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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270005866
感想・レビュー・書評
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この著者の短編集がとても面白かったので長編も買ってみたのだが、私には良さが分からなかった。
タイトルと本文もあまり合っていないような。
小学校三年生の男子が主人公なので、児童文学やYAが好きな人にはいいかもしれない。
カバーは素敵。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供のころ、友だちと遊び呆けた後の帰り道で見上げる夕焼け空は、どことなく寂しさを感じさせる色だった。そんな子供の頃の記憶が甦るような、ちょっとしょっぱい物語。 一人っ子で少しどんくさい主人公の真は小学3年生の肥満児童。ある日、子供会で遊びに出かけている間に、母親が救急車に乗せられて入院してしまう。入院したきり帰ってこない母の不在が、真の気持ちを不安にさせていく。まだ原っぱの残る、昭和50年代初頭の大阪の町を舞台に、大人の事情に振り回される小3の男の子のひと夏が語られる。 社会全体が中流を意識しだす一方で、それがかえって家庭の余裕を奪い、ぎくしゃくとした家族関係を招く結果となった時代だったのかもしれない。そんな時代の物語。すらすらと読める分、そんなものかなあと思えて感動はやや少ない。