灰色の季節をこえて

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制作 : 高山 真由美 
  • 武田ランダムハウスジャパン (2012年4月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270006894

灰色の季節をこえての感想・レビュー・書評

  • 時代背景とかめちゃ好み。
    人物描写もよくここまで描けるもんやなっと感心。

  • この著者は[古書の来歴]でしり、大変に面白い作品だったので、この
    前作をよんでみた。疫病が流行った中世ヨーロッパが舞台だが、個人的にあまり興味の無いストーリーで評価が低い。

  • 1665年のイギリスの田舎町でペストが発生。村の識者である牧師はペストが収まるまで自発的に村を封鎖し、外部との一切の接触を断つことを決める。外部との取り決めで生活に必要な物資は届けられるものの、ペストの伝染は止まらず、村人は次々と病に倒れ、死んでいく。
    下宿させていた他所者が最初にペストに倒れ、村での発生源となったため、始めのうちは村人に忌避されていた寡婦アンナも二人の幼い子供を病で失ったが、村で一番学のある牧師夫妻に献身的に仕え、少しでも病を食い止めようと励んでいたが、状況は日々悪くなる一方。
    出口のない状況に、村人の心は次第に荒廃し・・・?

    というような話。

    田舎の小村でのペストの発生から終焉までを描く話。
    冒頭部分がペストの流行がほぼ収まった時点での描写で、そこから主人公アンナが過去を振り返る形で話が進んでいくので、最後は村の封鎖が解けて終わりなのかと思っていたら全然違った。
    主人公アンナは逆境の中でどんどん知識と力を身に着け成長するが、まさかラストがあんなことになるとは思わなかった。どう頑張っても暗い結末にしかならなそうだと思っていたので、いい意味で裏切られた。

  • ブルックスの表現力は、この作品も凄い。
    17世紀に英国を襲ったペストの流行。小さな村が、その試練にどう立ち向かったのかを、アンナという一人の女性の視点で語っていく。炭鉱で働く夫の死、子供、愛する下宿人を次々と失い、牧師夫妻と行動をともにするが、そこからさらに波瀾万丈の展開が待ち受ける。

  •  久々の星5つ! ジェラルディン・ブルックス、見てきたような嘘をつき。……いや、小説ってそういうものなんですけど、改めてすごいなと。

     疫病が流行して次々に人が死んでいく、17世紀のイギリスのある村の話。病気で順番に人が亡くなっていく話を読んで何が面白いのか?と思いつつ、『古書の来歴』がかなり良かったので手に取りました。読み始めるや、主人公に次々と降りかかる試練の数々。これでもかこれでもかと起こる事件。やめられないでしょう、これは。

     残酷な描写が苦手な方にはおすすめしませんが、『悪童日記』にしびれた人は合うと思います。ぜひ。

  • 読みたいと思ってる武田ランダムハウスの本2

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    「 『古書の来歴』『マーチ家の父』の著者が世界を瞠目させたデビュー作。
    底知れぬ恐怖と絶望、そして「再生」の物語!
    ペスト渦に翻弄される英国中部の小村。
    なすすべもなく次々と失われていく家族の命――
    絶望の底で勇気を失わなかった人々が見いだした光とは?
    1665年春、イングランド中部の村がペスト渦に襲われた。
    村に腰を落ち着けたばかりの旅回りの仕立て職人が、首にできた瘤から悪臭を放って死んだ日が始まりだった。
    すべてを燃やせ!
    ――仕立て職人の遺した言葉に村人は耳を傾けなかった。
    まもなく病は燎原の火のように広がりはじめた。
    18歳の寡婦アンナの家も例外ではなく、幼い息子二人をたちまち死神が連れ去った。
    底知れぬ絶望と無力感に覆われた村では、やり場のない怒りが人々を魔女狩りへと駆り立て、殺人事件さえ起きた。
    アンナが仕える若き牧師夫妻は近隣に疫病が広がるのを防ぐために、村を封鎖してこの地にとどまり、病に立ち向かうよう呼びかけた。
    だが、有力者一族は村を見捨てて立ち去り、死者はとめどなく増え続ける……
    史実をもとに、巧みなストーリーテリングと瑞々しい感性で綴られる、絶望と恐怖、そして再生の物語。
    著者を歴史小説界の頂点に押し上げた記念すべきデビュー長篇。 」

  • 1665~66年に英国の小さな炭鉱の村を襲ったペスト禍。
    運命共同体と化した村人たちが危機を乗り越えるべく耐え、奮闘するが、同時に迷信から来るリンチも。
    主役の女性も幼い二人の息子を失い、悲しみにくれる暇もなく村人たちのために奔走。
    心の支えとなったのは、村人たちを指導した若い牧師夫妻。
    その状況でも友情と嫉妬、愛情と憎悪が渦巻く。
    危機に際して剥き出しになる人間の醜さと、真の強さを持つ人間の美しさ。
    近世英国のキリスト教社会という閉鎖的な舞台ですが、ラストは意外な展開に!?

    牧師さんが一番の肉体労働者で、身を粉にして働く姿が涙ぐましいですねw(^O^;
    17世紀中葉に実際に英国で発生した「イームの疫病」を題材にしています。
    著者ジェラルディン・ブルックスの長編デビュー作です(^O^)

    ニン、トン♪

  • 悲しい話だった。
    史実に基づいてるということだから、実際にこんな目に遭った人がいるんだろうけど…。

    こんなに試練ばかりで神の存在なんて信じられるのかな?
    信仰の力ってすごいわ。

  • 地味な癒し系かしら?と勝手に思い込んで読んでいたら、なんのなんの。さにあらず。
    ダイナミック。後味にはロマンティックも少々。

  • 中世イギリスでのペスト禍中を生きる女性の話。
    感染=死の恐怖から村人達の人間性が試されていく。
    生まれが賤しいが知性と人間性とに恵まれた彼女は、困難を乗り越えて、逞しく生まれ変わる。
    目前にある事実を受け入れて、一瞬、一瞬をただ誠実に生きることが大切だと、とにかく語りかける。

    それにしても、この作者の本はいつもながら暗い一方で鮮やかな人間賛歌がある。
    その根底には、神の不在とキリスト教への緩やかな反発が見えるのは、私だけ?

  • ペストが蔓延する村で、己のできる限りの力で生きていくアンナの話。

    ジェラルディン・ブルックスのストーリーテラーっぷりときたらもう!
    そしてこの人は人間の書き方が非常に巧み。
    読んでいてその世界の中にすっと溶け込んでいく感がある。
    静かな筆致が描く状況は悲惨極まりないのだけど、ただアンナの生き方に目を奪われてそれをあまり感じない。
    むしろアンナの人生の方が壮絶に思える。
    生と死、諦め、母として女としての感情、嫉妬、友情、信仰、恐怖、失望。
    多くのものを綯交ぜにして、先に進んでいくアンナに女性としての強さを感じる。
    日本で訳出された3作の中ではこれが一番好きだ。

  • ペストが流行した時に、感染を拡げないために村を自ら封鎖したというフランスの実話がベース。なぜそうしたのか、それは正しかったのか。村の3人に2人が死んでゆく、という状況が凄まじい。

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