴らしい試合になったりした時、その充実感・達成感は、きっとほかにはないものだろうと想像する。

    基準を変えない。ミスしてもそれを取り繕おうとしないことで、選手との信頼関係を得る。徹底して「見えたものは吹く、見えていないものは吹かない」。
    いい試合を選手と共に作りあげるため、選手以上に走り、常に毅然と判断を下す。

    心や身体の、厳しいトレーニングと摂生と。
    レフェリーに、俄然注目。

  • サッカーの審判の定年は50歳とのこと。
    45分*2の90分、走りつめなのは、とてもつらい。

    「Jリーグ創設のための選手経験者向け審判養成コース」
    の1期生とのこと。

    水分補給が重要であること。
    英語が重要であること。
    などなど、審判を続けていく上で大切なことが記載されている。

    自分が4級審判員になるにあたって、
    なっとくできることがたくさんある。

  • 11/5:フットボールの見方が変わる。これだけショービズ化してきたフットボールの試合を裁く審判の重要性は増すばかり。巨大なプレッシャーと体力の限界に立ち向かう姿は美しもある。ジャッジするためには毅然とした態度でぶれない自分の軸をもつべき。フットボールだけではなく、仕事でも当然活かせることだ。がんばろう。
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    10/31:ドイツWカップで笛をふいた日本人審判はピッチ内外で何を思っているのだろうか?というのが気になって借りてみた。

  • 上川さんの生い立ちや暖かな家族との関係から、審判という立場やそれを仕事にしているプロの審判制度のこと、ゲームの中での審判のありかたやW杯での体験など、とても興味深い内容をわかりやすい文章でつづられている。
    これほど読みやすい本になっているのは、上川さんの経験の大きさと信念の柱がしっかりしているからだと思う。
    W杯での審判はVIPに近い待遇だが、厳しい訓練と競争の中で大きなストレスの中にあるらしい。切れてしまった緊張の中で3位決定戦の指名を受けてからのメンタルの再構築や、チームとしての主審副審の信頼関係、ゲームを終えて、両チームの選手や主催者からもらった感謝の言葉と高い評価など、世界的なスポーツらしいエピソードが興味深いしうれしい。
    客観的でありながら暖かく、熱い思いを語りながらもクールな分析眼を忘れない、そして常に正直でフェアであろうとする審判らしい心の位置取りがさわやかな読後感を残してくれるのだと思った。

    サッカーには、選手や監督以外にも多くのプロが存在する。サッカーの周辺には数多くの仕事がある。それらの仕事にはすべて、サッカーを愛しているという根本的な精神と、たゆまぬ勉強と訓練を続ける人たちが存在しているのだ。

    Jリーグでも最近は、審判が誰かで一喜一憂するサポーターの声を聞くことも多い。少し前の家本問題などまだまだ首をかしげたくなるようなジャッジに出くわすこともある。選手が成長を求められるように審判ももさらなる技術向上が必要なのだろう。上川さんが本のタイトルにしている平常心というのは、審判に課せられている権威と責任、ストレスなどを一度しっかりと受け止めて、その上で普通のような目立たなさでそこにありたいという意味なのだろうか。
    家族の暖かさと信頼に支えられて、責任ある仕事を成し遂げていく一人のお父さんのドキュメンタリーとしても楽しめる。

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