アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争 ((RHブックス・プラス))
- 武田ランダムハウスジャパン (2010年4月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (498ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270103463
作品紹介・あらすじ
ロッカールームの茶封筒、ホテルの盗聴、突然の裏切り、変わらぬ友情、厚い信頼-。スポーツイベントが現在のように華やかになった舞台裏で、黙々と繰り広げられる、男たちの熱く、過激な勢力争い。アディダス、プーマだけでなく、ナイキ、リーボック、オニツカタイガー、ミズノ、アシックス、デサント、コンバース等、さまざまな特徴をもつスポーツブランドたちが繰り広げる壮大なスポーツビジネスの物語。
感想・レビュー・書評
-
世界を代表する2大ブランドの壮絶なる歴史。
よく電通が槍玉に挙げられるけれど、草創期の日本サッカーを支えてくれた恩義を考えれば、アディダスという会社をチョイスするのは必然のような気がした。
利権が絡みながらも人と人との繋がりがモノをいうのが何とも人間らしかった。
とてもドラマティックな一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初めのうちはプーマ創設者とアディダス創設者自身の争い、その後は、後を引き継いだ家族のごたごた、後半は新たな所有者の金銭問題の話だった。たびたび日本人も登場するのだが、読んで面白いのは序章と最後の3章くらいではないだろうか。
02年W杯ベルギー戦の同点ゴールが鈴木ではなく稲本になったいたが修正をしなくてもよいのだろうか。 -
スポーツマーケティングの歴史をアディダスとプーマを立ち上げた兄弟とその家族を中心に、ライバル、スポーツ選手、政治家などが権益を得るための史実を描いている。まさに事実は小説より奇なりと感じる。
この本のテーマが、自分が最も興味のある分野のひとつであるスポーツをテーマにしているということと、まさに自分で時代の変遷を体験していることと、マイブームと思って買っていたスポーツウェアのブランドが裏ではこんな駆け引きをしていたことが面白く感じる。
残念な部分は、原文か、訳文か、どちらが悪いか判らないが、読みにくくてストレスがすごく疲れた読後感。でも読もうと思ったのは、やはりテーマが良かったからだと感じた。 -
おもしろい。スポーツメーカーの歴史にこんなに引き込まれるとは思わなかった。
アドルフ・ダスラーがアディダスの創始者、ルドルフ・ダスラーがプーマの創始者。兄弟であることは知っていたが、仲が悪く、それがビジネスにまで大きく影響していたとは。
デサントとアディダスの関係とか全く知らなかったし、第三者目線では非常に面白い関係。
登場人物も、オリンピックのサマランチ、FIFAのアベランジェとブラッター。OMのタピなどの大物が続々と出てくる。
スポーツビジネスの戦略とドロドロ、グズグズ感がたまらない。 -
クラフツマン・トゥ・ビジネスマン
-
学生時代、スポーツに打ち込みつつ、アスリートとしての限界を感じ、技術者としてスポーツ道具開発の道を目指したことを思い出した。
そう、この世界だ。
今は技術よりビジネスオリエンテッドだから、過去の思いと相まって、本書で語られているマーケット拡大と各種スポーツの興隆、そこで繰り広げられたメーカー競争を、非常に興味深く読んだ。
次の50年で、この世界はどうなっているだろうか?ますます興味深い。 -
2006US出張中に読破。MBAホルダーに根性つけさせるより、トップアスリートに経営を教えた方が早いって話は心に残った。