ヌルハチの都 満州遺産のなりたちと変遷

著者 :
  • 武田ランダムハウスジャパン
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本棚登録 : 12
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270004487

作品紹介・あらすじ

満洲国はこうして造られた!満州国の時代、「奉天」と呼ばれた古都・瀋陽はヌルハチの都。瀋陽故宮のユネスコ文化遺産登録に大きく貢献した著者が、16年もの歳月をかけた緻密なフィールドワークによって、都のなりたちと変遷をここに再現。紫禁城や江戸時代の日本と比較しながら、時空間を縦横無尽に、壮大な考察を繰り広げる。

感想・レビュー・書評

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  • ヌルハチからホンタイジ、そして以降の歴代清国皇帝を追っていく通史の本かと思ったら、彼らの都市計画をめぐる内容で驚いた。これからは読む前にちゃんと調べる必要がある…。建築に関しては素人であるから、いちいち置いてけぼりにされている感覚はしたが、満州民族がいかなる文化や背景を持ち、それを建築に活かしてきたのか、そして漢民族の文化とどのように融合していったのかがよくわかる本だった。

  • 女真の起こりから始まる。満州族の建築・街のつくりに関して詳しいほう。

  • 満州族が造った世界遺産、瀋陽の故宮と帝陵を中心に、満州族の都市建築と歴史を辿る。
    清朝の初代とされるヌルハチをはじめ、歴代のハーン・皇帝が建てた都の変遷を追い、都市建築の思想の移り変りが述べられています。
    後金(清)の覇業の歴史とともに、満州族の思想が色濃く残る初期の都、フェアラやヘトアラから、漢族思想の中華風の都、東京城や瀋陽へ。
    満州族の民家の構造も詳述されていて面白いですが、やはり建築学の基礎を学んでいないと意味不明な点が幾つもありましたね(;^_^A

    著者は瀋陽の世界遺産登録に多大な貢献をした日本人建築家で、中国における10数年間のフィールドワークの集大成と言える一冊です。

    ニン、トン♪

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著者プロフィール

1948年、東京に生まれる。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程を経てパリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学、リエージュ大学、慶應義塾大学、パリ国立工芸院で教鞭をとり、藤女子大学副学長を経て現在、東京理科大学客員教授。建築史、デザイン理論、遺産学を専攻。ポンピドーセンター、ヴィトラ・デザインミュージアムなどで多くの国際展の企画をおこなう。瀋陽市ユネスコ世界遺産登録の業績に対して瀋陽市栄誉市民、日仏学術交流の業績に対してフランス政府より学術教育功労勲章(オフィシエ等級)を授かる。

「2019年 『安藤忠雄 建築を生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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