エスプレッソと不機嫌な花嫁 (コクと深みの名推理 7) (ランダムハウス講談社 コ 2-7 コクと深みの名推理 7)
- 武田ランダムハウスジャパン (2009年12月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270103326
作品紹介・あらすじ
新進気鋭パティシエによる豪華スイーツに、幻の豆を使った究極のエスプレッソ-夢のような絶品に彩られた豪華結婚式がメトロポリタン美術館で開かれることになった。でも、その手伝いをするクレアは気が気ではなかった。なにしろ式の主役は元夫(!)。しかも本番直前になって、新婦が何者かに命を狙われている様子で…!?スイーツと警官に取りかこまれた前代未聞の結婚式が迎える大波乱の結末とは。好評シリーズ第7弾。
感想・レビュー・書評
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シリーズ7作目。
これまでで一番厚く、充実した内容。
クレアは、老舗コーヒーハウスのマネジャー。
元夫のマテオがブリアンと結婚することになり、何ヶ月もかけて計画が練られます。メトロポリタン美術館での豪華結婚式がいよいよ迫っていました。
愛娘ジョイの父親であるマテオとのあれこれを振り返るクレア。
マイク・クィン警部補とうまくいっているので、10年以上前に別れた夫に未練はないのだが、ブリアンには敵視されながら手伝うという妙な立場に。
本番直前になって、ブリアンにそっくりなタレントが事件の被害者に。
ブリアンが命を狙われている様子なのだ。
セレブな美人編集者だが、思いっきり嫌な女のブリアンの発言にはあきれます。
これじゃ結婚が壊れる話なのかも?!と思うほど。
実際、危機も訪れます。
巻き込まれて苦労するのはクレア。
でも、しだいにブリアンのやり手ぶりや、のし上がって来た過去だけでなく、意外に可愛いところもチラッと見えてきたり。
マテオもブリアンに押しまくられているだけで本当に愛しているのやら~という感じだったけど、ブリアンが命を狙われていると知って真剣に守ろうと‥?
この期間にもいくらか成長した様子で、なかなかお似合いのよう。へ~え(笑)
来し方行く末が見える描写で、これまでにない雰囲気がありますね。
クレア自身の気持ちにはぶれがないんですね~いつの間にか、こんなにしっかりしてきたのね。
二度目の恋でキラキラ輝いているらしく、モテまくってます。
スイーツやコーヒーも、夢のような逸品が登場します。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
元夫の婚約者が命を狙われ、クレアは自分の未来のためにも捜査に乗り出す羽目に…。
うまいことコーヒーの薀蓄と事件が絡んでいるって印象。
今回は結婚が大きなテーマになっていて、クレアの結婚感が随分しっかりと描かれている。
共感できる部分もあり、だからこそ5作目の主要キャラクタ全員アバンチュールが嫌だったんだなと改めて思った。
ミステリ部分もコージーにしては凝っているし、最後の犯人に結びつくあたりもうまいし。普通に楽しめてしまったわ。 -
シリーズ第7弾。
元夫の結婚式を手伝うことになった主人公のクレア。
幻の豆で淹れたコーヒーや豪華なスイーツに囲まれた中で、元夫の婚約者が命を狙われていることが判明する。
いつものように、コーヒーショップを経営しながら、事件を解決しようとする。 -
コーヒー探偵の七作目。
元夫が再婚することになり、その結婚式を手伝うことになったクレア。
花嫁とよく似た女性が殺されたことから、
花嫁を守るために捜査にも関わることになる。
前回潜入捜査を手伝った時の女性刑事さんたちにはすっかり探偵扱いされてるし。
でも、どっかの田舎町なら、
警察と素人がタッグを組んで捜査に当たるのもまだあり得るかと目をつぶれるけど、
ニューヨークだとちょっとあり得なさすぎる。
とはいえやっぱり気になるのは、
クレアや花嫁、花婿、義母の気持ち。
義母は花婿の幸せを願って結婚には反対し、
クレアは花嫁の愛情を疑いつつも結婚には賛成。
まあ、無事結婚式が上げられて良かった。
共用していた自宅の鍵も返してもらえたし、
マイクとの仲もこれで安定する? -
なんだかんだで7作目。まだまだ先は長い。
クィン2割。マテオ8割。マテオ派には嬉しい1冊。
事件はあるけど、未遂が多い。推理好きな方には消化不良。ラッキーなブリアンめ。
永遠の少年から成長したマテオと、華やかな世界とは違った一面をもつブリアン。お似合いと表現されたけど、どうなんだろうね。本質は変わらない気がする。女性への愛の表現を大事にするマテオと、断ち切ってほしいブリアン。クレアカップルとは違い、これからも問題多そう。喧嘩しては、ビレッジブレンドの住居スペースに逃げてきそうだな、マテオ。そしてそれをよく思わないクィン。ブリアンは出版界の第一線で活躍しているだけあって、情報網も広そう。これからのクレアの捜査の情報屋になってくれるんじゃないかな?(ブリアンの機嫌がいいとき限定)
ボーダーコリーとロットワイラーの組み合わせ。
想像したら、無敵だな。安心感半端ない。証拠を求めてがつがつ来るボーダーコリーの後ろには、ロットワイラーが控えているんでしょ?反撃できないよ、犯人。 -
コクと深みの名推理シリーズ7作目。
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20101011読了
マテオとブリアンの結婚式。 -
マテオとブリアンの結婚式の準備から式までの話。
命を狙われるブリアンと守ろうとするマテオ。
そんなところを軸に、ブリアンの過去、マリオの精神的な成長とクレア離れ、クレアとブリアンの和解が描かれます。
これまでのシリーズで最もミステリー色の強い作品と思います。 -
コーヒー探偵シリーズ7作目。このシリーズ、すごくおもしろいと思っていたんだけど、そろそろネタ切れってなのかな、って雰囲気もかすかに……。主人公がコーヒーショップのオーナーっていうより探偵になっちゃってる気が。そのくせミステリ部分が、まわりくどいわりに真相がたいしたことないというか。読んでてちょっと長く感じた。あと、主人公がモテすぎ、ロマンス色が濃すぎ、なのもちょっと鼻についてきたし。登場人物のファッション誌の編集長というのがちょっとアナ・ウィンターを連想させるし、ニューヨークのおしゃれな雰囲気がすごく感じられて楽しい部分もたくさんあるのだけれど。あいかわらずコーヒーはすごくおいしそうに描かれてる。でも、グルメ料理の話も多くなってる。イタリアのお菓子「アンジネッティ」「ロミオのキス」とか食べたことがないので、いまひとつイメージがわかないので食べてみたいと思った。コーヒーショップとしては、コーヒーの原産国であるコロンビアとかハワイのコーヒー農園主と強いつながりがあるっていうのは、なるほどなあと思ったり。
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マテオと結婚するブリアンが事故にあったり、ブリアンそっくりのストリッパーが銃撃されて殺されたり、ブリアンのオフィスの女性が毒殺されたりして、クレアがブリアンにはりついて危険を排除しようとします。つきあうのはいいけどマテオはどうしてそんな人と結婚しようと想ったのか?!という疑問は、ブリアンがどういう人生を生き抜いて来たのかということが明らかになるにつれ、なるほど、という具合に解けてゆきます。今回はマダムの出番が少なくてそれが残念でしたが、なかなか読みごたえがありました。ちょっとクレアとマイクが盛り上がりすぎているのが鼻についたので★は3つ。